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枝野政調会長/記者会見要旨
2003年1月14日(火)
編集・発行/民主党政策調査会

○2003年1月14日「次の内閣」閣議報告


■「次の内閣」閣議報告
【政調会長】「次の内閣」の年明け初の閣議を開いた。来週通常国会が開会するが、 小泉構造改革が幻想であること、その結果とも言えるが経済が大変深刻な状況にあ る。民主党なら本当の構造改革ができ、経済の再生ができることを、次の内閣の議論 を踏まえて、国民にわかりやすく、国会論戦を通じて伝えていく。国民に伝われば、 民主党のほうが適切であることが国民にわかるはずである。問題は、どうやって分か りやすく伝えるかであるという一点につきる。初回の閣議では、経済政策について質 の高い密度の濃い議論をした。これを踏まえ、金曜日に再度議論をする。国会では、 先ず経済問題、イラク、北朝鮮問題がある。個人的には最近大変犯罪が増え、犯罪の 検挙率が落ちている。日本社会全体がモラルを失って崩壊しかけている。民主党のス タンスをしっかり示して、単に批判をするだけでなく対案を示していくよう、可能な 限り努力をしていく所存である。初回の閣議では、いくつか手続的なことを確認し た。総括副大臣、副大臣の編成、次の内閣、総括副大臣会議の運営方法、政調副会長 の役割分担などを確認した。今国会で問題になるであろう重要課題について各ネクス ト大臣から論点を提起してもらい、複数の部門にまたがるテーマの主管部門、重要 テーマのタイムスケジュールなどを確認した。

■経済政策
一番時間を割いたのは、経済政策についてである。先週開かれた経済戦略会議の報告 を仙谷ネクスト大臣よりしてもらい、それを踏まえて活発な議論を行った。一つに は、何故デフレが進行し、経済が悪化するのかという議論である。色々な説がある が、我々が確認したのは、①デフレは望ましいことではない。デフレ阻止のため最大 限努力をすべきである、これは共通認識である。私自身も実は「デフレとの共存」と 言っていたが、デフレ=良いこと、望ましいという意味ではない。どうやってデフレ を止めるかが問題である。抵抗勢力のように、単に財政規模によってデフレギャップ を埋めるのは明らかに間違いである。また、単に構造改革を叫ぶだけで何も改革が進 まなければデフレが進行していく。小泉総理もいわゆる抵抗勢力の主張も間違いであ る。デフレ、日本の経済の低迷は、政府においては財政、予算が雇用や需要を喚起す る場所に適正に使われていないのが一つの問題である。経済効果に乏しい時代遅れの 財政支出を大胆に削減し、需要を喚起する、あるいは潜在的需要に適正に配分する。 このことによってデフレギャップを埋めるべきであるという点を共通認識として確認 した。額を削ることではなく、税金の使い道を変えることが構造改革である。需要の 喚起の面では、財政とともに規制改革を徹底し、新しいビジネスが生まれやすくす る。需要に対して供給しやすくするというのも一つの柱である。具体的な予算配分 は、金曜日の経済戦略会議で話し合う。既に党内では十分な蓄積があるので、各部門 の議論を改めて整理していきたい。政府与党と民主党の財源配分の決定的な違いは、 地方との関係である。地域によって同じ不況、失業といっても状況は異なる。どのよ うなビジネスを育てて需要とのギャップを埋めるか、例えば高齢化の進んでいる過疎 地域では介護の問題が大きい。逆に都市部で子どもの多い場所では子育て支援の需要 が大きい。こういったことからも可能な限り地方で自由にお金を使えるようにすべき である。一括交付金に予算の配分を大きくふりかえる。国が使途を決めているのを地 方で自由に使えるようにする。経済の活性化の視点からも大切である。

■金融緩和
なお今日の議論で金融緩和論についてはかなり議論をした。既に日本は大幅な金融緩 和をしているにも係らず、デフレは止まらない。これ以上の金融緩和でデフレ阻止は 期待できない。政府与党で出てきている日銀による株や不動産の買取などは金融緩和 の枠を超えて、国のバランスシートを悪化させ、金融の規律を損なう方向に進んでい る。財務省的に単なるインフレをもたらすだけでなく、ハイパーインフレになってく れれば財政赤字を補填してくれる、そのツケは国民にまわす。こういう方法で政府与 党が動きつつあるのではないか。歪んだ金融論にすべきでないという点で一致してい る。この点は私が預かり金曜日にもう一度整理して確認する。


【記者】積極的にインフレターゲットのための金融政策をとるべきという意見が多 かったのか。

【政調会長】既に日銀はインフレターゲットを行っている。デフレが止まるまでは金 融緩和し続けると日銀は言っている。適切な金融緩和については誰も否定していな い。政府与党のような金融緩和を超える部分は容認できない。

【記者】デフレを止める方法は、財政の中味を変えるということか。

【政調会長】これこそが構造改革である。デフレは供給と需要のギャップが原因であ る。供給を量的に縮小すればデフレは進行する。経済規模を縮小しないなら、新たな 需要を生み出すしかない。

【記者】変える中味について今日は具体的に何が話し合われたか?

【政調会長】各部門からの議論を整理したいと思っている。今日はマクロ的な議論。

【記者】日銀総裁については?

【政調会長】日銀がデフレ対策をしていることは批判しない。極端な政策を批判して いるだけ。我々は総裁を決定する前に、国民の前に見解を明らかにして欲しい。単な る人事の問題ではなく、政策と絡んでいる。政府の日銀介入とセットで人事が決めら れることに対しては私としては危機感をもっている。

【記者】為替問題

【政調会長】成長しているのに中国元が安すぎる。適正な水準ではない。適正な水準 に誘導すべきというのが大方の見方であった。単なる経済問題ではなく、外交安保問 題も含めて考えていく。基本的にドルと元が固定相場であるから、ドルを通じて元が 歪んでいる。

【記者】具体的施策は?

【政調会長】個人的には外為特会でドルを買うしかない、その方向で党内を集約した いと思っている。現段階では個人的見解である。

【記者】NCと部門会議の関係は?

【政調会長】従前通りである。

【記者】両者の結論が食い違うのはアキレス腱だったが、徹底する方法は?

【政調会長】重要なテーマについては、NCに中間報告を早くあげるようになど個別 に指示をした。

【記者】重要なテーマとは?

【政調会長】年金、雇用などなどいくつかある。

【記者】有事法制は?

【政調会長】役員会で整理している。緊急事態法制が必要であると、党の方向性は既 に出ている。しかし、政府与党からの法案に対応する形なので、民主党の姿勢が伝 わっていない。改めて整理をし、国民に伝わるような案を改めて提起したい。前原ネ クスト大臣に遅くても1月中に整理するようにと指示している。政府との協議に応じ るかどうかは決めていない。圧倒的に良い民主党案を出し、政府与党が乗りたいとい うなら協議に応じるが、政府案の微修正に応じるつもりはない。

【記者】国会議員の年金について

【政調会長】政調役員会で若干整理し、企業団体献金は党務、国会議員の年金は政策 なので政調で行う。官房直属でWTを作る案がでている。昨年も議論しており蓄積が ある。

以上