
枝野政調会長/記者会見要旨
2003年9月18日(木)
編集・発行/民主党政策調査会
○2003年9月18日「次の内閣」閣議報告
※前段はマニフェスト第1次集約の位置づけと内容について、配付資料に基づいて概
要を説明。
詳細は党HPネット中継にて
>>党HPネット中継
【記者】
「10年~15年をめどとして実質的な借金増をストップさせることをめざした財政再建プランを策定します」とは具体的にどういうことか。
【政調会長】
プライマリー・バランスをどこでとれるかについて、小泉総理は何のあ
てもなく約束しており、具体的に質問されるとまったく答えられていない。野党の
我々が持っている材料は更に限られており、特に特別会計を初めとする隠れ借金の実
態など、見えていない点が多々ある。そういう点も含めて国民に約束しなければなら
ない。また、小泉総理の政権運営では、デフレも税収減も続き、プライマリー・バラ
ンスをとるのはとても無理である。我々は、できもしないがとりあえずマニフェスト
で掲げるということはしない。政権獲得後、税金の使い途を変えることによってデフ
レを阻止し、経済を上向きにしていきながら、プライマリー・バランスをとるための
具体的なプロセスまでを含んだ財政再建ビジョンを示すということを、きちんと掲げ
るとこういう形になる。
【記者】
高速道路について、新規の道路建設はどうするのか。
【政調会長】
本当の民営化であればそのマーケットメカニズムで不採算路線は造らな
いということになるのだと思うが、その前にまず小泉民営化路線は完全に破綻してい
ると言っておきたい。つまり民営化はするが、それ以外の道路は高速道路料金の一部
のピンハネも充てて造り続けるという方向で国土交通省は動いている。こんなことは
民営化でも何でもない。我々は、高速道路をこれ以降まったく造らないという立場に
は立たない。必要な部分は税金で造る。ただ全体としての道路予算総額が縮減される
中で、その一部を高速道路の借金の償還に宛てていかなければならないという、トー
タルの枠が示された上で、優先順位を付けながら進めていく。今のように道路特定財
源は残し、高速道路通行料の一部をピンハネするということでは、全体の枠がいい加
減だから無責任な建設が続いていくだろう。今まで本当は造るべきではなかった道路
を自民党政権が造ってしまったわけだから、そのツケは結局国民全体で何とかせざる
を得ない。財源については、首都高や阪神道の周辺についてどこまで料金を取るかと
いうことを含めて最終的な詰めをしているが、今のところ、約1兆円弱の償還財源が
あれば、過去の借金を返していくことはできると考えている。
【記者】
通行料は充てないのか。
【政調会長】
首都高などの通行料の一部もメンテナンスと償還には充てる。トータル
してメンテナンスと償還を合わせると2兆円弱かかるが、通行料をどう設定するかに
よって税の投入額は変わってくる。設定の詳細によって変わってくるが、少なめに見
るとメンテナンス含めて1兆5千億弱が必要で、これくらいは道路財源から捻出して
も道路の建設が止まったりはしないというシミュレーションまではできている。
【記者】
すでに決まっている高速道路建設はやるのか。
【政調会長】
本当に税金を使って建設すべき道路であるのかどうかを含めて見直しを
しなければならない。通行料をとって造るという前提の計画であるから、それに縛ら
れる必要はない。ただし、その中に税金を使ってでも造る必要のある道路がありうる
ことは否定しない。
【記者】
自民党との差別化という意味で一番のポイントは。また亀井さんが高速道路
の夜間無料化や、小泉総理が道州制を言うなど、既に民主党のぱくりが見られること
についての対策は。
【政調会長】
自民党との明確な違いはふたつある。ひとつめは、今日発表したものは
すべて、党内の5年間にわたる議論の積み重ねの結果であり、コンセンサスができて
いるということ。多少の意見はあるかもしれないが、積み重ねの中で決めてきている
ので、党の一員として決まったことは全員従っていただける。ここが自民党との明確
な違いである。国会で法律を通さなければできないことがほとんどであるから、総理
大臣候補がひとりで約束しても約束にならない。国会で過半数を占めうる候補者が
揃って約束することに意味がある。自民党も、郵政や高速道路などについて何を言お
うが結構だが、まず総理と青木さんは一致させてから言って欲しい。
ふたつめは、我々は可能な限り具体的に示しているということ。道州制と言ってもそ
の中身は何なのか、単に都道府県を合併させるだけで、どういう財源と権限を渡すの
かを示さなければ、分権の観点からまったく意味がない。高速道路の夜間無料化など
何の経済効果があるのか。我々の方は、細かいところに入り過ぎている部分もあるか
もしれないが、具体的であること、実現可能であることという点において自民党とは
決定的に違う。
【記者】
構造改革か景気回復かということがよく言われるが、民主党はどんな位置に
いるのか。
【政調会長】
構造改革の定義にもよると思うが、何らかの構造改革が景気回復につな
がるという意味ならば、改革は景気回復のための手段であると思う。小泉総理がやっ
ている改革というのは改革でも何でもなく、単に歳出削減をやっているだけである。
単なる歳出削減であれば、それで景気回復につながることはないから、どんどん悪く
なる。我々のように本当に税金の使い途を変えるという改革であるならば、投資効果
の大きいところに税金を投入するわけだから、そのことによって景気が回復するとい
うことになる。したがって、少なくとも財政出動の抑制が構造改革の意味ならば景気
回復が先であるべき。しかし税金の使い途を変えるという本当の意味での改革であれ
ば改革が先である。
【記者】
自由党との関係において、安保に関しては今後どうするのか。
【政調会長】
ここに書いてあることが我が党の政策の全てではないし、党内にも様々
な意見がある中でコンセンサスを取って国民に約束できることを書いている。選挙の
前でも後でも、様々な点について一緒に議論するのはいいことである。次の選挙が1
1月だとすると、その前に新しい争点についてコンセンサスを得ていくというのは難
しいだろうとは思っている。
【記者】
国連中心主義をより押し進め、多国籍軍の考え方などについてより詰めなけ
ればならないと言っているが、それらも選挙前までにするのか。
【政調会長】
それは無理だろう。従来の我が党の積み重ねからするとそういう議論に
はなっていないので、中期的な議論はしていかなければならないが、11月選挙だと
するとそれまでにコンセンサスをとれるとは思っていない。
【記者】
全体として、重要案件ほど先送りされている印象があるがそれはどういう理
由か。
【政調会長】
若干まじめすぎるという指摘もあるが、まず平成16年の夏までは重要
法案はほとんど通せないという前提に立たなければ無責任だと思っている。衆議院選
挙で政権を獲ったとしても来年夏までは参議院は少数与党になる。従って予算や条
約、首班指名は衆議院の多数でできるが、法律については、野党自民党などの協力を
得られるものでなければ来年の参院選前には成立しない。従ってそういうものについ
ては来年の夏以降にやらなければならない。さらにその場合でも、参議院は半数改選
であるから、我々が圧倒的多数の与党になる状況ではなく、その中での国会運営を考
えると、重要度に応じた審議時間を確保して法律を通すためには、通年国会でやった
としてもそれほど一気にできるわけではない。国対と精緻に相談したわけではない
が、概ね重要法案の時期をならして国会に出していかないと実現することはできな
い。我々はそこまで考えて約束の期限をとっている。
【記者】
公共事業の削減に関する項目について、川辺川ダムや吉野川河口堰に比べ
て、諫早干拓事業についてはややトーンが弱い印象を受けるが、この点について。
【政調会長】
象徴的なムダな事業であるという見方についてはまったく変わっていな
い。2490億円の事業予算のうち2250億、つまり工事のほとんどが終わってい
るという中にあっては、これを中止あるいは凍結するということに意味があるのでは
なくて、こんなムダなものに税金を使ってしまったがこれから果たしてどうするかと
いうことの方が争点である。つまり水門を開けて干潟を取り戻すということにするの
か、それともここまで造ってしまった以上、もう税金は投入しないが何らかの有効利
用をするのか。基本的には水門を開けて干潟の自然環境を戻す、ただしその時には防
災効果などの点とパッケージにしないとできないだろうと思っている。中止や凍結と
いう言い方が適さない状況まで出来上がってしまっているが、ただし我々が見直すと
いうことについてはまったく変わっていないということである。
【記者】
小泉総理が言っている郵政の見直しに対応する部分はどこか。また憲法論議
について触れられていないのは何故か。
【政調会長】
郵政についての基本的な考え方は整理されている。まず公社化で軌道に
乗せるが、いま小泉総理がやっている公社化では民間参入のハードルが高すぎて参入
できない。ユニバーサルサービスが前提だが、郵便にもっと民間参入できるように
ハードルを下げるべきである。また、郵貯・簡保資金が非常に不透明な使われ方をし
ているので、もっと民間分野に透明に流れていく仕組みにしなければならない。これ
らのことは明確であるが、マニフェストは、政権ができたら何をするかという我々か
らの積極的な提言であるので、向こうが何か言っているからといって、全部こちらが
反応してマニフェストに入れなければならないとは思っていない。もちろん選挙にな
ればテレビ討論などで民主党がどう考えているか取り上げられるだろうが、その際の
姿勢は明確になっている。
憲法についてもほとんど同じである。我が党は論憲の途中にあるので、順調にいけ
ば、この秋の次の総選挙までには党内の憲法論議の一定の結論が出て、選挙の前にお
示しすることになるのではないかと思う。いま具体的な議論をしている最中であり、
「議論の結果に基づいて対応する」ではマニフェストにならないので今回は入ってい
ない。
【記者】
中央省庁の権限限定について、先日、政調会長は北海道開発局の廃止に触れ
ているが、その考えは変わりないのか。支持団体に不安の声があるが、説明が必要で
はないか。
【政調会長】
お尋ねに対し、結果的にこうなるのではないかと申し上げた。我々の政
策として、北海道開発局をどうするのかという政策は一切ない。ただ我々は中央省庁
の権限を限定して、ほとんどの国の事業を地方の事業にするわけであるから、結果的
に国の出先機関のほとんどは必要性がなくなるだろうという論理的帰結となる。出先
機関をなくすこと自体が政策ではないので、そこは誤解して伝わっているのではない
か。分権の話と無関係に、「北海道開発局を廃止」などと聞けば反発があるのは当然
だと思うが、当然の事ながら地方分権を進めていくという政策、それを進めれば国の
役所が小さくなって地方の役所が大きくなるということについては関係者の皆さんに
もご理解を頂いており、問題はない。
【記者】
自由党の11の基本法案はどういう形で採用されているのか。
【政調会長】
基本法の形で言えば、市場経済の確立基本法、地方自治確立基本法、地
球環境保全基本法になると思う。ただ基本法の形でなくとも、我が党の政策と一致し
ている点で言えば、例えば特殊法人等の改革の法案や、官僚主導から国民主導へとい
う点なども一致している。多国籍軍参加については先ほども申し上げたとおりコンセ
ンサスはとれていないが、国連中心という大きな方向性については、自民党内のばら
つきよりも我々と自由党の方が一致している。
【記者】
社会保障政策全体の方向性について、小泉政権は小さな政府、社会保障費の
抑制という方向だが、民主党は国の関与を強めていく方向なのか。
【政調会長】
小さな一般政府、充実した社会保障政府ということである。一般政府と
社会保障政府を分けて言わないと間違える。小泉総理は全体としての小さな政府なの
だろう。一般政府は小さな政府であるべき。しかし社会保障政府は一定の規模・関与
が必要であると自分は理解している。
【記者】
消費税が将来どうなるかなどについて触れられていないが。
【政調会長】
今我々がやらなければならない最大の課題は、税金のムダ使いをやめさ
せるということである。従ってまず徹底して税金の無駄遣いをやめさせて、浮いたお
金を必要なところに回していく、それが菅政権1期目の仕事である。増税にはならな
い範囲での税の組み替えはあり得るが、トータルとして増税により財源を捻出すると
いう考えは、1期目においてはない。将来にわたって、特に年金との関係で消費税を
どう位置づけていくかというのは今まさに精査をしているところであるが、いずれに
しても1期目の公約にはならない。まずムダの削減で2分の1国庫負担という本来の
約束を果たす。そこは苦しくとも徹底して歳出削減でやる。ここは我々の明確な姿勢
である。
【記者】
国の補助金18兆円廃止とあるが、これだけの金額を地方が自由に使えると
なった場合、様々な国の政策について約束がしきれるのか。
【政調会長】
まず、民主党の一括交付金構想は全部を一括するわけではなくて、教
育、社会保障など一定のカテゴリーを設けるものである。その上で、例えば教育や社
会保障についての最低基準は国の方でルールを決める。例えばいくら自由だからと
いって、学校の校舎だけむやみに立派でひとクラス100人にするなどというのは許
されるはずがないので、やはり生徒の数・先生の数などについては一定の枠の中で地
方の判断で行っていただくための基準を置かなければならないと思う。また、特にマ
ニフェストで約束している個別政策の中で地方にやっていただく部分については、1
8兆円の外側部分で使途を限定することがありうるのは否定しない。この部分だけ例
外的・短期的に地方に渡すのか、それとも一定の基準のもとで一括交付金の中で渡す
のか、それはテーマ毎に変わってくると思う。
【記者】
マニフェストを今後どうやって周知していくのか。政権を獲った場合の意思
決定システムについてはマニフェストに入れるのか。
【政調会長】
10月5日に発表する代表からのメッセージも含め、イギリスのマニ
フェストにならったような小冊子も作り、関心を持っていただいた有権者の方にはお
知らせするという努力をしていきたい。ただこちらから積極的に国民にお伝えしてい
くとなると、これだけのものを全部お伝えするというのはなかなか難しい。従ってま
ずこれを各候補者の皆さんに早くお示しをして、この中で自分が説明しやすいもの
や、地域の実情に応じて関心の高いものなどについて各候補者から説明をしていただ
くということになるし、また選挙本番の時には、特に代表にピックアップしていただ
く重要テーマに絞ってビラなどの形で周知していくということもやっていく。また、
政権の意思決定システムについては政権準備委員会の方で議論を進めており、載せ方
については選対本部として整理するが、何らかの形でマニフェストに付随する形とな
る。
【記者】
これだけ大きな改革となると、株式市場や金利、地方財政などにも与える混
乱が一時的にせよあるのではないか。
【政調会長】
全部まとめて書いてあるが、全部が一気に進んでいくわけではない。法
改正と実施のプロセスに分かれているものもある。そういう中で、激変によるマイナ
ス効果が起こらないようにするのために、まさに官邸主導で全体のバランスをしっか
りと見ていかなければならない。特に経済財政諮問会議の役割を本来のように重くし
て、そこで全体のコントロールをしていく。特に金融に関しては経済情勢を見据えな
がら進めていかないとクラッシュが起こることも十分にあり得るので、実際に政権を
担った段階で、生のデータをベースにしながらやっていかなければならない。優先し
てやっていくのは中小零細企業に対する貸し渋り阻止などであり、バブル大企業の金
融検査の厳格化が先に来ると金融全体が相当混乱するだろう。そこは金融担当大臣と
官邸がしっかりと意思疎通をしながら進めていく。
【記者】
社会保障に関連して、民主党が目指す将来像と小泉総理が目指すものとは似
ていて、ただ手法が違うというようにも聞こえるがそう理解していいか。また、民主
党はもう少し社民党的な方向に舵を切るのかと思っていたらそうではない。その点に
ついて。
【政調会長】
まず、小泉総理が目指している将来像というのがまるで不明であるとい
うのが前提だが、我々はけして自由競争万能主義、市場万能主義ではない。ただしか
つての社民党のような福祉至上主義でもない。マーケットは大事にする。経済の世界
はマーケットで自由に競争する。しかしそのマーケットの競争参加にあたり、同じス
タートラインに立っていただくための基盤整備は必要である。また土俵の上で縦横無
尽に経済活動をしていただくためには、その土俵から転げ落ちたときに命を失うの
か、それとも怪我はするけれどもまた元気になれるのかとでは全然違ってくる。小泉
総理あるいは自民党の場合は、土俵の上では役所がしゃしゃり出て様々な規制でがん
じがらめにし、自由な経済活動をさせない。ところがそこから転げ落ちた人たちは
放っておく。まったくあべこべだと思う。我々は、土俵の周辺部分の整備はしっかり
とやるが、土俵の上では自由にやっていただく、ここが全然違う。
【記者】
「税金の使い途を徹底的に見直し、財源を確保する」という項に公共事業の
削減などが書いてあるが、あらためて数字を整理して説明いただきたい。
【政調会長】
公共事業予算がどれくらい減るのかということについては、国直轄を
ベースに考えている。地方に対する補助金分については、税源移譲の対象にしてお
り、将来的には使い途がまったく自由になるが当面は公共事業に使って下さいという
ことで渡すので、補助部分のベースはあまり変わらない。国直轄部分のトータル、平
成13年度で2.8兆円のところについて政権1期目の最後の段階では3割の900
0億円を削っていく。また、特殊法人向けの支出が結果的に公共事業に回っている部
分が若干プラスされる。公共事業トータルを国の責任で減らす分というのはその程度
になっている。
【記者】
予算全体の総額、また国債の発行額についてはどういう考えか。もし総額を
抑制する考えがないのであれば、結局将来にしわ寄せがあるのではないか。
【政調会長】
先ほども申し上げたとおり、基本的には規模の問題ではなく使い途の問
題である。その観点からは、増やしても減らしても景気に対して中立でなくなるの
で、金融的な危機管理などを除いて基本的に財政規模は現状通りの維持をしようとい
うことである。ただその場合、平成16年度予算にしてもおそらく17年度予算にし
ても、歳入が減る部分については我々にコントロールできない話である。つまり平成
15年度までの間にこれまでの政権がやってきた結果が16年度や17年度の歳入と
なる。歳入面では、おそらく我々が政権を獲った効果が出てくるのは3年目以降では
ないかと思うので、まず経済政策論として、仕方ないから歳出総額を減らすという、
景気に対して消極的な財政規模をとることはできない。その部分は経済と財政のバラ
ンスをとった観点の中で使い途を変えていくというところで当面はいくしかないだろ
うと思っている。
【記者】
するとプライマリー・バランスを黒字化させる時期については相当先になる
ということか。
【政調会長】
小泉総理はまったく無責任に年限を言っているが、まともに考えれば、
経済を再生させなければプライマリー・バランスをとる方向に行くはずはなく、経済
を再生させるには少なくとも緊縮財政はあり得ない。今の財政規模で税金の投資効果
を変えていくということをやらざるを得ない。「ばらまいてしまえ」あるいは「財政
再建が優先だ」と言えば分かりやすいのだが、我々はまじめな議論として、財政規模
の問題ではないということを言っていく。
【記者】
いわれている解散・選挙の日程についてどう受け止めているか。また臨時国
会の取り組み方は。
【政調会長】
いろいろな報道がされているが、解散権というのは総理大臣が持ってい
て、最も得だと思うときに行使するのだろうから、自分が特に言うことはない。た
だ、特にテロ特措法の延長問題という重要な法案審議をするのであれば、きちんとし
た審議時間を確保した上でなければ採決してもらっては困る。選挙の前だから駆け足
でいいというようなことにはならない。また大臣が替われば当然各委員会で一般質疑
が必要になる。そうした原則を守った上で解散ということであればどうぞということ
だが、我々は、代表質問や予算委員会などの場面で自らの考えを主張し、議論してい
く。
【記者】
失業率を4%台前半以下に引き下げるという根拠は。また、マニフェスト論
争を自民党側がきちんと受け止めず、従来型の公約を出してくるリスクについてどう
考えるか。
【政調会長】
後段については、リスクではなくアドバンテージだと思う。まさに、き
ちんとした政権公約を出せるのかどうかというところ自体を国民の皆さんに見て選択
していただきたい。党内もまとめられず具体的なことも言えないという政党を、本当
に責任政党として信頼し続けるのかというところが最大の焦点だと思う。また失業率
について、今年の民主党予算案の中で、100万人分くらいの新規雇用を作っていけ
る可能性は十分あるとした大きな方向性は変わっていないので、これは実現可能であ
るということで盛り込んである。ただ、経済成長率については、計算の仕方などにも
よるので軽々に約束するべきでないと思う。ごまかしのきく数字について単に約束だ
けするのではなく、実際にいま国民の皆さんが直面している失業問題についてきちん
とした目標数値を挙げるほうが現実的でありまじめな姿であると判断した。
以上