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枝野政調会長/記者会見要旨
2003年5月21日(水)
編集・発行/民主党政策調査会

○2003年5月21日「次の内閣」閣議報告


■この場でも、国会の場でも何度も申し上げてきているが、台湾のWHO加盟につい て、政府に求めてきて、今回のSARS問題を契機に、ようやく積極的行動をとった と聞いている。しかし、結果的にWHOで台湾の準加盟認められなかった。SARS は病気であるが、その感染拡大はどこの国に責任があるのか。その国が感染で色々な 意味でこまっている地域の準加盟を拒否するという非常にえげつない、けしからん態 度をとっていると、中国に対して憤りを感じている。当然準加盟くらい認めるべきで ある。あたりまえである。政治と健康、命のどちらが大事なのか。一刻も早く台湾の WHO準加盟のために、日本政府は強硬な対応をとるべきである。

■この一週間、りそな銀行への公的資金の投入が決まった。私共の立場として、実態 としていくつかの銀行が過少資本の状態にあることは98年以来、5年間言いつづけ てきたことである。残念ながらそれが当たっていた。そして、その先送りが通用しな くなったのが、今回のりそなの件である。従って、遅きに失したと言わざるを得な い。今政府がすべきことは3つ。

一つは残念ながら、今回のような会計操作で、あるいは会計基準を適正にすること で、過少資本になるような銀行は少なからず存在している可能性を認めざるを得な い。金融庁はしっかりとした査定を行い、強制注入をしてでも、貸し渋り、貸しはが しが起こらないように、信用リスクが起きないように、銀行の資本状況を一刻も早く 安全にしなければならない。

二つ目に、不良債権処理と称して、貸しはがし貸し渋りが行われている。特に中小零 細企業に対して顕著である。りそなの件が、どちらに出るのか、公的資金が入って貸 し出し力がでてプラスに働くか、さらに厳しい貸しはがしに走るのか問われている。 中小だから守られなければならないという俗論に与するつもりは全くないが、中小零 細企業の多くは、経営者が個人保証をしている。つまり、人に対する信用で貸してい るのが中小零細企業である。大企業のように土地や事業の将来性というものを担保に 貸しているのとは全く異なる。たまたま担保にとっている不動産の価値が名目上、下 がったからという理由で連帯保証をしている経営者に対する信頼が下がっていなけれ ば不良債権と査定すること自体誤りである。この点、個人保証のついている中小企業 に対する金融に対する査定の基準を一刻も早く、基本的には改めること、これが2つ 目の柱である。

三つ目に根本的には、経済状況が好転しない限り、こうした状況を根っこから止める ことはできない。経済状況を立て直すために、また相変わらずジャブジャブお金をつ くって、自分の利権のポケットに入れようという訳の分からない暴論が、自民党の抵 抗勢力から出てきているようだが、言語道断である。予算の使い方を変えなければな らない。将来不安の解消や雇用に直接つながるような税金の使い道をする。そこに借 金をできるだけしないという努力、もちろん財政規模を縮小することはできないが、 不景気だからといってジャブジャブ無駄遣いをして借金を増やすことは将来不安を大 きくするだけである。予算の使い道を変える、これが重要である。このことを強調し ておきたい。  

■公務員制度改革について、メディアなどの関心も労働基本権に偏りすぎている。連 合と話をしていても労働基本権が公務員制度改革の大きな柱であり、ILOからの話 もあると言われているが、それと同じくらい大きな話として公務員の中立性の確保の 観点を落としてはならない。労働権の問題が解決すれば足りる印象を報道などで感じ ることがあるが、我々の認識は全く違う。二本柱であり、片方だけでは受け入れられ ないことを強調しておきたい。

■本日の閣議報告だが、労働基準法改悪に対する修正案をまとめた。先週も話したの で中身には触れないが、本日17時30分から厚生労働省の記者クラブで発表を行 う。今のままでは解雇やりたい放題法案になってしまうので、抜本的に改める修正案 を4党で一致して出せる方向になっている。  いわゆる食糧法、食管を廃止する法案に対して4党で修正案を出すことになってい る。また、ヤミ金融について野党4党で法案をまとめた上で、野党を超えて一致して 法律を作りたい。野党間、与野党協議を行い、所管大臣と私にお任せいただいた。私 のほうからは以上です。



【記者】
台湾のWHO準加盟について、政調会長個人の見解か。

【政調会長】
個人的見解である。

【記者】
個人情報保護法案について

【政調会長】
残念ながら個人情報保護法案の問題点について、我々の指摘を相手に受 け入れさせることができなかった。最終的に数で負けてしまったことは残念である。 当然のことながら、運用の仕方によって、大変な凶器になりかねないと指摘している ので、今後運用について厳しくチェックしていく。本来は個別法の積み重ねがあって 包括的な法律をどうするかという議論になるべきということは、党内でも野党間でも あったが、そうした原点を踏まえながら、いずれ今の法律は変えさせるということに 向けてさらに努力していく。

国会の審議日数自体は、国対のほうで努力してきていただいた。各委員会審議の中で は、政府案の問題点は指摘することができた。残念ながら、メディアの報道では限ら れており、結果的に多くの皆さんに伝わっておらず、残念に思っている。国会での議 席の数に差がある以上は、国民的世論のもり上がりがなければ我々は闘うことができ ない。逆にそれで闘えたら議会制民主主義に反することになる。そういう中では残念 だがやむを得なかった。

【記者】
公務員制度改革について。

【政調会長】
改悪になりそうな雰囲気が出てきている。公務員試験の合格者の数を2 倍か3倍に増やし、恣意的な採用が可能になる。残念ながら時々地方自治体に見られ るが、政治家の口聞きが起きるのではないか。あるいは天下りの問題のところで、大 臣、内閣いや閣議のということで人事院が絡まなければ政治的に、恣意的に天下りを 管理できるのではないかという問題点が含まれており、改悪ではないか。労働権と並 んで問題である。

【記者】
自由党との合流問題について。

【政調会長】
一貫して政策のすり合わせ協議に基づいて、出来るなら合流したいと 言っている。従って合流に向けて統一会派を組むのための政策協議をきちんと行い、 そこで一致点があるならそれを否定はしていない。ただ、政策のすり合わせがないま ま前に進むのはおかしい。幹事長がどのような手法を考えているのか分からないが、 政策がどこまで一致するかである。

以上