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枝野政調会長/記者会見要旨
2003年5月14日(水)
編集・発行/民主党政策調査会

○2003年5月14日「次の内閣」閣議報告


【政調会長】
政調役員会及び政策準備委員会で総選挙に向けた政策作りの作業を進め ている。包括的な政策集に加えてマニフェストを作成することを決め、数値目標や財 源、期限等を盛り込んだマニフェスト項目にふさわしい政策テーマを各部門で検討し て今月中に官房に提出していただくことを確認した。

「第3回インターネット政策公募」を行い、4月末までの2ヶ月間で328件の応募 を頂いた。これを29件に整理しているが、それぞれについて党として議員立法など にしていくのに相応しいかどうかを各部門で検討することとした。

労働基準法の一部改正案について。政府はこの不況の折にも関わらず、従来の裁判実 務の積み重ねで作り上げられてきた解雇ルールについて、使用者側が解雇しやすくす るという法改正案を出してきている。現在、合理的な理由がなければ解雇はできない ということになっているが、その合理的理由があるということを使用者側が証明する のか、合理的理由がないということを労働者側がするのかという違いである。従来の 積み重ねでは、使用者側が合理的な理由に基づいているということを証明しなければ ならないが、政府から出てきた法案は、この証明責任を労働者側に転換するという中 身になっている。政府は「これまでと特に変わりはない」と甘言を弄し続けてきた が、法務省と労働省で見解が食い違うなど、次第にぼろが出てきたという状況であ り、これは許すわけにはいかない。修正案を作って厳しく対応していく。

構造改革特区法案について賛成することを決めた。基本的に我々は規制緩和の方向に は賛成だが、法案は7本の法律に及ぶ内容が一括法になっており、中には公用水面の 埋立地の用途変更に係る規制緩和が入っている。規制緩和と名前が付いているが、実 は公共事業で埋め立てはしたけれども思った通り工業団地の誘致ができなかったなど という、いま全国で見られるような行政の大失敗があった場合に、その検証や責任問 題の追求を十分行うことなく用途変更を安易に認めることを可能にするもので、構造 改革とはまるで次元が違う。一方で他の分野には積極的に推進すべきものもあるし、 また公用水面の件についても利用目的の転換を早く認めた方がいい場合もあるだろ う。最近、こういった玉石混淆の内容を一括法案にして採決するということが多い が、それがそもそもおかしいと思っている。

国立大学法人法案について、民主党は修正案を用意したが与党が修正に応じそうもな いということである。政府案は大悪法であり、反対を決めた。

SARSについて、万が一日本に感染が拡大した場合に備えてきちんと検討しておく 必要があるという提起があったので、関係部門で対応を整理していくこととした。ま たSARSについては、先週の会見でも台湾のWHO準加盟問題について申し上げた が、この点について坂口厚生労働大臣は前向きな発言をしたようである。しかし相変 わらず外務省が妨害している。外務省にとって大事なのは日本人の健康なのか、それ ともとりあえず外交上無難にしておくことなのか、外務省の本質が問われていると思 う。



【記者】
マニフェストはどれくらいのボリュームになるのか。

【政調会長】
マニフェスト作りの第1弾として各部門から項目を出してもらうが、そ れだけで決めるわけではない。解散の時期との兼ね合いもあるが、今後の集約につい てはその都度代表や幹事長と相談しながら整理していく。いくつになるということを 決めているわけではなく、まず各部門から項目の候補を出していただく。

また、マニフェストは複層的に作る。従来通り網羅的な公約集も作るし、重点マニ フェストも作る。また何度か更新することも考えている。マニフェストそのものにつ いて研究も進めている。

【記者】
民主党が重視していたテロ不審船対策について、修正協議で特に議論がされ た印象がないがその点について。また今後どういう対応が必要になると考えている か。

【政調会長】
テロ不審船対策については、我が党の対案・修正案の中では特に基本法 の中にきちんと位置づけて、緊急事態全般を総合的に受け止めるという考え方で提起 をした。基本法そのものついては作るという前提で今後更に議論するということに なったので、その過程の中に含まれていたという理解をしていただきたい。当然、基 本法に関する今後の協議においても、テロ不審船対策についてきちんと位置づけてい かなければならないと考えている。また、テロ不審船対策については特に危機管理庁 が重要だが、今回それについては附則に盛り込むことができた。いずれにしても基本 法的にはきちんと位置づけていきたいし、危機管理庁についても前に進めていく。

【記者】
有事法制について、自由党が賛成するようだが。

【政調会長】
我々の案に多くの方がご賛同いただけることは歓迎すべきである。

【記者】
自民党に、北朝鮮に経済制裁をすべきという声があるようだが。

【政調会長】
党として、経済制裁をすべきという議論までは至っていない。自分が聞 くところでは、自民党でも「経済制裁ができるような枠組みを作っておこう」という 話にとどまっていると聞いている。個人的な見解だが、枠を作っておくということ自 体は否定できないのではないか。それも外交上の影響を与える場合があるから慎重に 見極めなければならないが、北朝鮮問題に限らず、もう少し我が国が外為法の運用等 についてフリーハンドを持ち、臨機応変に対応できるようにしておくということにつ いて、自分は必ずしも後ろ向きではない。これからの党内の議論。アメリカや韓国と の協調も踏まえながら進めていかなければならない。

【記者】
有事法制に対する自由党の対応が合流問題に与える影響は。

【政調会長】
ひとつひとつの法案の対応は関係ない。これに賛成したから一緒にな る、これに反対したから別々に、という次元の話ではない。様々な政策対応に全体と して一致ができるのか、少なくとも大きな柱や方向性について一致ができるのかとい うことであって、ひとつひとつの法案に対する対応が一緒か違うかという些末な話で はない。この法案に対する賛否が一緒なら合流できるというなら、自民党と合流でき るという話になってしまう。

以上