
枝野政調会長/記者会見要旨
2003年9月4日(木)
編集・発行/民主党政策調査会
○2003年9月4日「次の内閣」閣議報告
■今朝の朝刊と午前の報道で、2つのペテンが明らかになった。
■一つに、首都高を税金で造るという話が出て、まさに高速道路の民営化がペテンで
あることが証明された。民営化に一部の理があるとしれば、民間の採算主義にもとづ
いて、採算の合わない道路は造らないことに意味があるはずである。高速道路は民営
化するが、採算の合わない道路は税金で賄うというのでは、採算の合わない道路の建
設抑制という観点が、まったく意味を持たない。これまでに造ってしまった不採算道
路については、全然関係のない採算の取れる道路を走っている人から、その償還費用
を払わせる。これから造るところは、税金で国民に負担させる。全く、理屈の上で整
合性がとれない。来週、わが党の高速道路政策の最終的な詰めを行う予定であるが、
相手方の有料化のまま民営化というペテンが明確になったので、我々としても整理が
しやすくなった。
■もう一つ、青木参議院幹事長の支持表明で、天才詐欺師小泉さんの本質が改めて明
確になった。青木さんは、小泉改革の目玉であるはずの郵政についても高速道路につ
いても違う意見なのに、小泉さんを支持する。小泉さんの理屈の上では2つしかな
い。小泉さんの改革とは、国民に対して嘘をついて青木さんと裏で手を握っているの
か。青木さんたちを騙して「改革はしない、あなた方の意見はちゃんと聞く」と言っ
て総裁選の応援をさせるのか。いずれにせよ小泉さんは、国民か青木さんに代表され
る抵抗勢力のどちらかを騙しているのは間違いない。その上で、青木さん自身が、小
泉さんには裏切られたことはないと明言をしており、国民より、密室で再々に渡り話
をしている青木さんと裏で手を結んで、国民を騙すという選択をしたとしか言いよう
がない。国民に向かって言っていることを、青木さんを騙して実行するというのであ
れば、この2年半の間に十分にできたはずであるが、そうしてこなかった。それは、
青木さん自身が、一度も裏切られたことはないと国民の皆さんに向かって証明をして
いる。青木さんの発言によって、小泉さんはペテン師であることが証明されたのであ
る。
■高速道路について、もう一点申し上げたい。今朝の新聞で、道路公団の会計監査と
称するものについて、会計士協会の会長が、あれは監査ではない、会計監査に当たら
ないと正式に抗議すると発言している。まさに藤井道路公団総裁が、わが身の可愛さ
のために、そもそも、債務超過である道路公団の財務諸表を、そういった調査自体の
存在自体を、握りつぶし、調査が明らかになった後も誤魔化し、なおかつ、会計士協
会まで誤魔化して、債務超過ではないと言い張る構造である。もはや道路公団総裁を
辞めるレベルにとどまらない、国家に対する大逆である。昔なら腹を切れという話で
ある。また、同時にこれを見逃しかばっている扇大臣も、当然責任をとるべきであ
り、小泉さんも改革、改革と叫ぶなら、さっさと扇さんの首をとれと強く言いたい。
私のほうからは以上である。
【記者】
自民党総裁選について。
【政調会長】
誰がなろうと、既得権益、利権構造を守る。その上で、国民の皆さんに
誰を看板にしたら、誤魔化せるか、隠せるか。ショーの配役を決めているだけであ
り、本質には全く関係ないので、関心はない。
マスコミの関心が高いだけで、国民の関心は低いのではないか。
政策的対立軸で闘うなら、青木さんが小泉さんを支持することはあり得ない。政策
は違うが、小泉が有利だから支持すると、青木さん自身が事実上発言している。一番
のキーマンが政策は関係ないと宣言している選挙であるから、ショーに過ぎず、我々
が関心を持つようなものではない。
【記者】
菅代表の日本記者クラブでの講演で提案した衆議院の定数を100削減、選挙
権の18歳引下げについて。
【政調会長】
18歳成人、少年法の適用を17歳までにすることも含めて、この政策は
既にマニフェストに盛り込む方向で、ほぼ整理が出来ている。議員定数は、前回48
0に減らした時、わが党は、比例を50減らすことを党議決定し、結果的に20しか減
らず30積み残した。したがって、少なくともあと30減らすというのは、党議決定で
ある。数字の問題は、本質的ではないので、分かりやすいほうがいいのかなと考える
と、もう30を減らして450にするか、あと80を減らして400にするのであれ
ば、議論の整理は必要であるが、本質的な問題ではないと私自身は考えている。代表
の意見を聞いた上で、整理をしていきたい。
【記者】
国会議事堂に落雷があったことについて。
【政調会長】
歴史を学んでみると、何故か政治が機能していない時には、天災がおこ
りがち。政治が機能していないから、天災が歴史に残るような顕著な形になるのかも
しれない。そうした意味で、残念ながら、今の政治は、天変地異を危惧しなければな
らない状況にある。改めて、一刻も早く政権交代を行い、政官業癒着の政治を止めさ
せなければならない。
【記者】
定数削減について。
【政調会長】
単純小選挙区制度にするというところまでは決めておらず、そういう観
点からの提案ではない。今回の代表の発言は、国会議員の痛みを先に打ち出すべきで
あるということだろう。その場合、(衆議院は)小選挙区を中心に、というのはある
ので、削減するなら比例になる。単純小選挙区に向けてというよりも、削減をするな
らば比例という理解である。個人的には、単純小選挙区の是非は、衆議院だけでは判
断できない。参議院との役割分担が明確になった上で、整理できるなら単純小選挙区
という話になる。
【記者】
長期金利上昇について。
【政調会長】
強い関心をもっている。長期金利が低すぎる状況であったものは是正さ
れてしかるべきであるが、もし今回のことが、財政赤字に着目した形での急騰である
とすると、影響は大きい。そこまで一気に進んでしまうのかどうか着目している。若
干早いかなと感じているが、現状なら、また高すぎて問題だということには当たらな
い。
【記者】
マニフェストについて。
【政調会長】
16日に次の内閣があるので、中締めというか一旦締めたいと思ってい
る。それまでに懸案事項についてケリがつくことが前提である。現在鋭意検討中だ
が、何点かは来週の閣議で詰める必要がある。文章化する作業が間に合うかどうかと
いう物理的な問題もある。どの段階で発表するかは、政治判断が必要である。16日
に出せるとしても、最終確定ではない。最終確定は解散後である。具体的に言うと、
平成16年度予算で○○するという書き方をしているが、万が一来年に選挙がずれ込
めば、書き換える必要が出てくる。それまでに、国会でどのような法律がとおるか、
どのような政策を出すかによって変わってくる。
党大会でいきなり決定するのではなく、最終決定機関は「次の内閣」である。でき
れば党大会の前に共通認識をもっておいたほうがよいと思っている。
以上