
枝野政調会長/記者会見要旨
2003年3月5日(水)
編集・発行/民主党政策調査会
○2003年3月5日「次の内閣」閣議報告
■「次の内閣」の議事について報告する。まず、政府提出の「地方税法等の一部を改
正する法律案」については、反対と決定した。これは、不況のもとで外形標準課税を
始める、しかも来年から始めるものを日切れ法案に入れ込むという訳のわからない法
案である。
民主党議員立法の「難民等の保護に関する法律案」は、本日、代表が入管
を視察しており、そこでの会見で発表することになっている。NHKの予算については賛成。「債権譲渡円滑化法案」は法案登録の手続きをした。また、「議員年金プロ
ジェクトチーム」を設置し、江田座長、長浜、谷林副座長、山花事務局長の体制で、
早急に議論を整理することになった。新聞報道によると、公益法人課税の話が政府で
進んでいるようだが、これに対応して民主党でも「NPO・公益法人改革PT(江田座
長、中村事務局長)」を立ち上げ、広範かつ本質的な議論を進めていきたい。
■4日に予算が衆議院を通過した。予算委員会での審議においては、私どもの考え方
をきちんと主張し、かつ政府案の問題点を分かりやすくえぐりだすことができた。し
かも従来のように審議を止めるのではなく、審議を尽くす中で政府の問題点をあぶり
出したのは大変よかった。今後もこうした姿勢で国対にご尽力いただき、我々の考え
を十分に主張する場を作っていただきたいと思っている。
ただ、これ対する政府与党
側の対応は大変残念であった。議論が深まらなかった理由は、政府与党側に、誠実に
答弁しよう、議論しようという態度が欠落していたためである。小泉総理は今日も、
NHK中継も入った参議院予算委員会の審議で「国債発行30兆円枠は14年度までだと
言っていた」と、大嘘を答弁した。平成13年5月の衆議院本会議の議事録で確認した
が、「平成14年度以降、30兆円以内に押さえると目標を掲げていると理解できるがそ
れでよいか確認したい。」という私の質問に、総理は「この方針は14年度以降も堅持
していきたいと思っている。」と明確に答弁している。
また、昨日、衆議院本会議の
予算をめぐる討論で、ようやく与党が民主党案の予算案について触れた。全く中味を
勉強もせずに揚げ足取りをしている。自民党が、かつての野党のようなことを、昨日
の討論で行ったことを大変残念に思う。具体的に言うと、「公共事業を2割も減らし
て大丈夫か」という指摘があったが、みかけ上の数字で公共事業が2割も減ると本当
に思っているなら、予算が何たるものか全く分かっていない。知っていた上で、あの
ような言い方をするなら、ペテン師である。
我々の公共事業の削減案でも、公共事業
費全体の8%しか減らない。8%であるならば、それこそ与党が一番ご存知の政治家
への企業献金も含む中間マージンのカットなどで十分に吸収できる。民主党が政権を
とれば当然中間マージンはなくなるので、経済、雇用に悪影響を与えることはない。
ご自身たちが公共事業受注企業から献金を受け取っていることを前提にしていれば、
雇用や経済に悪影響を及ぼすかもしれないが、まさにこのようなことを変えるのが政
権交代である。従って、あのような揚げ足とりは、怒りを通り越してきわめて残念で
ある。参議院で十分な審議をすればするほど、小泉内閣のごまかしが国民の前に益々
明らかになっていくだろう。
なお、一部の新聞に国会延長が出ているが、この話が現時点で出ること自体が非難を
すべき問題である。政策を担当している立場から言えば、国会を長くやればやるほ
ど、我々の提案を訴え、政府の問題点を訴えることができるが、延長する前に政権が
もたなくなると思っている。
【記者】議員年金PTについて
【政調会長】
党内で様々な議論があるが、現状のままでは国民の理解は得られないと
認識している。その観点から精査をしてほしいと座長などにお願いしている。具体的
なことはこれから。両面からの意見があるので、早急には無理だと思っている。これ
から2,3ヶ月の間に少なくとも見通しはたてたい。
【記者】
本日の参議院予算委員会での「(イラク問題で)世論と違っていてもやる」
という小泉総理の発言について。
【政調会長】
前提として、世論によって作られ、世論によって支えられてきた小泉内
閣が、そのように言うこ自己否定に他ならないと言える。間接代議制は、必ずしも世
論と最終的政策決定が一体にはならないことを前提にしているが、世論と違うことが
正しいと信じて政策を実行しようとするなら、国民の前に堂々と説明をして説得をす
ることが、民主主義下での政治家の役割である。イギリスのブレア首相の考え方は、
民主党と政策そのものは異なり、英国の世論とも違っているが、ブレア首相は自身の
考えを国民に説得しようというしていると理解している。小泉総理は自身の考え方を
説得しようともせず、聞かれても答えない。しかし、自分は正しいから世論と異なっ
ても突っ走るというのでは、「独善」である。
【記者】
個人情報保護法案について。
【政調会長】
4党で対案作成作業が順調に進んでいる。最終的には、両案を並べて審
議することが可能な状況であると聞いている。政府与党の新しい法案は問題外。本質
的な問題点が変わっていない。報道や表現の自由を尊重するという大原則がないがし
ろにされたままである。公権力が「報道とは何か」などを判断する点、行政官の個人
情報流用にお墨付きが与えられている点等、なんら変わっていない。
【記者】
坂井議員秘書逮捕の件。
【政調会長】
金額も大きく、議員が関与していないとは考えにくい。坂井議員は当然
責任をとられるのだろうと考える。一方、大島大臣の件は、公権力を悪用した口きき
疑惑であり、現職大臣でもある。また、森山大臣の件は、部下が人を殺しているとい
う話である。坂井議員の一件で、これらが薄れてしまってはいけない。坂井議員の案
件以上に両大臣の案件は重要であると思っている。
【記者】
有事法制について。
【政調会長】
担当者からまだ報告はきていないが、日程的には、心配していない。
以上