
枝野政調会長/記者会見要旨
2003年3月26日(水)
編集・発行/民主党政策調査会
○2003年3月26日「次の内閣」閣議報告
■イラクでの戦争が、残念ながら続いている。こういう時こそ国会がきちんと機能し
なければならない。しかし、与党には、国民の関心がイラクに向いていることを悪用
する邪な考えがある。
個人情報保護法案については、既に何度も話をしている通り、政府の修正は0点か
ら15点になった程度だ。マスコミの活動や国民の生活を過度に侵害することがないよ
うに、かつ個人情報が悪用乱用されないように、野党4党で対案の準備を進めてき
た。概ね、まとまりつつある。本日の閣議で、私と大畠ネクスト大臣、細野WT座長に
最終的な条文などの詰め、他党との関係を含めて、任せていただくことになった。衆
議院の法制局の方には、かなり無理をして作業を進めてもらっている。いつ出せるか
は、実務作業の状況などで決まる。
■議員歳費の一割削減について、与党はスタンドプレーで進めようとしている。強調
しておきたいのは、昨年、一割カットを導入した時の経緯である。一割カットをすべ
き経済、雇用などの客観状況から、残念ながら一年で明るい兆しが見えると期待でき
る状況ではなかった。一年と期限を切るべきではなく「当分の間」とすべきと民主党
は強く主張した。それにも係わらず、与党が一年間でよいと言い張り、民主として
は、やむなくのんだ経緯がある。民主党の予算案にも当然この一割カットを盛り込ん
でおり、継続をすべきだと、与党にボールを投げてきた。いよいよ期限が切れるとい
う今になって、与党のみでことを進めようとするのはスタンドプレーである。我々と
しては、従来から一年ではなく、経済が回復するまでと主張してきた経緯があるの
で、中身について異論はない。本来、これは全党が一致して国会としての姿勢を示す
べき案件である。手続き、進め方については、国対等にお任せする。
■「外国人学校卒業生の大学入学資格に関する申入れ」について、配布したとおりの
申入れを遠山文部大臣に行うことについて了承された。英米系の外国人学校の卒業生
のみに大学入学資格が認められる理由の説明を、文部科学部門会議から、文科省に求
めてきたが、合理的な説明がない。英米系の民間学校評価機関の認定を受けた学校の
卒業者に入学資格を認めている、とのことであるが、日本が主体的な認定をしている
のでないならば、英米系に限定する理由が不明である。文部科学省の対応には合理的
な根拠がない。この問題は、当然、在日外国人の人権などに関わる問題であるので、
一旦すべてを撤回した上で、きちんと説明がつく形で進めるべきである。
この申し入れは、今回外された英米系以外の特定の外国人学校に大学入学資格を認
めるべきという見
解ではない。その点について今回、我々は判断を留保している。基準が不明確である
ことで、教育の機会均等を妨げていることが、まず問題である。
■小泉内閣の「改革」の目玉とされる高速道路の問題について政府から出されている
2法案を審議した。
政府が意見を尊重すべき猪瀬委員会(道路関係四公団民営化推進委員会)の報告と矛
盾する法案であり、到底容認できない。少なくとも、猪瀬委員会の報告をきちんと実
行することが、道路公団改革の最低ラインである。猪瀬委員会の報告でも不十分であ
るという議論も党内にはある。国民的な議論が丁寧にされるべき法案でありながら、
戦争のどさくさにまぎれて成立させようとしていることにも強く異議を申し立てる。
小泉改革の本性を見たり、と言わざるを得ない。
【記者】
議員歳費の1割削減について。
【政調会長】
国会として意思を国民に示すものである。民主党はボールを与党に投げ
てきていた。与党の議運委員長のもとにボールがあったという認識である。逆に我々
が単独で出せば、それはそれでスタンドプレーと言われかねない問題である。
【記者】
外国人学校卒業生の大学入学資格について。
【政調会長】
申入れの文章の解釈について閣議でも質問が出たので、詳しく説明をし
た。
【記者】
イラク復興支援について。
【政調会長】
一般論で言えば、国連の安保理の枠組みに戻るべきであると既に民主党
の見解を示している。野党外交として、民主党の姿勢を諸外国に説明したり、民主党
の見解と似た立場の国との連携をはかるための方策がないかという問題提起があっ
た。役員と相談するつもりである。
【記者】
個人情報保護法案と有事法制について。
【政調会長】
両者とも、法律の必要性は従来から認めている。それぞれに対して我々
として対案を示すこともお知らせしてきている。緊急事態法制は、国民保護法制が欠
けていると政府自ら欠陥を認めているの
であるから、自ら出せばよい。本来与党がやるべき作業を野党が行っている。一週
間、二週間も待てないというのは、政局のために法案を利用しているのではないか。
以上