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枝野政調会長/記者会見要旨
2004年04月21日(水)
15:50~16:10 (於:衆議院本館-第4控室)
編集・発行/民主党政策調査会

INDEX
■『次の内閣』閣議 報告‥‥構造改革特区法案/裁判員法案/家畜伝染病予防法案
■自民党・安倍晋三幹事長の公選法違反の疑いについて‥‥ 安倍幹事長による説明の期限は/説明する場としては
■年金審議の再開について‥‥厚生労働委員会の動きについて/政府の歩み寄りについて/年金の修正協議は行うのか
■イラクで人質となった3人の自己責任論について
■裁判員制度の採決について




○『次の内閣』閣議報告


[構造改革特区法案]
 「構造改革特別区域法の一部を改正する法律案」については、反対との方針を決定 した。これについては、民主党が規制改革に反対であるかのごとき誤解をされる可能 性があるため、改めて「なぜ反対であるのか」という見解を整理し、『次の内閣』で 確認した。

 民主党は本来、規制改革は全国一律で行うべきであると考えているが、特区制度も 否定するものではない。しかし、今回の医療特区と教員免許特区については、どちら も場当たり的なものであり、なし崩し的な“やったふり法案”であるため、賛成でき ないという趣旨の反対であることを明確にしておきたい。

[裁判員法案]
 「裁判員の参加する刑事裁判に関する法律案」と併せて、「刑事訴訟法等改正 案」、「総合法律支援法案」が議論されている。現場で修正協議をすすめてきた。具 体的に条文がどのように修正されるのかについて担当から説明を受け、わが方の主張 が大方取れていると確認できたため、この修正がとれることを前提として、了承する ことを確認した。

[家畜伝染病予防法案]
 「家畜伝染病予防法の一部を改正する法律案」(政府案)について、民主党は対案 を緊急措置法の形で、より明確に、被害に遭った家畜業者に対する手当ができている 法案を提出している。本来であれば、民主党案が否決されて、中途半端なものに賛成 するのはいかがなものかとの議論はあるが、今、緊急対策として何か手を打たなけれ ばならない状況であるため、不十分ではあるが、これに反対することはなかなかでき ない。民主党案が否決されても、政府案にやむなく賛成する方向性を確認した。



○自民党・安倍晋三幹事長の公選法違反の疑いについて


 一部で報道されているが、政権与党の幹事長に重大な選挙違反の疑いが出てきた。 民主党の公認候補であった古賀潤一郎議員がいわゆる学歴の問題で厳しい世論にさら された。党としても厳しい処分としたが、古賀議員の問題に対して厳しい言葉で批判 してきた自民党・安倍幹事長が同じ問題を同じ選挙で抱えていた。古賀議員の学歴の 問題については、選挙公報等の公式文書ではないとのことだが、安倍幹事長の場合 は、選挙の公報ツールとして法的に認められた「公選ハガキ」の中に推薦をしていな い方の推薦の言葉を載せるという虚偽記載をしている疑いであり、深刻な問題であ る。残念な問題であると言わざるを得ない。言い訳を始めているようだが、この問題 は例えば、かつて武蔵村山市長選挙における事案で、身柄拘束、逮捕という捜査にま で至っており、重大な案件だ。武蔵村山の時にも、容疑者は確認ミスだと言っていた が、「確認ミス」というレベルで許容される話ではない。確認も十分にとっていない 方を推薦しているような記載をすること自体、許されるものではない。

 特に、安倍幹事長は古賀議員の問題の際に、説明責任を果たせと言ってきたわけで あり、その発言通り、今度は安倍幹事長に行動していただきたい。安倍幹事長が古賀 議員に言ってきたことを全て自身に置き換えて、当然対応してもらえるものと信じて いるが、そうした行動がとられない場合には、民主党の弁護士出身議員を中心とし て、告発状を既に準備している。もし、責任ある対応をとっていただけない場合に は、そうした対応を近々とらざるを得ない。

[安倍幹事長による説明の期限は]
 既に遅いぐらいだ。一両日中に説明すべきだと考えている。「確認ミス」という言 い訳は通じないことは、既に武蔵村山市長の事件で前例がある。確認をせずに書いた こと自体が違反であるということだ。

[説明する場としては]
 自民党は当初、古賀議員に対して、政倫審(政治倫理審査会)に出席すべきだと 言っているわけであり、安倍幹事長自ら政倫審に弁明の申立をすべきではないだろう か。なぜしていないのか不思議でならない。本日も民主党は政府に対して、法務委員 会、文教委員会等で質疑をしている。法律面等の確認、京都大学側の動きの確認等の 審議は進めている。




○年金審議の再開について

 本日午前中、答弁席に座らせていただき、審議が進んでいる。政策の立場から申し 上げたいのは、委員会の審議がまだほとんど進んでいないということだ。民主党案に 対する質疑も、いわゆる枝葉末節、揚げ足取り的な部分からようやく本質的な考え方 の違いの議論にようやく入ってきた。政府案については、議論の前提となるこれまで の年金制度の運用についての審議がまだ途中までしか進んでおらず、政府案そのもの に対する議論はほとんど進んでいない。さらに、一体で審議している、年金積立金の 運用の独立法人であるとか、高齢者の雇用安定に関する法律案については全くと言っ ていいほど議論になっていない。国会対策的なかけひきはあると思うが、十分な審議 時間は最低限確保していただかないと、政府として無責任であろうし、時間を確保さ せることは野党の責任であると考えている。

[厚生労働委員会の動きについて]
 本日午後の厚生労働委員会で五島正規議員が質問した際に、坂口厚生労働大臣が、 「政府案が少なくとも連合案とは接点がかなりある。連合案はある程度歩み寄る可能 性がある案だ」と答弁したとのことだ。民主党も検討しなければならないと述べ、理 事会協議となっている。もし、坂口大臣が修正の余地があるとのことであれば、民主 党としては、その議論には前向きに応じたいと考えている。

 坂口大臣が、連合案には歩み寄りの余地があるため検討したいとのことであるた め、民主党もそれに応じて修正等の協議が可能であれば、積極的に受け止めたい。連 合案と民主党案はかなり近い案であり、民主党案との歩み寄りの余地があるとの発言 だと理解している。

[政府の歩み寄りについて]
 坂口大臣が連合案にある程度歩み寄る可能性がある案だと言っていることだ。坂口 大臣が歩み寄るというのであれば、民主党案、連合案、政府案とあるわけで、民主党 に近い案に政府が歩み寄る余地があると言っているわけであり、どのくらいどう歩み 寄るのかについては、政府与党側から聞かなければ判らないが、それならば協議をす る余地はある。

[年金の修正協議は行うのか]
 坂口大臣が、歩み寄りの余地があると言っているわけで、政府から何らかの提案が あるのだろう。そうでなければ政府与党の不一致になる。坂口大臣が明確に答弁して おり、どのような歩み寄りなのかについては、政府・与党から提案があるものと思う が、それについては前向きに受け止めたい。ボールは今、政府にある。投げてくれれ ば受け取る用意はある。




○イラクで人質となった3人の自己責任論について

 民主党が言うべきことが、フランスの新聞に言われてしまったとの指摘がある。自 己責任ということで言えば、危険のある場所に行っていること自体で、リスクをとっ ているとも言える。今回は誘拐であったが、イラク内では流れ弾に当たったり、テロ の巻き添えとなる可能性は十分ある。その際、誰も命を助けてくれないことを理解し た上でイラクに行っているわけで、マスコミの方々も使命感を持って行っている。そ れぞれ自己責任をとって行っているものと思う。ただ、人質救出の際、本人の判断で なされたことに対して政府がどれだけのコストをかけるのかについては様々な意見が ある。しかし、様々な事情があるにせよ、国民の生命を守ることは政府の一番の責任 である。例えば、消防署が出火の原因によって、自己責任だから火を消さないという ことはありえないし、犯罪について、被害者に落ち度があったから犯罪捜査をしない ということは政府としてはあり得ない。もちろん、政府が全ての邦人の命を守れるわ けではないという意味では自己責任だが、政府から見て都合の悪い人を助けなくてい いというのは話が飛躍している。この議論が納税者、国民の観点から一定程度出てく ることについては、共感はしないが理解はする。しかし、責任者である政府側から自 己責任論が出てくることについては筋が違う。一般の方が様々な思いを持つことと、 責任者である政府の立場で言うこととは意味が違う。税金をどう使うのかということ で言えば、年金制度の天下り等、もっと大きな無駄使いを自らの責任でやっているこ とを何とかするのが先ではないか。




○裁判員制度の採決について


 採決等については国対の話だが、十分な審議をしてほしい。その上で、修正を勝ち 取ってほしい。今日報告されたような修正がとれるのであれば、あとは審議等で答弁 で確認する事項が残っているのかどうかだ。


以上