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枝野政調会長/記者会見要旨
2003年4月23日(水)
編集・発行/民主党政策調査会

○2003年4月23日「次の内閣」閣議報告


【政調会長】

■閣議の前に定例会見をさせていただき、閣議のブリーフは政調副会長から行う。
■この一週間、皆さんのご関心も緊急事態法制だと思うが、昨日前原座長からブリー フがあったとおり、明日、民主党としての対案を最終的にとりまとめたい。また昨日 までの議論で、それが可能な状況にまで詰まってきている。何点か残された問題があ るが、これは、今日明日で前原座長、法制局と連絡をとりながら調整をする。明日夜 6時の会議で最終的に決めた上で、臨時閣議を開き法案提出を決めるつもりだ。前原 座長から話があった通り、正式な国会手続きがとられる日程は、法制局の部内手続き と連動しており、今週中か、それともゴールデンウィークの間になるのかは、単純な 手続き的問題である。明日の時点で内容が確定し、提出が決まったと皆さんが書いて 間違いない状態にしたい。前原座長が大変丁寧に段取りを踏みながら進めてきたの で、一部の皆さんのご期待に反して、まとめることができた。もちろん色々な意見は 出たが、皆さん前向きに良いものをだそうという方向の中で意見を闘わせてきた。民 主党案は政府案よりベターであると思っているので、これを成立させたい。

■一方、個人情報保護関連法案について、質疑の中でも問題点を十分示しているが、 新たに、自衛隊が個人情報を軽々に扱ってきた問題が明らかになった。政府案では、 このような事態に対処できないことは、昨年の秋以来、一貫して主張してきた点であ る。私も午前中の民主党の質疑をテレビで見ていたが、残念ながら防衛庁も総務省も きちんと答弁していない。前々から申し上げているように、いたずらに日程闘争を行うことは、ポスト55年体制の日本の議会においてはすべきでないという立場である。 しかし、これほど明確に国会審議の過程で法案の問題点が明らかにされ、それに関連 する事実の解明がされていないにもかかわらず、時間が経過したから採決するという のも、これまた、55年体制的古い国会手法である。何時間経過したかではなく、問題 点がきちんと明らかになるということが必要である。昨日明らかになった防衛庁自衛 官の問題に関する事実解明と、これについて政府案ではどのように対処できるのか、 きちんとした実態解明と説明がない限り、採決に応じるべきではない。野田国対委員 長にも伊藤特別委員会筆頭理事にも、政調としての希望は伝えてある。

■松浪議員については、早くお辞めいただくべきである。芸能界やスポーツ界で暴力 団との癒着があると、テレビなどに出られない、ステージを借りることができない等 社会的制裁を受けることになる。それだけ、暴力団に対して、社会全体として毅然と した態度をとるべきというのが日本社会のコンセンサスである。残念ながら暴力団が 存在しているものの、他のいくつかの国と比較して、社会的に与える害毒が相対的に は押さえられているのは、これまで社会全体が毅然とした態度をとってきたからであ る。ましてや、国会は暴対法を作り、暴力団を封じ込めようとしている。違法である か否かに関わらず、スポーツ界でも芸能界でも社会的制裁を受けて、自粛する。松浪 議員はきちんと対応すべきである。



【記者】
緊急事態法制について

【政調会長】
私たちとしては民主党案がベターであると思っているので、これを皆さ んに賛成していただいて成立させることが一番望ましい。もちろん相手のあることな ので、100%でないと全くだめということはないが、それはこれから法案を提出し た後の現場の折衝交渉である。本質的に昨年の3月以来、必要不可欠と主張してきた 点がとりこまれなければ賛成はできない。逆にそれがとりこまれれば、形式にこだわ るつもりはない。今後の話である。あちらが修正協議を申し入れてくるなら、こちら は拒絶しない。

 なお、例えば、国民保護法制については、細かな行政法規を定めなければならず、 官僚システムを駆使して作業させなければ難しい。野党としては残念ながら、そこま ではできなかったという意味で、ベストとはあえて言わない。現状の与えられている マンパワーなどの差を考えれば、大変良いものを作り上げている。

【記者】
譲れない点は何か。

【政調会長】
私見で申し上げることではないが、当然含まれることとしては、基本的 人権、国会の関与の問題である。それ以外に、どこまでが基本的な問題として譲れな いかは関係者と協議をする。相手のあることなので、こちらの手のうちを見せてし まったら交渉にならない。

 いずれにしろ、実質面で判断したい。実質面で国民の安全、基本的人権、民主的統 制という昨年春にまとめた内容が担保されるかという話であり、法形式については 色々あり得るとまとめている。形式ではなく、中身で判断すべきであるが、民主党の 主張をきれいな形で法律化するには、基本法を置いたほうが整理しやすいと思う。

【記者】
まとまったのはなぜか。
【政調会長】
安全保障絡みだから、党内が割れると勝手に考えていた人がいたという だけにすぎない。結党文書にも、緊急事態法制が必要であることは明記されている。 そこからスタートして昨年も民主党の考え方をきちんとまとめ、それを法文化する作 業を進めてきたものである。既に固まっている内容を法文化するという作業のとき に、割れると考えるほうがおかしい。この事実関係の経緯をきちんと見れば、割れる ことがないのは明らかである。

【記者】
修正協議の結果に対して党内がまとまるのか。
【政調会長】
わが党としての政権担当能力は対案を出すことで、十分示せている。 実は、今回の問題に限らず、一貫して野党の立場で難しいのは、政府側の動きが、 我々から見て、後退ではないが評価できるほどではない場合の対応である。常に相手 の土俵で考える必要はないが、国対的にはまとまった形のほうが良いのは当然だと思 う。しかし、例えば、政府案がマイナスではないがせいぜいプラス5点のとき、5点を 評価して賛成するか、合格点に55点足りないので反対するかは、必ずしも本質的な問 題ではない。いずれにしても、私たちが多数派になれば、その法律を抜本改正して、 民主党案を成立させる。それまでの時限的に措置について、合格点ではなく、いずれ 改正するものだから反対するか、それとも、マイナスではないから賛成するか、とい う違いである。ゼロ修正ならマイナスだから反対だし、大幅な修正を勝ち取れば合格 点には達するであろうから賛成である。その間の、マイナスではないが合格でもない 場合の判断は、ケースバイケースで行う。

以上