
枝野政調会長/記者会見要旨
2003年8月7日(木)
編集・発行/民主党政策調査会
○2003年8月7日「次の内閣」閣議報告
■閉会中の政調会長会見は原則木曜日になる。来週14日は行わない予定である。
■マニフェストの進行状況について報告する。既に、ここで閣議を通ったと報告した
30項目は、政策論としては、閣議了解した案件である。箱根の時に配布した検討項目
を含め、全体としてのバランス、整合性を精査し、代表などとも相談して、最終的な
ものにまとめあげていく。今、項目にあがっているもの全てがマニフェストにのると
いうことでもなく、今、項目建てとして出ていないものでも、いくつか出てくる可能
性はある。
なお、党内で様々な議論をしているのは事実だが、例えば高速道路無料化について、
その財源については、まだ決めているわけではない。一台あたりいくら取るかという
話は、基本的には協議調整している中で消えていると思っていただきたい。他の手法
で、無料化の財源を生み出せないか、財務関係のスタッフのほうで計算している状況
である。
基礎年金の国庫負担額を3分の1から2分の1に引き上げについても、消費税の値上
げによらずに、いわゆる財政改革、行政改革によって、その財源を生み出せないか調
整中である。もちろん、その議論の中で、いっそ消費税を上げたほうがいいのではな
いかといった議論があったのは事実だし、高速道路財源について、1台いくらといっ
た議論もあったが、現在のところ、そういった議論は消えていると理解していただき
たい。
全体として、わが党として目指す国の形として、強い日本を作る。税金を食い物にす
るお化けを退治しなければならない。そして地域が活力を持てるような分権社会を作
らなければならない。この大きなコンセプトの下、全体としての整合性の確認を行っ
ている。
■自由党との合流に向け、11法案の勉強をさせていただいている。概ね、自由党の
骨太方針を考え、我々はそれを実現するための具体的な手法を積み重ねてきたという
意味で、折り合いがよいと考えている。非公式な相談が必要だが、いくつかの基本法
については、マニフェストに取り込めるのではないかと私自身は考えている。どこか
で自由党の政策担当議員の方と懇談をして、出来る限りマニフェストに取り込める形
にしたいと思っている。
■与党から、自由党と民主党の合流は野合ではないかと、恣意的なキャンペーンがな
されている。民主党の政策を引き継ぐということで、自由党の皆さんにご理解を頂
き、政策の一致には問題なく、野合には当たらない。それを言うなら、例えば、自公
保連立ができて以降、2000年総選挙における公明党と自民党の公約と、その後の
小泉内閣が実際に実行している政策、特に、公明党が、連立与党の一角として総選挙
で約束したことが、まるで違う方向にいっていないか。その具体的食い違いを、政策
調査会で精査したので、代表幹事長に、使い方を政治判断してもらう。
■道路公団の総裁の問題について、小泉総理は藤井道路公団総裁を国民の怨嗟のター
ゲットにしておいて、一番自分にとって都合の良いときに、辞めさせようという流れ
を作ろうとしているようだ。財務諸表の問題を初めとして、藤井総裁が適任でないこ
とは、通常国会の最終場面で、既に十分に明らかになっている。これを放置している
現在の状況そのものが、小泉内閣の姿勢として問われなければならない。引っ張って
引っ張って、自分にとって都合の良いときに首にするというパフォーマンスは、到底
許されることではない。今の時点で、辞めさせないという判断をするのであれば、も
し辞めさせる時には、ご自身も責任をとるべきである。そこははっきりさせるべきで
ある。あそこまで、国会で問題が明らかになったのに、辞めさせないでおいて、あと
になって辞めさせるのであれば、自分の見る目がなかったという自らの責任を取る必
要が出てくる。
【記者】
小泉構造改革について。
【政調会長】
小泉構造改革の中味が何か分からない。これまでの2年半を見ると、何
もしないことが小泉構造改革なのだろうか。あるいは財務省的歳出削減だけが構造改
革なのだろうか。そういう意味で、小泉構造改革に同調する者は、わが党にはいな
い。構造改革は何かを示してこなかったことが、小泉構造改革の最大の問題である。
敢えて言えば、郵政民営化と高速道路の民営化だろうが、それが何をどう改革するも
ので、国民生活にどのようなプラス面があるのか、全く示されていない。これだけで
は、構造改革の項目をあげているに過ぎない。論外である。
民主党の議員の中で、小泉構造改革賛成リストに名前を載せるものはいない。
【記者】
自由党との合流について国民の受け止め方。小沢党首の処遇について。
【政調会長】
好意的に受け止めていただいている。後ろ向きのご意見は、この間地元
でも聞いていない。そういう意味では、全国的な世論調査の結果にも出ている通りで
ある。敢えて言うと、10年間、週に1回は街頭で演説しているので、その時に有権
者の空気を感じられるが、過去2度ほどしか経験したことのない空気になっている。
93年の日本新党ブームのときと、橋本内閣における参議院選挙投票日直前のときに
しか感じなかった空気に、かなり近づいている。
小沢党首の処遇については、政治的に代表が判断することである。知名度の高さを
考えれば、代表、幹事長と一緒に、若手議員の応援に走っていただけたら、いろいろ
な意味で合流の効果が高まっていく。そういう役割を果たしていただけるような方向
で代表が判断すると思う。
【記者】
自由党の基本法案について。
【政調会長】
自由党は大きな方向性を示し、民主党はその具体的手段を積み重ねてき
た。その意味で、折り合いがよい。11法案の中、無理をしなくてもいくつかのもの
はマニフェストに取り入れることができると、今のところ私は判断している。もちろ
ん最終的に決定するには、各部門にも相談をする。
【記者】
社民党との連携
【政調会長】
自民党政権打倒、政官業癒着を許してはならないという大きな理念で
は、自由党だけでなく社民党とも連携をしていけると思っている。ただ、合流は、ま
ず社民党が主体的に考えることである。合流するのであれば、各論の政策については
一致する必要があり、このことは、自由党の時にも申し上げた通りである。政策を揃
える作業が、今からでも可能かというと、自由党のような大英断をしていただくこと
は難しいと思う。むしろ、連立に向けた話し合いが出来ればと思っている。連立の場
合は、それぞれの固有の政策を残したまま、連立の数年間に限定して合意し、他の部
分は各党の違いを残すことが可能である。
【記者】
憲法について。
【政調会長】
論憲の姿勢が、現在の民主党の立場である。その論憲の中で、論点が整
理されてきているが、これは重要な問題なので軽々に結論を出せる状況ではない。こ
の点を了解していただいた上で、自由党に加わってもらうと理解している。
【記者】
マニフェストについて
【政調会長】
政権を獲得したら、間違いなく実現できるものを精査してマニフェスト
にしたい。実現できるかどうか分からないが努力するというものは、マニフェストに
はしない。自民党にも同じことを迫るのが大切なことである。
【記者】
公明党の選挙公約違反。
【政調会長】
ネガティブキャンペーンは自分の好みではないので、個別に指摘しなく
てもよいと思っているが、代表、幹事長に任せる。私からは発表しない。国民は既に
野合だと知っている。
【記者】
高校野球の始球式に小泉総理が出席したことについて。
【政調会長】
当事者の方たちにとって喜ばしいことだったと思うので、良かったと思
うが、優先順位をつけるべきものである。広島は行かれたようだが、長崎にも行くな
らいいのではないか。
以上