
枝野政調会長/記者会見要旨
2003年6月25日(水)
編集・発行/民主党政策調査会
○2003年6月25日「次の内閣」閣議報告
【政調会長】
定例会見を始める。
今日はまず「イラク特別措置法案」について議論をした。配布している「イラク復興
支援のあり方に対する考え方」について最終的に確認し、今後の国会審議も踏まえて
我が党としての賛否について検討していくこととなった。現場の合同部門会議と、国
対的な判断を含めた役員会ベースの議論、そして「次の内閣」の議論を同時並行的に
進めていくことを確認したが、今日は中身的に何か集約をしたということではない。
逮捕・拘留中の議員の歳費の問題について、我が党も検討を進めてきた。与党は文書
通信費等の議論でとりあえずお茶を濁そうとしているようだが、我々としては、議員
歳費の問題をきちんと検討することが必要だと思っている。大きな方向性としては、
議員歳費の凍結を考えるべきであろうということ。ただし行政が単純に逮捕・拘留し
たことをもって凍結するのはいかがなものか。国会が何らかの形で関与する必要があ
る。こういう線で議運での協議に臨んでもらうという方向で今日は整理をした。
児童買春、児童ポルノの規制法の改正が超党派の議員立法で検討されている。こうし
たものに対する処罰をきちんとするという方向性については当然であるという考え方
であるが、ただ法案の中に、特定少数の者に対する提供目的所持を処罰するという部
分が入っている。これは外形上、単純所持との区別がまったく付かない。不特定多数
に提供しようとすれば何らかの形で外形上の区別ができると思うが、ただ持っている
のと、1人2人の人に渡すために持っているのとではまさに内心以外には区別の付け
ようがないところであり、それを処罰の対象にするというのは罪刑法定主義の見地か
らおかしいということで、この点は許容できないという線で更に現場の議論に臨んで
いただきたいという整理をした。
地方分権改革は、我が党は5.5兆円を地方の自主財源として移すということで概ね
の方向としては了解をしたが、各部門にまたがる点もあるので更に詰めていただくと
いうことになった。
昨日、今日とイラク新法の法案審議が行われているが、印象としては非常に答弁が雑
であると思う。聞かれたことにきちんと答えていない、答えられない、答えようとい
う意欲を感じられない。昨日の本会議も、これくらいの質問時間であればこれくらい
の答弁時間がかかるであろうという、過去の例に基づいて予定していた時間より1時
間も早く終わってしまった。こういうところに非常に象徴的に答弁の雑さが出ている
と思う。危険がある・ないについてはいろいろ議論があるが、一定の危険があること
は間違いなく、これは政府も認めているところである。自衛官の皆さんの命に関わる
議論であることをしっかり認識しなければならないはずであり、誠実に答えようとい
う姿勢が感じられないということは最低限の条件を満たしていないということであ
る。こういう姿勢の下で危険な所に行かされる自衛官の皆さんの立場を、我々はもっ
と真摯に受け止めなければならないのではないか、この2日間の議論を見てそう思っ
ている。
【記者】
今日の委員会審議で、小泉首相が「事前承認については考える用意がある」
「具体的な活動の内容についても精査する用意がある」と言っているが、どう評価す
るか。
【政調会長】
当然のことを言っているだけだと思う。当然そうならないとおかしい。
【記者】
福田官房長官が、イラク特別措置法案の目的から国連決議部分の削除はしな
いと言っているが。
【政調会長】
各論点については、まだ部門会議などでも結論を出していないので、党
として決めているわけではない。従来の議論の方向と自分の私見を含めて言えば、そ
うした福田官房長官の話は非常に遺憾であると言わざるを得ない。一般論として、自
衛官の皆さんに危険な所に行っていただくための法案というのは、できるだけ多数の
賛成を得て成立させることが望ましいと思っているが、議論の入口のところでそうし
た硬直的な態度では、なかなかそういう方向には進んで行きにくいのではないか。
【記者】
今後の賛否はどんなプロセスで決めていくのか。
【政調会長】
幹事長や国対委員長とも相談したいと思っている。実質審議が始まった
ばかりであり、その審議の状況と答弁ぶりとを照らし合わせながら我が党としての考
え方を整理していくことになるが、普通の審議のスピードで行けば来週の「次の内
閣」には、現場からいろいろな報告が上がってくるだろうと思っている。
【記者】
保守新党が結成から半年が経ったが。
【政調会長】
あまり他党のことを言わない方がいいと思うが、お気の毒だなと思って
いる。お気の毒だが、選挙を経ずに与党になれば、いろいろな意味でひずみが出るの
は当然のことだろうと思う。
【記者】
イラク新法について、今日の時点では修正協議は厳しいという見方か。
【政調会長】
福田官房長官のコメントはかなりネガティブに働く要素だと思う。委員
会の審議では、過ちを改める姿勢の感じられる部分もあるし、答弁に誠実に答えてい
ないという部分もあるので、それを精査した上で、明日以降さらに問いただしていく
ということだと思う。現時点では結論に関してはニュートラルである。
【記者】
自民党に、修正協議について具体的なことを言っている人もいるようだが。
【政調会長】
特に何も聞いていない。我々としては窓口は一本化する。委員会が開か
れている以上は、中谷議員から中川議員への話以外はまったく無視するということを
決めている。他のルートで何か話があってもそれは本来のルートにいったん戻しても
らうということである。修正協議ということになるかどうはニュートラルだが、仮に
そうなった時でも筆頭理事の間で調整がつかないという場合には、政調会長あるいは
幹事長ベースに上げることはあるかもしれないが、基本的には筆頭理事間でやってい
ただければ一番いいと思う。
以上