[国民がゆとりと豊かさを実感しながら安心して暮らせる安全な社会を構築できる効率的で信頼される政府を実現するための行政改革の推進に関する法律案(松本剛明君外五名提出、衆法第二一号)
についての答弁]
○大野(功)委員
自由民主党の大野功統でございます。
ただいま趣旨説明のございました民主党御提案の行政改革法案につきまして、提出者の皆様に御質問を申し上げたいと思います。
まず第一に、私、すばらしいと思いましたのは、こうして政府案が出てくる、内閣法案が出てくる、反対反対とばかり言うんじゃなくて、自分はこう考えているんだ、こういう提案をなさったということでございます。そういうことによって、やはり新しい時代、政党政治が活性化してくる、このことに対しましては大いに敬意を表するものでございます。
ただ、本当に残念なことがあるんですよ。残念なことは、なぜ今ごろ出してくるんでしょうかということなんです。政府案は、既に去年の十二月二十四日に閣議決定をいたしております。そして、国会には三月に提出している。行政改革特別委員会、この伊吹名委員長のもとに、これまで五十五時間も審議をしてまいりました。もうちょっと早く民主党の皆様が法案を提出してくださっておれば、国民の皆様には、ここが違うんだ、やはり野党の方はここが違うんだな、野党が言いたいのはここだな、こういうことがお互いに対比しながらわかり合っていけるような議論ができたのではないか。残念ですね、この点は。なぜ今ごろお出しになったんでしょうか。
しかも、この行政改革特別委員会では、きのうまで、もう五十五時間ほどの議論をやっております。昨日は参考人の御意見も伺いました。そして、もはや五十五時間ですからね、何となくゴーゴー採決だという声も聞こえてきそうな感じのこのときに御提案なさったというのは、昔風に言えば採決引き延ばし作戦かなと思いますけれども、そんなことを考えるような民主党さんであるとは私は思っていませんし、残念だな、どうしてこういうふうな遅い時期にお出しになったのか、こういうことを中身に入る前にお尋ねしたいと思います。
○枝野議員
お答えをさせていただきます。
私ども民主党は、政府がお出しになられた法案などに対して賛成をすることもあります。あるいは、よって立つところが全く初めから違っていれば、初めから反対をすることもあります。あるいは時として、大きな方向ではいいけれども部分的に問題があるということで、修正案を出すこともあります。行政改革については、私ども、ある意味では結党の理念の一つでもあり、私ども自身が率先して議論をリードしてきたという自負を持っております。
今回、政府から行政改革推進法なるものが提出をされるということで、大きな方向性として行政改革の必要性を強く訴えてきた我々としては、その点については期待をして法案の提出を待っておりました。そして、その法案の具体的な中身をしっかりと見せていただいた上で、もし我々が考えていることと一緒であれば賛成をさせていただこうと思いましたし、あるいは、ほんの一部分の手直しによっていいものになるということなら修正案を出すということであります。
ところが、残念ながら、今法案の審議のプロセスを見てまいりますと、法案が提出されて審議に入る前に、その法案を検討する前提としての具体的な内容や趣旨等を明らかにするために、提案者の、同僚であります馬淵議員からも質問主意書を提出いたしましたが、回答がないどころか、そもそも内閣への送付自体拒否をされまして、私どもが政府案について具体的に知りたいと思う内容をあらかじめ知らせていただくことができませんでした。せめて、法案の国会審議、委員会が開かれましたら、その委員会の中で具体的に御答弁をいただき、それを踏まえて我が党としての対応を検討してまいりましたが、しかし、その答弁は抽象的でありまして、特に、行革の本丸とも言える地方分権や、国民の最も関心の高い談合や天下りについての具体的な御説明あるいは内容を含んでいないということが審議を通じて明らかになってきたと理解をしております。
したがいまして、行政改革の必要性という大きな方向については一緒でありますが、単に部分的な修正等でこれでいいと言えるような内容ではないということが審議の今のようなプロセスを経て明らかになってまいりましたので、したがって、これは私たちの考え方を明確に対案という形で示す必要があるということが審議のプロセスで明らかになった、したがいまして、この段階で法案を出させていただいた、こういうプロセスでございます。
○大野(功)委員
相手の出方を見て、中身を見きわめて出してきた、こういうことでよろしゅうございますね。(発言する者あり)それでは、簡単にイエスかノーかで答えてください。
○枝野議員
出方を見たという言い方は少し失礼ではないかというふうに思います。私どもは、皆さんあるいは政府から出てきている法案ごとに、その法案の内容を吟味して、無条件で賛成するケースも、修正案を出すケースも、対案を出すケースも、あるいは反対をするケースもいろいろあるわけでありまして、今回の場合、残念ながら、政府側からの説明が大変おくれた上ではっきりしなかったというプロセスの中で、対案を出さざるを得ないという判断をさせていただきました。
そういう意味からすれば、例えば与党の側も、私たちのがん対策法案に対して対案を出せ出せと我々は求めているんですが、全然出てきておりませんで、私どものことだけを批判するのは全く筋が違うのではないかと申し上げたいと思います。
○大野(功)委員
案を出すに当たりまして、今の政治で必要なのは説明責任ということであります。今、遅く出てきたということにつきましては説明がございました。
もう一つ、透明性という問題がやはりあると思います。意思決定の透明性であります。
今日、民主党が法案をお出しになった、その法案を決めるに当たってどういうプロセスを経てこられたのか。自民党では、例えば特会の改革についても、自民党の行政改革本部というのがございまして、そこで随分議論をいたしております。つまり、この議論は、所管の官庁、各省からもヒアリングを行っているし、またマスコミにも出しておりますから、当然、民主党の皆様もその点はおわかりのことだと思っています。つまり、透明性を持って行政改革を進めてきたということであります。そういう意味では、第一のなぜ遅くなったのかという説明のところも、そういうことを十分御観察してこられなかったのが残念でございますけれども、民主党の案は、今日、こういう法案をおつくりになるに当たってどういうプロセスを経てきたのか。
政府案は、例えば特会につきましては、経済財政諮問会議でもやっておるし、それから財政審でも議論をやっております。そして、閣議へ持っていっている。自民党の中では、党改革本部できちっと議論して、ヒアリングを行ってやっているんです。だから、どういうところで議論をして今日の案が出てきたのか、これを御説明いただきたいと思います。
○枝野議員
私どもは、党内の政策意思決定プロセスとして、最終的な意思決定は、党内に次の内閣という組織をつくっておりまして、最終的にはそこで決定をいたしております。
それに至る経緯といたしまして、例えば、我が党の柱の一つであります公務員制度については公務員制度改革の調査会、あるいは分権については、私が会長を務めさせていただいておりますが、分権調査会などの幾つかの調査会やプロジェクトチームをつくり、そこでの積み上げてきた議論に基づいて、行政改革のこの法案に対するプロジェクトチームをつくりまして、そこで整理したものを最終的に次の内閣で決定しております。
この間のプロセスは、必要に応じて、報道機関その他に、あるいは党のホームページなどを通じて公表しておりますし、特に国民的な関心も高い公務員制度改革の党内議論などは、マスコミにもフルオープンで議論を積み重ねた上で、そして最終的な決定をいたしておるところであります。
残念ながら、それが政府や与党の議論などと同じようにテレビや新聞などで報道をしていただいていないということについては、じくじたるものとそれから反省すべき点があると思っておりますが、ぜひ、国民にそうしたプロセスも含めてしっかりと周知をされることが必要であるということであれば、与党の皆さんからもメディアの皆さんに、野党の政策も与党・政府の政策の報道と同じぐらいちゃんとするようにと与党からも促していただければありがたいと思っております。
○大野(功)委員
わかったようなわからぬようなことでございますが、我々の目から見ますと、まるでブラックボックスから突然出てきたように聞こえてしまうんです。もうちょっとその辺は透明性を持って、意思決定のプロセスを我々の目に見えるようにしていただければと思います。
内容に入る前に時間がかかって申しわけないんですけれども、三つ目に私感じますのは、これは後出しじゃんけんですよ。自民党がグーを出したら後でパーを出してくる、こういうようなところがあります。だから、数字の上で非常に美しい数字、見せかけのいい数字になっております。
例えて言いますと、特別会計の改革で、財政健全化への寄与でございますが、政府案が二十兆円といった途端に三十兆円、こうなっております。それから総人件費改革、これは十一条二項でございますが、政府案は五%、本当にいろいろな角度から検討して、身を切る思いで頑張ったのが五%だと思いますけれども、これを五年でやろう。すごいですね、うらやましいですよ、こんな数字が出せるというのは、三年間で二〇%ですよ。国家公務員だけの話です。
こういうふうに見せかけは非常にいいんですが、私はここで申し上げたいのは、後出しでやって、本当にきれいな数字、目的の山頂は輝いているんですよ、どうやって登っていくんだろうな、こんな気がしてなりません。
実現可能性について簡単に。本当に議論して、十分に議論して出してきたのか。これはもう簡単で結構です。
○馬淵議員
特別会計のことについて御指摘がございましたので、お答えをさせていただきます。
まず、特別会計改革に関しましては、昨年の特別国会で我が党の前原代表が、小泉総理との予算委員会での議論の中で、特別会計改革は重要である、我々のワーキングチームで既に一昨年前より詰めてきたこの現状の中で、特別会計の改革になぜ手を入れないのかということを総理にお尋ねして、改革競争に踏み出そうと。これはむしろ、後出しではなく、我々が先に先行してこの改革競争をお伝えしてきたという経緯がございます。
そして、こうした中で、この特別会計の改革につきましては、当委員会の中でも我が党の大串委員が御質問させていただきました。その政府案の二十兆円というのは余りにも過度に保守的に見積もり過ぎてはいないのかという点でございます。
この我々が出した三十兆円の財政再建への寄与という部分につきましては、特別会計の中では、これは十分に可能である数値としまして、財政融資資金特別会計、ここには、他の機関に資金を貸し付けて得られる金利収入、これをため込んで、既に約二十四兆円もの資金を抱えております。これは将来の金利変動に当然備えているものなんですが、逆ざやという場合のときの備えでありますが、既に一九八〇年以降、四半世紀以上も毎年黒字を計上しているということで、逆ざやを生じたことはございません。
また、外為特会、外国為替資金特別会計、これも介入で得たドルで米国債を購入する、その利子収入によるというこの会計の中に積まれたお金、これも一九八〇年より四半世紀以上、黒字を計上している。また、一部は毎年一般会計に繰り入れてはいるんですが、それでもなお十四兆円以上の資金をため込んでいる。
こうしたことにかんがみて、我々は、これらの特別会計以外にも十分な剰余金あるいは積立金を持つ特会、これらを精査しながら、合わせて三十兆円は十分可能であるということをこの法案の中に盛り込ませていただいております。
○伊吹委員長
国家公務員の総人件費の件について、渡辺周君。
○渡辺(周)議員
今ございました、三年間で二割削減、国家公務員の総人件費削減が可能かということで、簡潔に答えよということでございます。
私ども、地方分権を徹底して推進する、強力に推進するということをうたっておりまして、もう既に、二〇〇三年の総選挙の際には一割削減、そして昨年の衆議院選挙のマニフェストでは二割削減を言っているわけでございます。この点につきましては、後出しじゃんけんで与党のいわゆる数値を上回るようなものを出してきたという指摘は当たらないわけでございます。
この点につきまして、中身で後ほど必要であればもちろん答弁させていただきますが、簡潔にということでございますので、分権を徹底すれば可能であるということを申し上げたいと思います。
○大野(功)委員
その点は、後にゆっくりと、じっくりと議論して、どちらが本当に実現可能なのかどうなのかということは議論していきたいと思いますが、我々の目から見ますと、やはり大変な数字だな、こういうふうに思うわけでございます。
それはそれとして、別問題として……(発言する者あり)
○伊吹委員長
静粛にしてください、静粛に。
○大野(功)委員
今、昨年の予算委員会の話が出たと思います。前原前代表の発言で、平成十七年九月の予算委員会での発言によりますと、六特別会計以外廃止、これが今、三特別会計になっておりますが、五・九兆円の財政収支改革、五・九兆円になっています。それから、同じ昨年の十二月の中間報告を見ますと、二特別会計以外廃止、二つになっております。それで六兆円の財政収支改善、こういうふうになっております。今回の案では、三特別会計以外廃止、今度は三つになった。しかも、五・九兆円それから六兆円が三十兆円にはね返っているんですよ。
こういうふうにころころ変わっては、一体どれを信用したらいいのか、何だかちょっと信頼性がなくなるな、お化粧をいっぱいして、その日その日によって見せかけが違ってくるのかな、こんな気がしてなりません。わずかの間にこれだけ五・九兆から三十兆円まで変わるというのは、本当に十分に議論したのかな、実現可能性を本当に考えてやっているのかな、私はこんな気がしてならないわけでございます。
次の質問は、もう一つ、形式的なことですけれども、民主党案のどこを読んでも地方公務員の削減問題には触れておられません。今も御説明がありました趣旨説明の中で、聖域なき改革、こうおっしゃっているんですよ。聖域なき改革と言いながら、地方公務員については触れておられない。これはどういう趣旨でございましょうか。
○馬淵議員
お答えをさせていただきます。
特別会計についてですが、今委員がおっしゃられました昨年の予算委員会での我が党の前原代表の指摘、これにつきましては、いわゆる歳出削減でございます。そして今回、今三十兆円のお話をさせていただきましたが、これは、政府が提示する財政再建への寄与度、この二十兆円、この部分に相当する金額に対しては、私どもは、政府案というのは余りにも過度に保守的に見積もり過ぎているのではないか。例えば、金利が二%から八%、三%から八%の変動という幅の中で、今政府案は二十兆円という極めて保守的な資金の見積もりをしているわけですが、私どもは、それに対しては、先ほど申し上げたようなまだまだ過大に残っている資金を財政再建に振り向ける、三十兆円の確保は可能である、このように申し上げております。
歳出削減については、別の、先ほどのお話にある五・九兆円、六兆円といった規模のことも十分想定をしながら、政府案にあります二十兆円に対しては、私どもの徹底改革によって三十兆円の財政再建寄与度が図れるということを申し上げているのであります。
○渡辺(周)議員
御指摘のとおり、私どもの法案の中では地方公務員の定数、地方公務員の削減については触れておりません、書いておりません。
それは、私どもは、やはり地方のことは地方で決めるべきだ、地方に権限が移譲され、財源が移譲される中で、当然、一時的に地方の権限がふえれば業務もふえる、その上で人件費もふえる、しかしそれは、地方自治体の長なり議会が限られた財源の中で当然適正な規模に収れんするような形で人員の管理をするであろうという観点から、我々は触れていないわけでございます。
まずは、地方に権限を移す、それによって国家がスリムになる。我々この法案の第五条三号で書きました、皇室、外交、安全保障あるいはエネルギー、通貨、こうした国家がやるべきことを限定して、それ以外のことは地方がやる。一時的に確かに地方の業務がふえた場合、しかしそれは、類似の業務があれば、当然そこは整理縮小されていくというふうに考えます。それは地方の裁量の中で判断していくものとして、記載はしておりません。
以上でございます。
○大野(功)委員
今の御説明によりますと、地方のことは地方で決める、それが地方自治の原則だというふうに聞こえましたけれども、行政改革というのは、国も地方もあわせて、みんなでやることじゃないでしょうか。もちろん地方自治の原則というのはあります。だからこそ、例えば内閣提出法案五十五条では、地方に対しては「職員数の厳格な管理を要請する」と書いてあるんです。要請するんですよ。必要な助言、協力を行いましょう、こういうふうに書いてあるんですよ。
国全体でやろうという気構えがない。私は、それと同時に、何となく地方に気兼ねしているな、自治労の皆さんに気兼ねしているのかな、選挙対策かな、こんなふうにも思えるわけでございます。つまり、聖域を設けてしまった、聖域なしと言いながら聖域を設けている、大変残念な聖域設置法案だと思わざるを得ません。
それから次に、いよいよ中身の問題。今までは形式的な問題です。いよいよ中身の問題ですが、時間が、一時間というのは随分あるかなと思って見ておりますと、どんどん時計の針が進んでいますので、私も簡潔に質問しますが、どうぞ簡潔にお答えくださいますようお願いいたします。
具体的な方向づけはある程度見えてきております。山の頂は見えるんです。だけれども、どうやって登山していくのか、道筋が見えない。どういうことを検討してこういう山頂の目的地を描いたのか。こういう点が、細かな問題になって恐縮なんですけれども、やはり行政改革というのは、本当に無駄を省いて効率化する行政機能を、行政システムをつくっていこうということですから、まず十分に検討しなきゃいけない、改革を断行しなきゃいけない、そしてまた、その改革が実現可能なものでなければいけない、夢物語であってはいけません。そういう意味で御質問申し上げたいと思います。
まず、特別会計でございますが、国民年金特別会計、これは公法人に移管して廃止する、こういうふうに書いてありました。これは、強制徴収する保険料をこういう公法人に完全に任せ切っていいんだろうかなというのがちらっと頭にひらめくわけであります。と同時に、皆さんも特にこういうことをおっしゃっています。私もそういう意見に大賛成なんですが、この保険業務にかかる事務費は、やはり国民が払ってくださる保険料の中には手を突っ込みたくない、なるべくなら事務費は一般会計から出してもらいたいな。今そうなっていないところが多いんですけれども、そういう意味からして、公法人に任せるということは、独立して保険料の中から払えよ、こういうにおいがしてくるわけであります。これはちょっと首をかしげるな。
特別法人、全部言ってしまいます。疑問なところだけ申し上げます。
例えば、道路整備特別会計でありますけれども、その他でありますが、これも一般会計にしてしまう。そうすると、公共事業というのはやはり地方の負担があるわけですよ。地方の負担、受益と負担をどう考えていくのか、その辺が全く不分明になってしまわないか、こういう点を検討されたのかどうか。
もう一つ、財政融資資金特別会計でありますが、これも廃止する。これまで財政融資資金特別会計というのはいろいろな仕事をやっています。例えば、国民金融公庫でも総額三兆円ばかりの事業をやっておりますけれども、そのうち二・二兆はこの財政融資資金特別会計から出ているわけです。あるいは医療関係、これも一々言いませんが、医療とか教育とか福祉とか中小企業対策とか、こういうものはすべて財政融資資金が絡んでこの政策をやっているわけでありますが、こういう点、どうお考えになるのか。
また後で触れますけれども、新しい政府系金融機関をつくって、そこは政府保証とそれから利子補給だけやるんだ。となりますと、デフォルトが起こった場合、どこからその金を持ってくるんだ、こういう問題も出てくるわけですね。今の問題は後でまた質問しますから、今は結構です。
そういうことを考えていますと、どうも十分に議論されているのかなという気がいたしまして、お尋ねします。簡単にお願いします。
○伊吹委員長
それでは、国民年金特会と道路整備特会と財政融資資金特会の三点について答弁をしてください。
○枝野議員
まず私から年金特会についてお答えをさせていただきますが、先ほど事実に基づかない誹謗をされましたので、一言だけ申し上げておきたいと思いますが、私どもは私どもの判断で、先ほどのような地方公務員の話は地方の自治に任せるべきであるということを決めたのであって、事実に基づかない誹謗はぜひやめていただきたいというふうに思います。
そして、これは恐らく国と地方のあり方についての根本的な哲学の違いかなと思っております。どうも今のお話を伺いますと、国が、中央政府が地方自治体を指導するかのような御発言ぶりであったと私は理解をいたしましたが、私どもは、中央政府と地方政府とは基本的には横並び、対等で、その役割が違っているという位置づけでございます。したがって、中央政府の意思決定機関である国会が地方政府の意思決定に対して介入をするというのは、本来の地方自治、分権の姿ではない。こういう位置づけに基づいてこのような整理をさせていただいているということを申し上げさせていただきたいというふうに思っております。
さて、その上で、年金会計の話でございますが、これはもう先生も我が党の年金改革の考え方というのは十分御存じだと思いますので、わかった上でお聞きになっているのかなと思いますけれども、我が党は、年金の徴収については、一貫して歳入庁という構想を申し上げておりまして、私どもの一元化された所得比例年金の保険料については所得税などと同時に歳入庁で徴収をする、こういう仕組みで考えております。
ここで申し上げている新たな公法人と申しますのは、年金の納付記録の管理や最低給付について新たな公法人で行うということでございますので、徴収については歳入庁という公権力を持った国家機関が行うということで、問題はないというふうに思っております。
なお、その納付記録の管理、最低給付についての運用、運営資金等については、これは先生も御指摘になりました、納付された保険料はすべて年金給付へという考え方に基づいて、ここについての運営費は税で負担をするべきである、こういうふうに整理をしております。
○馬淵議員
道路と財融につきまして、私の方からお答えをさせていただきます。
先生御指摘のとおり、確かに、この道路整備特会を廃止して一般会計でということになれば、いわゆる地方の分担、負担分についてはどこに使われるか不明確になりかねない、こういう御質問、御指摘かと思われますが、確かに現行のシステムのままでは、道路整備事業を一般会計に移管すれば地方負担の部分が不明確になるということ、これは十分に考えられます。
しかし、我が党の法案をぜひしっかりごらんいただきたいと思うんですが、我が党の法案は、行革というものは、まず地方分権の基本理念というものを貫いております。そこで、我々の目指す行革を行う、補完性の原則にのっとって、国から地方へとそれこそ事業を再整理していく、その中で、道路事業というのは原則として地方の事業と位置づけたいというふうに考えております。
道路は、地域に密着した、あるいは生活圏に密着した、その要不要というものが十分に熟知された場面で判断をされなければなりません。したがいまして、この道路整備ということにつきましては、我々は地方主体で実施することが望ましいというふうに考えておりまして、国が道路を整備して、地方がその財源の一部を負担するという今日までのシステム自体が基本的にはなくなるんだということを御理解賜ればと思います。
ただし、では国が一切道路整備などは行わないかといえば、そういうわけではございません。本当に必要な高速道路、高規格道路等は、これに関しては、国が整備を行うということも十分考えられるということも我々は理解をしておるつもりでございます。
また、もう一点、御質問にございました財政融資資金の特別会計、これにつきまして、例えば、さまざまな特殊法人へその融資が行われている、これは十分に必要なものではないか、こういう御指摘だったというふうに思いますが、この財融特会につきましては、我々はそもそも、財投債の発行、これによって得た資金をこうした特殊法人等に貸し付けるということを禁じる、財投のこの改革の趣旨というものを徹底することを第一義的に考えて、今回の財融特会の廃止ということを適切であると考えております。
ただし、御指摘のように、それぞれの事情によって資金を必要とされるような、こうした部分もございます。これに対しては、我が党案の第十二条二項におきまして、「現行政策金融機関以外の者が担う政策金融の機能については、第四条に定める基本方針のほか、前項各号に掲げる基本方針を踏まえつつ、その在り方を速やかに見直し、継続することが必要とされた機能については、可能な限り新政策金融機関に担わせるものとする。」としております。したがいまして、財融特会の有する機能についても、我が党案にあります行政刷新会議において十分検討を得た上で、基本的には新たな金融機関に担わせるということを想定しております。
そして、もう一つ重要な点でありますが、先ほども申し上げたように、我々は、この大前提として、財投、この改革というものを、本旨をしっかり踏まえた上での法案の提出をさせていただいております。
そういう場合、例えば、日本私立学校振興・共済事業団の事業の柱、これは私学助成と私学共済でありますが、我々の基本的な理念に基づいていけば、例えば年金改革については、抜本改革によって一元化をするというふうに考えております。一元化が実現すれば、私学共済の事業というのは不要になります。また、福祉医療機構等、主にこういったものは病院への融資を主たる事業としておりますが、こういったものは逆に民間の事業と位置づけて、必要であれば利子補給や債務保証などというものも、民間金融機関の対応に十分足りない部分についてはまた考えるということを検討したい、このように考えております。
○大野(功)委員
御説明を伺っていまして、目的である山頂に登るためには多くの山をまた登っていかなきゃいけないな、まさに山上山あり、山幾層という感じがいたしました。年金問題を考えるにしましても、歳入庁で一元的に保険料を徴収するんだとか、あるいは年金の一元化が前提になっているんだな、非常にいろいろな山があるなということが今わかりました。
それから、補助金の問題について御質問したいと思います。
補助金というのは廃止、私も大賛成ですね。東京でつくったメニューを、地方でこのメニューどおりのごちそうを食べないともうお金を払ってあげませんよ、そんなばかなことはない。メニューは自分でつくって自分で食べよう、全国を金太郎あめにしちゃいけない、当たり前のことであります。だけれども、難しいのは、その補助金をなくしていくためにどうやって国と地方の仕事を切り分けていくんだ、それに対してどう財政措置をしていくんだ、これが難しいわけであります。
そこで、お伺いしたいのは、いわゆる暫定的に一括交付金という記述がございます。この一括交付金の基準は何でしょうか。基準がはっきりしていないと、何だか一括交付金をもらいにまた東京へどんどんどんどん陳情団が押し寄せてくる、あるいはそういうことをてこにして中央集権的な体制がまた出てくる。地方分権といいながら、中央集権に戻ってくるじゃないですか。
そういうことを考えると、やはり地方財政の節度をどうやって守っていくんだ、基準は何なんだろうか、地方に余りにもこび過ぎていないか、こういう問題が起こってくるわけであります。
先ほどは、地方の問題だから人件費の問題は置いておくよ、こう言いながら、今度は、何かよくわからない、一括交付金を上げるよと。甘いような気もするしきついような気もするし、よくわからない。この点を簡単に、わかりやすくお願いします。
○伊吹委員長
大野君、交付の基準ですね、基準とおっしゃったのは。
○大野(功)委員
そうです、一括交付金です。
○枝野議員
御指摘のとおり、我々の改革をするためには大変大きな山がたくさんあります。それを乗り越えることがまさに改革なんだと私は思っておりますので、山が大きいからできないということでは改革ではないと思っております。
そうした観点から一括交付金について御説明させていただきますと、御指摘もそういう趣旨かと思いますが、私どもは、一括交付金も含めて、国から地方に対してのお金の出し方というのは、最終的には、地方の独自の財源と、それに加えて明確なルールに基づいた財政調整、私たちは一人当たり所得とそれから人口密度に着目をして、新たな財政調整、国から地方に対する財政調整を行うという仕組みを軸に考えていきたいと思っていますが……(発言する者あり)今やじがございましたけれども、単純にやった場合に、それぞれの地域によって、現状それぞれの地域が自主ではないにしても国から受けている財源、そして自分たちの財源、余りにも違いが出てきてしまうということになれば、これはふえるところも減るところも、いろいろな意味で大きな問題があります。
そうした意味では、今のような基本的な考え方に基づいて相当精緻な調査と整理をしなければ、この新たな財政調整制度を実際具体的に組み立てることは現状では不可能だというふうに思っております。ですから、これについては、我々が政権をとりましてきちっと、例えばそれぞれの地域ごとの一人当たり所得の配置であるとか、そういった細かいデータをしっかりと再整理した上で、そして新たな財政調整のルールを決めるということを考えております。
しかし、それまでの間、今のような補助金財政でいいのかというと、そうではありません。したがいまして、私どもの一括交付金は、御承知かと思いますが、五つの分野で大くくりして地方に交付をいたしますが、この一括交付金をもらうために陳情活動などをするということでは意味がありません。
したがって、私たちはこう考えています。それぞれの区分ごとの直近五年間における補助金、いろいろな種類の補助金がありますが、我々は、いろいろと過去の補助金というのを整理していますと、特に一部の議員さんたちが、おれの力で補助金を持ってきたと選挙民にうそをついている方がよく見られますけれども、結局、平均値をとれば、それぞれの地域事情に応じて結果的にほぼ平等な補助金が行っている。したがいまして、直近五年間のトータルの補助金、ごく例外的な特殊な補助金については別といたしまして、一般的な補助金についてのトータルの平均額を基準といたしまして、その額については当面、新しい財政調整制度ができ上がるまでの間、国から地方に対して、区分の中における使い方は無条件という形で、地方の自主財源に準じた形で使っていただくということですので、しかも、そのときには補助金を取りに来るという地方の自治体の皆さんに課している余計な仕事が減りますので、その分は行政事務の費用がカットできるということで、現行の補助金の平均額よりも約二割カットさせていただくということで、厳しくもなければ甘くもない中身になっていると思っております。
○大野(功)委員
御説明、よくわかりました。まず、民主党が政権をおとりになって、それからいろいろなルールを変えて、そして目的へ達する、その間、難しいことは平均値でやる、従来のことを踏襲していこう、こういう思想であるということはよくわかりました。
次に、人件費、地方公務員改革の問題ですが、これは、お触れになっていませんので私も取り上げませんが、とにかくこの行政改革というのは、国であろうと地方であろうと、国全体で一致協力してやるべきこと。血税を預かって、それで行政をやるんですよ。だから絶対に、地方であろうと国であろうと、改革は進めるべきだな、こういう気がしておりますが、これはもう御回答は要りません。
もう一つ、新政策金融機関のことであります。これは、民間金融機関に対して債務保証をする、利子補給をやる、こういうことが骨子になっているようでございます。
これもいいアイデアだなと一瞬思うんでありますけれども、実はよく考えてみますと、債務保証を貸し付けの一〇〇%にする、こうするとどうしますか。モラルハザードが起きますよ。民間金融機関はだれにでも貸しちゃう、貸した方が得ですからね。たとえ取りはぐれたって全部返ってくるわけであります。モラルハザードが起きます。
例えば、それでは八〇%政府債務保証をつけるよ、こうなりますと、今度は貸し渋りが起きるんじゃないでしょうか。こういう問題をどういうふうにお考えですか。
さらに、債務保証をやってお金が取れなかった、デフォルトを起こした場合に、そのお金というのはどこから調達してくるんでしょうか。一般会計からでしょうか、どこからでしょうか。今までは積立金とか余裕金から各政府系金融機関は払っておりましたけれども、それを一体どこから持ってくるか。
こういう三つの問題点、ごく簡単にお願いいたします。
○大串議員
今、大野委員から御質問のありました新政策金融機関に関しましてお答え申し上げます。
新政策金融機関に関しまして、我が党の案では、基本的には、官でできる分野をできるだけ縮減して、民にできる分野をできるだけ民に持ってもらう、そういう考え方でプログラムしております。ですから、信用供与のあり方についても、直接貸し出しを行うというよりも、できるだけ市場の原理を生かしながら、債務保証もしくは利子補給という形での活動を行うことによってできるだけ官の領域を少なくしていく、そういうことを考えているわけでございます。
今御指摘のありました債務保証の割合でございますけれども、まさにそこは政策判断の問題でございまして、先ほどお話のありました一〇〇%債務保証によるモラルハザードの問題、まさにこの点は現在の信用保証協会が抱えている問題として取り上げられている問題でございまして、そこは非常に真摯に、真剣に考えていかなきゃならないと思っておりまして、我々の案におきまして、現在、一〇〇%の債務保証率を考えるというところには、そういう考え方は持っておりません。
他方、今お話のありましたように、低い保証率になると、貸し渋りといいますか、利用されないおそれがあるということだろうと思いますので、具体的な数字の置き方については、そのときの経済状況を見ながら適切なレベルに決めていかなければならないけれども、ただし、一〇〇%保証というような、現在の仕組みが抱えているような問題を繰り返すことがあってはいけないというふうに思っております。
それから、デフォルトの場合のコストをどういうふうに負担するかですけれども、これはもちろん、一つは保証料を持っていただくというところがあると思います。それから、これは新政策機関の官としての果たすべき分野がそこにはあろうと思いますから、政策的要請を前提にした財政的手当て、これによっても一部抱えられる部分があろうかというふうに考えております。
○大野(功)委員
まだまだいろいろな問題を解決していかなきゃいけない。政府案でもそうでございますけれども、これは大変な問題です。
しかしながら、政府案は道筋がつけられるところはきちっとつけている。例えば、どういうところを事業とか事務で重点的に改革していくか。例えば、政府案の四十六条、農水省の地方支分部局が所掌する統計あるいは食糧の管理、北海道開発局、こういうことが書いてあるし、四十七条には、国の行政機関の地方支分部局と書いてあります。また四十八条には、職業紹介、社会保険料云々と。きちっと分野別に、こういうところは時代の変化とともに事業事務を改革していこうじゃないか、こういうことが書いてあるのであります。
そういうことになりますと、どうも民主党案、私も一生懸命読ませていただいたんですが、目玉と言われておる行政刷新会議にすべてお任せしている、丸投げしている、こういうふうにも見えるわけであります。例えば、六条の行政機関の定員、機構、これがそうであります。政府案のようにきちっと道筋をつけていない。あるいは十八条一項、二項にあります新政策金融機関のあり方も新しい行政刷新会議にお任せしている。こういうことであります。
だけれども、第一条を見てもわかるとおり、行政改革というのは我々の喫緊の課題なんですよ。喫緊の課題なら、今道筋がつけられるところは政府案のようにつけておいた方がいいんじゃないか。
そういう意味で、民主党の皆様は政府案を国会の中で方向性しか決めていないプログラム法であると大批判されております。しかし、私から見ますと、民主党案はプログラム法のプログラム法じゃないかとさえ映るわけでありまして、こういうふうに、行政刷新会議に丸投げ法案、もっともっとこの方向性を政府案のように出してもらえないものだろうか。
方向性を出しているのは、地方公務員の刷新についてはもう触れません、これは方向性がちゃんと出ている、恐らく地方に気兼ねしたんだなと。これを言うとまた枝野さんから怒られますけれども、そういうふうにしかとられないような問題点があります。
私から言わせますと、行政刷新会議へ丸投げ法案である、こんなふうにすら言いたくなるのでありますが、何かコメントがありましたらお聞かせください。
○枝野議員
私どもは、残念ながら政府案にはプログラムの前提となる具体的な方向性が示されていない、方針が示されていないと考えて、この対案を提出いたしました。今、例えば地方支分局の話、先生から御指摘がありましたが、しょせん今の役所の縦割りの構造を前提に、その枝葉のところをちょこちょこ切りますという話にとどまっているわけでありまして、抜本的な行政改革の方向性、方針が示されているとは私どもは考えておりません。
私どもは、例えば四条で、公、官がやらなければならない事務というのはどういうものであるのか、そして第五条において国と地方における役割分担を明確にしておりまして、その枝葉のような地方支分局のどこそこを切るという話ではなくて、もう国は、皇室、外交、防衛、通貨等の国家の根幹にかかわる事業事務と、地方が、おれたちではできないから国でやってくださいねと言ってきた事務以外のことはもうやらないということでして、今御指摘になった、地方支分局を地方に移管するのか、なくすのかとか、そういうレベルの話は当然の一部として含んでいる中身になっておりまして、その上で、それではもう枝葉の話で行革の名にも値しない、大きな方向性をきちんと示して、そしてその上での具体的な進め方については行政刷新会議に、詳細はそこで決めていくということでございまして、私どもの方の法律は明確なプログラム法になっていますが、残念ながら政府の法案はプログラムになっていないというのが、私たちが対案を出した一番の理由の一つであります。
○大野(功)委員
今の地方支分部局等の問題については、政府案に大賛成であるという隠れた声を聞かせていただきました。ありがとうございます。
それでは、もう一つ感じますのは、行政改革の的が絞り切れていないような気がするんです。なぜならば、法案を読んでみますと、例えば予算編成の問題でありますが、財務省から内閣へ移していこう、こういうことが一つ書いてあります。もう詳しいことは言いません、大事な議論が残っていますので。それから、国会に行政監視院を置く、こういうことも書いてあります。
財務省から内閣へ予算編成権を移そうというのは、選択肢の一つではありますが、これも問題点は、例えば、歳入と歳出をばらばらの組織にやらせてもいいのかという問題があります。歳入歳出を一括して改革していこう、お互いに責任を持ってやっていこう、こういう体制をどう考えるかという問題があります。
それから、国会に行政監視院を置く。これはアメリカのGAOを想像しておられるのではないかと思いますけれども、既に衆議院にも決算行政監視委員会があるんですよ、屋上屋ではないでしょうか。しかも、衆議院の決算行政監視委員会は、民主党の筒井信隆先生が委員長をなさっておられて、もう立派に役割を果たしておられるわけであります。
こういうことから見ると、何となく屋上屋ではないか、話題を集めているだけの法案になってしまっていないか、こういう感じがします。話題を寄せ集めている法案のようにも見受けられるんですが、もっともっと行政改革の的を絞ろうじゃありませんかということを申し上げまして、ここはもう時間の関係で次に移らせてもらいます。
もう一つ私が申し上げたいのは、基本理念の一つに、国と地方と企業、NPOの協力によって新しい公共というものを実現していこうじゃないか、本当に目新しい、何となくいい感じがする言葉であります。しかし、その中身をよく読んでみますと、例えば第三条二項あるいは十九条の二項のように、行政改革に関連して、政府と国民、政府と私企業との間に新しい権利義務関係をつくってしまっている。
このことはどうでしょうか。私はやはり、例えば、行革に関心と理解を深めるために国民に協力するようにという義務を課す、あるいは地域における金融の円滑化を図るために民間金融機関による情報の公開を求める、こういうことは新しい義務であって、こういう義務を課するのは一体どういうことになるんだろうか。
もちろん、国民の皆様からお預かりした税金を使うわけですから、節約と効率化は当然政府の責任であります。そして、これをやり遂げるのは政治の責任でもあります、改革をやるのは政治の責任でもあります。そして国民の皆様は、行政を効率化させていく、そのためにウオッチしていく、こういう権利があるわけであります。それはもうタックスペイヤーとして当然の権利であります。そういうところに新たな義務を課すという考えがちょっとわかりにくい。
私から言わせますと、自由社会に対する挑戦じゃないか、国民に対して新しい義務を課するような法案になっていないか。やらなきゃいけない、これは政府であり政治なんですよ。国民の皆様は、タックスペイヤーとして、払った税金が有効に生かされて使われている、このことを監視するのが国民の役割ではないでしょうか。
○枝野議員
小泉総理を初め自民党の皆さんは、民間でできることは民間で、官から民へとおっしゃっておられるはずなのに、どうしてそういう御質問が出てくるのか、私には不思議で仕方がないんです。
行政改革というのは、単に役所の中身をちまちまとどう動かすかという話ではありません。行政改革というのは、特に今の財政赤字の状況を考えたときに、本当に官がやらなければならない仕事は何であるのかということをきちっと絞り込みをしていくこと、それこそが本当の意味での行政改革であると考えています。
私たちは、まず、自由主義の社会というのは、自分のことは自分でやる、これが一番望ましいことである。そして、自分のことが一人でできないときには、家族あるいは地域社会あるいは企業社会、そうした官ではない社会においてさまざまな問題を解決し、自己実現をしていく。そして、そうした個人あるいは私人、民間人の協力関係の中ではどうしても対応できない問題を解決するために、基礎自治体、市町村がある。そして、その基礎自治体ではどうしても解決できない問題を解決するために、広域自治体、道州なり都道府県なりが存在し、そして私たちが仕事を担わせていただいている中央政府というのは、そこでもどうしても対応できない問題を解決するために私たち中央政府があるというのがこの国のあるべき姿である。
その私たちの基本的な考え方を示して、まず自分たちでできることは自分たちでやりましょう、そしてそこでどうしてもできないことについては逆にきちっとコストもかけて官がしっかりと担います、こういう考え方を示しているものでありまして、国民に何か義務を課すということではなく、逆に国民の主体的な自由な活動というものを保障するための規定であると考えています。
○大野(功)委員
そういたしますと、第三条二の、行政改革の推進に国民の皆様に協力するようにしてもらおうということは義務でないということですね。イエスかノーかでいいんですよ。それから十九条二、これも、情報の開示に係る法制度を速やかにつくる、法律で、情報開示しろ、地域の金融について情報開示しろ、こういう義務を課するような言葉になっていますが、これも義務じゃないんですねという問題です。
おっしゃる意味は、今おっしゃっている精神論はそのとおりです。私が聞いているのは、そんなことを聞いているんじゃない。今枝野さんがお答えになったことは当たり前のことなんです。私が聞いているのは、それをやるために義務を課するのかどうか、義務を課するように聞こえるけれども、それは一体イエスなんでしょうかノーなんでしょうかという質問なんです。イエスかノーかでお答えください。
○伊吹委員長
枝野君、簡潔に。
○枝野議員
まず、三条二項については、具体的な中身を伴っていない訓示的な規定でありますので、法的な拘束力を持った義務を国民に課すというものでは全くございません。
それから、十九条につきましても、情報公開の話につきましても、具体的な義務を課すとすれば別途法律を定めるということでありますが、これは、行政改革を進めるために、そのために義務を課すということではなくて、私たちが行政改革の結果つくり上げる自由な社会をつくり上げるに当たっては、当然のことながら、お互いが自由な判断をするためには、正確な情報をお互い持ち合わないと自由社会における判断はできない、自己決定、自己責任に基づく判断はできないということに基づいて、今回の行政改革の結果としてそうした自己責任と自由な判断という分野が膨らむ以上は、当然のことながら、その前提となるための明確なルールについてもちゃんと手当てしますよということをつけていることでありまして、直接に法的効果をもたらすわけではないので、法的義務ということではありません。
ただ、そういう法整備は当然のことながらやらなければ、自由にだけしてルールがいいかげんということを、この間小泉改革がやってきた同じ失敗を繰り返すことになりますので、そうした規定を念のため置いているということです。
○大野(功)委員
それではもう結構でございます。なかなか、訓示規定とかその背景にある法律とか、説明しないとわかりにくい条文だなという気がいたします。
それで、私、最後に一番大事な問題を議論しようと思っていましたら、時間が少なくなりました。それは、行政改革の目的は何かということなんです。
法案の表題を見てみますと、内閣提出法案は、簡素で効率的な政府を実現するための行政改革。わかりやすいですね、キーワードはたった二つですよ、簡素で効率的。ところが、民主党御提案の法案を読んでみますと、国民がゆとりと豊かさを実感しながら安心して暮らせる安全な社会を構築できる効率的で信頼される政府を実現するための行政改革の推進に関する法律案。キーワードが六つあるんですよ。キーワードは、ゆとり、豊かさ、安心、安全、効率的、信頼。的がもう何かよくわからないですね。
簡素で効率的に絞っている、わかりやすいですよ。簡素で効率的は、ちゃんと一条にも二条にも、例えば、安全保障とか外交、こういうものは配慮しましょう、規制緩和で出てくる国民生活の不安、あの耐震偽装問題なんか、これはきちっとやりましょう、こういう気持ちがちゃんと出ているんです。ところが、どうもこういうふうにいっぱい並べられていますと、何を言いたいのかなと。
もう一度振り返って考えてください。行政改革というのは、無駄のない効率的な行政システムをつくろう、これは冷徹に考えていかなきゃいけない。今はやりの言葉で言うと、クールヘッドでやらなきゃいけないわけですよ。ところが、ゆとり、豊かさ、安心、安全、信頼となると、これは本来政治が取り組むべき問題です。これは政策として取り組むべき問題です。これはウオームハートの世界です。温かい心でこの格差問題に取り組んでいかなきゃいけない、あるいは弱者の問題に取り組んでいかなきゃいけない、セーフティーネットの構築に努めていかなきゃいけない、これは当然のことなんです。これは構造改革とか行政改革とは別にやっていかなきゃいけない問題だと思います。
まず、そういう例えば温かい政策、格差是正とか社会保障問題、これをやるために、その仕事が効率的に、十使った税金が十生かされるような構造改革をやりましょう、行政改革をやりましょう、これが本来の行政改革のねらいであります。
したがって、例えばイギリスのサッチャー元首相が、こんな新しい家をつくるために今住んでいる家は壊そう、こんなことを言っています。だけれども、日本は違うんですよ。その家を新しくつくる前に基盤整備をしなきゃいけない、基礎工事をやらなきゃいけない。電線で漏電しそうなところを直さなきゃいけない、水道管でも、さびがついたらさびを取って、水を流したらすうっと流れていくようにしなきゃいけない。どこかで官製談合があって、流れているのかと思ったらどこか別のところに流れていったりするようなことは絶対避けなきゃいけない。これが構造改革であり行政改革だと思うんです。
だから、私は、もちろん提案者の皆さんがおっしゃっているように、外交とか安全保障とか、そういう問題は別です。国民の安全とか治安とか消防とか、あるいはBSEの問題とか、そういう問題は別であります。あるけれども、それを念頭に置きながら効率的な行政システムをつくっていく、これが一番じゃないでしょうか。
行政改革というのは当然のことであります。当然のことに反対するというのは、抵抗勢力と言っても差し支えないと思います。そのきちっとした基盤をつくって、行政という効率的な基盤をつくった上で政策論争をやろうじゃありませんか。格差是正のためにどういう政策をとったらいいんだ、社会保障のために年金はどういうふうにしたらいいんだろうか、この基礎工事をやらない前に新しい家の問題を議論するというのは非常に難しい。基礎工事、構造改革、行政改革という意味では、日本というのは世界に比べて一周も二周もおくれています。だからこそ、この法案に書いているように、行政改革であり構造改革というのは喫緊の課題なんですよ。
そういう意味で、私はよく眺めてみますと、例えば、ゆとりという言葉を使って、これは二条一項です、引用する時間がありませんので引用しません。二条の二項にも、格差の縮小と行政改革を絡ませているような表現がございますけれども、格差の縮小というのは政策マターです。
行政改革というのは、要らなくなった仕事はやめていく、こういう問題ですよ。そして、その仕事を効率的にやっていこう。格差の縮小を考えながらという議論こそ、格差の縮小とかあるいは行政改革の推進に伴う弊害とか、こういうことも書いてありますけれども、行政改革の推進に伴う弊害というような議論こそ、私は、行政改革推進の弊害になっていくのではないかな、こんな気もしてならないわけであります。
しかし、そういう面を除けば、私は、大筋、我々の考えていることは同じ方向なのかな、こういう気もいたします。
ですから、行政改革というのを整理して、一部特定の人々に余り気兼ねしないで、きれいに見せるためにゆとりとか格差の是正とかそういう花をいっぱいつけないで、本当に冷徹な気持ちで効率的な社会をつくる、無駄のない世界をつくっていく。こういう行政改革をやった上に、格差を是正するために弱者をどうするんだ、勝者と敗者の問題をどうするんだ、こういう議論を政策論争としてやるべきではないか、こういうふうに思います。
どうぞこの行政改革、政府案、私は、そこに一点に絞っている。もう一度申し上げますと、キーワードはわずか二つしかない、簡素で効率的。いっぱい花がついています、豊かさ、ゆとり、安心、ついていますが、そういう花はお取りいただいて、簡素で効率的な法案に御賛成くださいますようお願いいたします。
○伊吹委員長
ちょっと待ってください、議事の整理は委員長の権限です。質問をしているんですか。
○大野(功)委員
コメントがあれば一分でお答えいただきます。
○枝野議員
やはりここは大事な哲学の違いかなということを、今お話を伺って、感じました。
私どもは、行政改革というのは、例えば、今御指摘もありましたその格差の是正を政府は何をどういうやり方でするのかということ自体が行政改革の中身そのものではないのか。つまり、行政改革で無駄を削るということだけではなくて、削った結果、何を残すのか。残さなければならないことがはっきりわかった上で、だからこそ絞り込みができるわけでありまして、土台だけつくって、その上に建てる建物を、例えば弱者保護とかという話について考えないで土台をつくってしまったら、結果的に、その上に乗せる部分が大きくなり過ぎたり小さくなり過ぎたり、やはりそこで無駄が生まれる、あるいは不足が出るということになってしまうんじゃないか。
ですから、私たちは、トータルとして政治がやるべきことについてしっかりと絞り込みをして重点化をするということ全体をもって行政改革だと考えています。
○大野(功)委員
いかなる仕事であれ、それを効率的にやるというのが行革の目的でございますということを申し上げて、質問を終わらせていただきます。
ありがとうございました。
○伊吹委員長
これにて大野君の質疑は終了いたしました。
次に、桝屋敬悟君。
○桝屋委員
公明党の桝屋敬悟でございます。
私も大野委員に引き続きまして、野党、民主党の提案者の皆さんと三十分ほど議論をさせていただきたいと思います。
まずは、ともあれ、対案をお出しいただいて、敬意を表したいと思います。私は、郵政民営化のときも、最終の舞台では野党の皆さんと議論させていただいたことを懐かしく思い出しておりますが、本当に御苦労さまです。敬意は表しますが、大野委員と同じ思いでありまして、もう少し早く出していただければよかったな、こうつくづく思って、それにしても、きょうの今の委員会の議論を聞いておりまして、やはり緊張感ある議論ができるなということで、改めて敬意を表したいと思います。
最初に、内容に入る前に、大野委員とのやりとりを聞いておりまして、枝野提案者が、立派なプログラム法だ、こうおっしゃっていただいて、随分私もすっきりしました。
きのうずっと改めてこの法案を読んでおりまして、枝野さんは、この委員会、めったに顔のない方でありますけれども、私はずっとここに座っておるんですよ。ずっと座って野党の皆さんの審議を聞いておりまして、政府案に対して、やれプログラム法だ、内容がないとか先送りだとか、さんざんぱら言われてきたわけでありまして、立派なプログラム法をおつくりになったという言葉を聞いて、いや、そうかと。ただ、それなら、少しそれは言ってやらなあかんな、言いたいな、こう思って、皮肉の一つ、これは質問でも何でもありません、そんな感じを持ったと。
ただ、大野委員との議論の中で、方向は同じだとおっしゃって、私も今聞いておりまして、方向は同じだなと。行革を目指す方向は同じ。なおかつ、今プログラム法という話が出たけれども、やはりこれほどのでかい我が国の、あるいは国と地方を合わせた全体の形を変えていこうというわけでありますから、これは簡単に計画がすぐできるわけがない。
したがって、皆さん方の案も、行政刷新計画、行政刷新会議なるものをつくって、十九年度をめどにもう一回つくっていこう、内容を詰めていこうという。これも私も大いに理解できます。我々もそうでありますし、政府案もそうなので、それでいいじゃないかと僕はずっと思ってきたんです。それじゃだめだ、それじゃだめだと何度も委員会でおっしゃるわけで、ここまで言うと大分すっきりするのでありますが、内容に入っていきたいと思います。
それで、プログラム法とおっしゃったけれども、プログラム法の中に、いい立派なプログラム法だとおっしゃったけれども、だけれども、この中で入っている数値は、さっきから出ている公務員の三年二割、それから三十兆のところ、これぐらいですよね。プログラム法としては、やはりちゃんとした目標が僕は大事だと。
きょうは時間がないからもうやりませんが、政府案については、それぞれ重点分野ごとに数値目標がちゃんと入っているということは、どっちが立派なプログラム法かというのは、私は、政府案の方がはるかにすぐれたプログラム法だ、こう申し上げたい。そこはもうやりません。
そこで、きょうやりたいのは総人件費改革。皆さん方が数値を明確に置かれているのが特別会計とそれから総人件費改革でありますから、総人件費改革のところをやりたいんです。
例えば、総人件費改革について、これも枝野さんにはぜひ聞いてもらいたいんですが、私は、そこへ座っておりまして、ずっと民主党さんの議論を聞いておりました。それで、政府案に関して民主党さんがおっしゃるのは、何を民にゆだねるのか、何を地方に移すのかが不明確だ、それが不明確だから、五年で五パーと言われても理解できない、この目標設定は一体何だと随分言われていた。あるいは、公務員の身分について大丈夫なのかという議論。皆さんがお呼びになった参考人もそういう議論をされておられました。
そんなところをずっと聞きながら、きょう提出された法案を見ると、国家公務員に係る人件費の総額を三年で二割削減すると。多分そういうことでしょうね。三年で二割削減をする。これをどうやってやるかというと、国と地方、地方分権を進める、事務事業のあり方をしっかり見直して、地方分権の観点からそこをしっかり仕分けする、あるいは、民間の活力を生かす、民に持っていく、これで三年二割、こういうことかなと理解をさせていただきました。
そういう法案でありますので、具体的に聞いてみたい。
まず、数字を確認させていただきたいと思います。三年二割。三年二割というのは、国民の皆さんは、この数字はすぐ頭へ入るんですが、これは総人件費でしょう。具体的に三年二割で幾らになるのか、あるいは、公務員の削減は何人おやりになるのか、当然数値はお持ちだと思いますから、これは通告しておりませんが、当たり前の話でありますから、改めてお示しをいただきたい。
○渡辺(周)議員
今、定数と人件費について、民主党が考えている数値はどれぐらいになるのかということで、具体的な数字を示せということでございます。
我々が、地方分権、この五条三号に書きました国家がすべき分野に特定をして、国家のすべきこと以外を地方にゆだねる、そしてあるいは、民にできることは民に、我々は生活向上テストと言っています、いわゆる仕分けをしていきますと、我々の考え方でいきますと、人件費は四・一兆円、四兆一千億円。これが、政府案では、十七年度ベースで五兆四千億円であります。そして、自衛官を除くと、国防はこれは自衛官がやることでございますので、それを除きますと、政府が三兆五千億円で、民主党案では二兆一千億円。定員でいいますと、中央政府すべてにおいて六十一万五千人の定数が、四十六万人になる、十五万人の削減を見込んでおります。
○桝屋委員
わかりました。大変な目標であります。
私は、この三年二割というものをお出しになった、これさえなきゃ相当いい内容だな、こう思ったのでありますが、ただ、気持ちはわかります。三年二割と、国民にわかりやすい数字を出したい、こういう気持ちはわかるんですが、具体的にこれができるかどうか、こういうことであります。
先ほど御答弁の中で、後出しじゃんけんではない、我々は三年二割はずっと言ってきた、こうおっしゃっているんですが、実は私の記憶でも、昨年の郵政解散のときにマニフェストでお出しになりましたね、三年があったかどうかですが、二割というものはおっしゃったような気がいたします。あのとき、いみじくも郵政の二十七万人の話があったものですから、皆さん方、マニフェストの中でまさに二割という数字をお出しになった。私は、その内容を聞いて、いやいや、大変な数字だな、本当によく考えておつくりになったのかと。
内容をちょっと聞きましたけれども、あのときは、採用抑制とそれから手当と合わせて一兆円という数字がありまして、当時は岡田代表が五千億、五千億とおっしゃって、いや、そんなことをしたら政府のパフォーマンス、組織はどうなるんだと私は思ったわけでありますが、あれから、今回バージョンアップしているのかどうなのか。私は、老婆心ながら、民主党の皆さん、この三年二割、二割という数に取りつかれているんじゃないかと。気持ちはわかるけれども、少なくとも国民の皆さんに数字を示すということは、先ほど言った十五万人という数は大変な数字であります。
そこで、実はもっと聞きたいことがもう一つある。今回、本当に驚いているのは、昨年のマニフェストでは二割、一兆円削減と明確におっしゃっていた。今回は、この法案を見ますと、ちょっとここだけ読みますと、「当該人件費の総額の百分の八十以下」、したがって二割以上ですね。これはバージョンアップされている。二割ではない、二割以上だ、このようにおっしゃっておられる。
そこはバージョンアップかなと思ったら、その後、「八十以下とすることを当面の目安として、これに留意するものとする。」これは何じゃいと、この法案を読んで思ったわけです。
いいですか、我々政府案は、目安というのを確かに使っております。ただ、十年の目安、対GDPで半減しよう、こういう長期の目安を持ちながら、当面五年間、大変だけれども五%やろう、こういう段階的な、しかも一つ一つ積み上げた一・五パーと三・五パー、何度もここでやりましたね。そういう積み上げをした上で出してきているわけであります。
皆さん方は、恐らくこれは刷新計画の中で、三年でしょう、どうなんですか。三年で二〇%以上とすることを目安として、これに留意するというのは、これはやるということですか、やらぬということですか。もちろんやるということでしょうが、やれないこともあるということですか。ここをちょっと説明していただきたいと思います。
○渡辺(周)議員
当然のことながら、三年二割というのは、選挙のときに我々はマニフェストの中でも公約したことでございますので、そこは約束事としてそのまま貫いてまいります。
法案の中でなぜ目安という言葉になっているかと言いますが、これは、そこを目標にするのではなくて、今申し上げたとおり、一兆五千億円という額が出てくると、当然我々の試算の上ではそうなるだろう、ただ現状問題として、行政刷新会議の中で仕分けをする中で、当然おくれてくる問題も出てくる。例えば、地方の受け入れが整わない、あるいは省庁の中には今回のいろいろな政府の削減案の中に抵抗している省庁もありますけれども、当然、すんなりといかない場合もある。ですから、目安という言葉で、ただ、そこを一つの目標としてやるということを書いたわけでございます。
○桝屋委員
そうすると、私は何度も言いますけれども、政府案は十年のスパンで目安を設けて、そしてこの五年間の作業、大変な数字でありますが、五年五パー、こう置いた。皆さん方は、それは三年で終わるわけではない、もっとそれ以上行くかもしれない、だけれども、計画はおくれてくるものもある、だから目安だ、こうおっしゃっている。今の説明では、二〇パーというのは見せ金みたいなものですよ。本当にやるのかどうか。
もう一回聞きますけれども、これはやるつもりなんですか、どうなんですか。皆さん方が政権をとったときの、政権を持っているつもりで答えてもらいたい。
○枝野議員
私どもは、先ほどのマニフェストの関連でいいますと、マニフェストが昨年の九月でございまして、その後、党の分権調査会で、国に残すべき業務というのは、かなり精緻に、細かく改めて整理をいたしました。その結果の数字を全部、例えば公務員の数とか、そこにかかっている人件費の予算額などというのを、課単位ぐらいですけれども、ピックアップをいたしました。野党ですので、残念ながらそこまでしかできません。
そういった数字を積み重ねてみても、国がやるべき仕事として最大限確保しなければならない人件費は四・一兆であろうというような見通しを立てています。したがいまして、これよりも、最終的には、国に残す業務をさらに効率化を図るということの中では小さくできる部分もあるでしょう。
ただ、地方に完全にお渡しするといっても、例えばシンクタンク的機能を国に残さなきゃならないという部分もあったりして、若干の出入りがあるということは私たちは考えていますが、少なくともトータルとしての二割というのは、この五・四兆と四・一兆の差から考えますと、十分に確保することはできる。
そして、その進め方として、渡辺議員が申し上げましたとおり、若干のアローアンスはいただきたい。つまり、どういうことかというと、たとえ私どもが政権をとらせていただく選挙の時期が、来年度の予算編成が既にある程度進んでいる九月、十月に政権をとった場合と、あるいは四月、五月にとった場合とでは一年間幅が違ってくるわけでございますので……
○伊吹委員長
枝野君、委員長から御注意を申し上げますが、質問のみに答えてください。この委員会は、委員長の仕切りで、そのように今までやってきていますから。
○枝野議員
今答弁させていただいているつもりです。政権をとったときのつもりでという質問がございましたので、ですから、政権をとる時期によっては、事実上、一年間近い幅が正直言ってある。これは間違いありません。そのことは否定をするつもりはありません。
しかし、私たちが単独で政権をとって、予算編成をスタートからやれるところからきちっと考えたら、三年間でこれぐらいは十分にできるということで数字を挙げさせていただいています。
○桝屋委員
わかりました。
したがって、この法文の「当面の目安として、これに留意する」ということは、これは、三年の刷新計画をおつくりになる、そして、三年経過すればここまで行くんだ、やるんだという法文だ、そういう趣旨だというふうに理解して、やるとおっしゃるわけでありますから、実際に三年で二〇%やるとなると、簡単におっしゃったけれども、大変なことで、総人件費ですからね。
今数字をお示しになったけれども、総人件費というのはP掛けQとよく言われますけれども、まさに定員とそれから単価、これをどうやっていくのかということが、基本理念は書いてあるけれども、基本理念、だれでもわかっているような話でありますから、だれでも議論していることでありますから、そういうことではなくて、具体的に、この三年の刷新計画をつくるということでお聞きしたいと思います。
例えば、給与で大胆に下げる、二〇%を確保するとなったらば、人事院勧告制度はどうするんだろうかな。これを改廃するつもりか。あるいは、それはなかなか、給与というのは、皆さん方も苦しいでしょうし、うちの党も苦しい、だから、給与じゃなくて定員で削減すると。これはラフに見積もったって、数字はお示しにならなかったけれども、六万人ぐらいになるんだろうと思うんですね。これはまた大変な数字でありまして、これは恐らく皆さん方、ここでしっかり議論されていたけれども、あの隠れみのになっている独法化というのは多分お使いにならないだろう、使わないでしょう。本当にそれでできるのか。
あるいは配転の仕組み。今回の法案の中に配転の仕組みはないわけでありますから、この配転の仕組みを絶対仕込まなきゃできっこない、私はこう思っていますし、あるいは、新規採用というのは年間九千人ぐらい、これを大胆にゼロにしても、三年間で配転できるのは三万人ぐらいでありますから、そうすると、残りの三万人は分限免職する、生首切るのかということを私は心配するわけでありまして、そういうことを考えますと、どうしてこの二〇%をやるのか、短くて結構ですから、お話をいただきたい。
○渡辺(周)議員
今、三万人生首を切るのかというお話がありましたけれども、法案を読んでいただければわかるとおり、生首を切ることは想定しておりません。地方に移す。
今、地方の方々から、例えば道州制の議論の中でも出てきていますように、国の機能を地方ができる。小泉総理が北海道開発局の六千二百八十三人、二割か三割は移せるじゃないかというようなこともおっしゃっています。今二十一万人いる地方支分部局のうちの二割、三割を考えたら、もう既にそれだけで四万人から六万人になるわけであります。当然、この二重行政と言われている部分を地方に移管することによって国家公務員の身分から地方の仕事をしていただくということで、生首は切らないということを考えております。
○桝屋委員
大体見えてまいりました。
地方に移すということの前にちょっと確認したいんですが、皆さん方は、この二割を確保するために、理念、いろいろ書かれている。そして、と同時に公務員制度改革をやろうということもおっしゃっている。
皆さん方は以前から、今回の法案でも恐らくそうだと思いますが、見させていただきましたが、労働基本権については原則この制約を取っ払おうというお考えだろう。もちろん原則ですよ、そこは理解しておりますが、これを取っ払うと。公務員制度改革をやって、そして作業しよう、前提としてはまずそこをやろう、こういうスキームかなと。
三年間の最初には、やはりこの労働基本権、これは多分、皆さん方は、労使協議の世界でちゃんと相談しなきゃいかぬ、いろいろな問題が出てくる、こういうお考えじゃないかと思いますが、そういう理解でいいんですか。
○渡辺(周)議員
まさに労働基本権を回復するということは我々常々訴えてきておりますし、当然、その範囲については行政刷新会議の中で検討しますけれども、そのお考えで結構でございます。
○桝屋委員
いや、そうしたら、私も公務員制度改革はずっと取り組んできて、多分、野党の皆さんからは、与党がだらしないからこんなことになっているとおっしゃるかもしれないが、しかし、戦後、今日まで、公務員制度についてはいろいろな紆余曲折があり、なかなか改革ができなかった。
それをやろうというのは結構ですよ。だけれども、やるんだったら、私は、それだけで三年かかっちゃう、こう思っているわけでありますが、皆さん方はそれを前提として十九年に刷新計画をつくる。だって、労使協議を始めたら、現場で、さっきおっしゃったように、国の職員をちゃんと仕分けして、事務事業を見直して、国の職員を地方に移管するとおっしゃった、移すとおっしゃった。これは、まず地方が受けるかどうかの問題もあるが、その前に、公務員そのものが、お一人お一人が、国家公務員が本当に行くということを納得されるかどうか。これは当然ながら同意が前提でしょう。一人一人と同意、この労使協議をするというのは、あなた、大変ですよ。
これを三年でおやりになるという。だから目安にしたんじゃないか。それならわからぬこともないけれども、そこはどうなんですか、本当に三年でできるんですか。
○渡辺(周)議員
これは個々の公務員の方の人生にかかわることですから、当然、そこらのところはそれなりの心の準備の猶予が必要だというふうに思います。
ただ、今までしてきた仕事はそのままやるわけですね。それは、国土交通大臣が上司であったか、しかし、今度は例えばどこかの知事さんが上司になるか。そういうことについて、下でやってきたことは、権限が移譲されるわけですから変わらないわけであります。そこの点については、我々は、仕事が変わらないということでいえばできるんだろうというふうに思っていますし、当然そこには、その機会に民間に行く方や、あるいは市場化テストによって民間の仕事につく方もいらっしゃる、当然、そこのところはさまざまなことが考えられるわけでございます。
その点については、大変だとかおっしゃいますけれども、ただ、そういうふうにやっていかないと改革は進まないわけでございまして、ぜひそこは、同じ共通の土俵を持っているということで御理解いただきたいと思います。
○桝屋委員
いや、それは理解はしますけれども、実現できるかどうか、実現可能性が今問われているわけでありまして、行革はお遊びじゃありません。着実にやっていかなきゃいかぬ。我々与党はどんな思いで政府と一体となってこの五%の数字をつくり上げてきたか。
これは本当に、一・五パー、この一・五パーも、皆さん方は去年のマニフェストのときも採用を三分の一ぐらいに削るとおっしゃったけれども、あれだけで僕は大変な、しかも皆さん方は大前提をあのとき誤解されていて、医療職や教員、それも頭に入れておられたと思うんだけれども、その前提というのは大変な勘違いをされていると僕は思いまして、できる数字ではない。
やはりこの一・五%の採用抑制だって、もちろんやっていくんですよ、政府案も。だけれども、これをやっていくというのは、五百人を純減するのがもう精いっぱいのところを、ことし千五百人やった。そのときに、内定取り消しまではないだろうけれども、それに近いようなことまでやらなきゃできないわけでありまして、そんな簡単なことではない。ましてや、基本権をまず渡して、労使協議を前提としてやっていこうということは、方向性は私も理解できる、議論しなきゃいかぬと思う。だけれども、それこそ、与党の十年の目安ですよ。三年の目安なんというようなことを言っていると、実現可能性を問われてしまいますよということを私は申し上げなきゃならぬ。
それと、地方の話。地方にゆだねるとおっしゃったけれども、一つ聞きたいのは、地方にゆだねたって、パブリックの公の部分というのは、国から地方へ行っただけで、全体としては同じじゃないですか。国民の負担は変わりゃしませんよ。政府の規模、パブリックの規模が小さくなるんですか。
○枝野議員
間違いなく小さくなる。
それは、一つには、今、地方から国に対して、例えば事業を進めるに当たって、補助金の獲得であるとか、さまざまな事実上の許認可であるとか、こうした国にお伺いを立てなければならないという種類の業務があまたあります。これは、いろいろな地方自治体の方が非公式にいろいろな計算の仕方をしてくださっていますが、少なくとも二けたのパーセントの比率ぐらいではそうした無駄があるではないかと言われています。
それから、もう一つございます。それは、現状では、地方の自治体からすれば、国が金を出してやってくれるんだったらということで、かなりラフに事業が進められている部分がある。それは、私は地方の首長さんとしては当然だと思います。たとえそれが無駄な事業であったとしても、国の金でやってくれるんであるならば、例えば、その地域において雇用が発生するということだけでもその自治体にとってはプラスですから、そういった事業が、残念ながら、この間、大変大きな比率で行われてきているということがあります。
そうしたことが、事業の仕切りをしっかりとすることによって、地方自治体がその金を無駄に使ったら自分たち自身の自治体が損をするんだという構造になることによって、その無駄が大きく削られるということになっていく。
この二つの効果だけでも、少なくとも官がやるべきことというのは、国と地方を通じて、トータルとしては小さくなるというふうに思っています。
○桝屋委員
今の説明は全く理解できないんですが。僕の頭が悪いのかもしれないけれども。
いいですか。国の事務事業を仕分けをする、見直しをすると。皆さん方は、余り仕分けは使ってくださらないけれども、見直しとおっしゃっているけれども、まあ見直しで結構です。見直しをして、これを思い切って地方分権の観点で地方に回していこう、移していこうと。枝野さんは、その過程において必ずスリムになるだろうとおっしゃるけれども、それは単なる期待であって、いいですか、もう基本権も渡しているんですよ。本当にそんなことがこの三年ぐらいのスパンでできるのか、私は甚だ疑わしいと思いますが、まずは、国、地方、幾ら移してもパイは変わりませんよということについては、変わるとおっしゃるわけですね。
○枝野議員
それは人件費に限っての話をされているんでしょうか。(桝屋委員「総人件費改革の議論をしているんだ」と呼ぶ)いやいや、つまり予算という話については、今言ったようなことで減ります。
それから人件費についても、たとえ同じ仕事を結果として行う、例えば道路工事の量とか、そういう量がトータル一緒であったとしても、地方分権をしっかりやれば、地方から国に補助金を申請するためにどれぐらいの行政コストがかかっていたのか、あるいは国の方も、補助金を出すという業務のためにどれぐらい行政コストがかかっていたのか。当然そこに人がいるわけですから、その分の人は少なくできるということを申し上げています。
ですから、私たちは二割削減をするということを、もちろん、その一部分については、給与そのものについてもいろいろな見直しがあるかもしれない、それは団体交渉の話の結果としてあるかもしれないことを否定していません。それから、民間に行かれる方も否定をしていません。それから、自然減の部分も否定はしていません。それから、地方自治体でも、国家公務員でもなくて、公務員の身分ではないけれども公にかかわる仕事がしたいということで、そういった職をあっせんするということもあるかもしれない。そうしたトータルのことで、国の方は二割の人件費を削減する。だからといって、そっくりその分の人件費を、地方自治体の負担を膨らますということは全く考えていません。
○桝屋委員
それはよく理解できないんだけれども、その前に、それだったら、何で国家公務員だけじゃなくて地方公務員の人件費の問題についてこの中に触れられていないんですか。
○枝野議員
先ほどの御質問にもお答えしましたが、地方自治体がどれぐらいの人を雇ってどれぐらいの行政規模で行うのかということは、本当に地方分権がなされたら、それは地方の自己責任でやっていただくことだと思います。
つまり、今、自民党の皆さん、公明党の皆さんはどうなのかわかりませんけれども、小さな政府で小さな福祉でやむを得ないということで走っておられるんだと思います。国のベースのところについては、まさに国会議員の選挙において、国民の皆さんは、国がやることについては小さな政府で小さな福祉をやむを得ないと考えるならそういうことになるかもしれないけれども、それぞれの自治体ごとにまさに独自の予算によって独自の責任で行うという範囲によっては、例えば、うちの町は小さな政府で小さな予算でそのかわりサービスも少ないという町があってもいいし、うちは行政がしっかりと身近なところは十分なサービスをする、そのかわりほかの自治体よりも少し税金が高いですよという自治体があってもいい。それこそがまさに多様な地方自治体を認めるという地方分権の趣旨なんであって、そのことについて国が、全国一律みんな小さな地方自治体ですということを強制する必要はない。
問題は、地方自治体の自己責任でやっていただけるようにするかどうか。つまり、うちの町は非常に大きな行政コストをかけて大きな行政サービスをやっていて、財政が破綻したから国助けてくださいね、こういうことを許しちゃいけない。それは自己責任でやっていただくということさえ確保できれば、私は、それはまさに地方の責任判断だと思っています。
○桝屋委員
何度も言いますけれども、行革はすぐれて具体的でなきゃならぬと思うんです。確かにプログラム法だけれども、それを実際に仕込むについては精緻な計画をきちっと立てていかなきゃならぬ。今の枝野委員のお答えは、国から地方へ事務事業を移し人を移せば必ず公の部分は減るだろうと。こういうのは単なる期待であって、もちろん私も期待したいよ、期待したいその気持ちは理解できなくもないけれども、それほど甘くはないというふうに私は思っているわけで、なおかつ三年のスパンでそれをやろうという。いや、僕は三年は無理だと言っているんですよ。それを皆さん方が三年でやろうと言うから、それは目安かと聞いたら、いや、これはやるんだとおっしゃるから、それは無理じゃないですかと申し上げているわけであります。
時間もなくなりましたけれども、もう一つ。
今、枝野提案者は、国から地方へ移しても人件費がふえるわけはない、こうおっしゃったけれども、実際に移行する過程においては、私はそんな話ではないだろうと。人件費も含めて行政経費、これはやはり国から地方へ財源を移していかなきゃいかぬだろうと。これは、これだけで我々、三位一体改革で大変な苦労をいたしました。本当に国と地方の理解と、ここからが一番大事な話になりますが、皆さん方の案だと、地方が同意して協力をして一緒にやろう、こういうことにならなければ絵にかいたもちになる、こういうふうに思うわけでありまして、その具体的な、人件費も含めた地方への財源移行をどうするのか。これをどういうふうにお考えなのか。三年でどういうプランでいくのか。お答えいただきたいと思います。
○伊吹委員長
枝野君、申し合わせの時間が来ておりますから簡潔にお願いします。
○枝野議員
今お話しのとおり、我々は地方にまず仕事の仕分けをします。そうすると、国でその仕事がなくなる人たちが出てきて、新たに地方の方にその仕事をする人が必要になります。ただ、そこから先はやはり地方の自主的な判断だと思います。今の人員で新たにふえる仕事のこともこなせますという自治体がもしいれば、それはそこに国家公務員の人を引き取ってくださいということにはできないでしょう。しかし、ある部分については今よりは少しふやさないといけないということはそれぞれの自治体などは考えるでしょう。当然、それに応じてそのための財源部分も地方に移管をされるわけですから、つまり当該事業にかかわる予算自体、財源自体が移管をされるわけですから、それは地方自治体の独自の自主的な判断によって、うちはふやすというところもあるし、うちはそれほどふやさないというところもある。
そうした地方の自主的な申し出と、それから、自分が国家公務員で居続けても自分が長年やってきた事務はもう国にはないんだという当事者の皆さんの生きがい、意欲ということを考えたら、恐らく多くの方は地方への移籍などをみずから希望していただけると思っていますので、ここのプロセスはそれほど難しいことではないと思っています。
<一部省略>
○滝委員
そこで、これは質問通告はしてありませんけれども、この委員会で問題になりました総人件費改革について意見を確認しておきたいと思うのでございます。
ここでは、とにかく三年という期間が大変短い。そして恐らくは、私が考えるには、地方団体との意見集約もできていない、そういう中でこの法案が出てきたということについての意外性というか、突然性というのはあるんだろうと思うんです。
ただ、考えようによりましては、これから団塊の世代が大量に退職する、この時期に基本的な大改革をするというのは、最後のチャンスだろうという感じがいたします。先ほども、現実に在職する職員を首切りするのか、こういうようなことがあったぐらいでございますから、とにかく自然退職の大きく出るときに改革を進めなければ進められない。そういう意味で、私は、三年というのは大変意味のある数字だろうと思う。ただし、短い。短いから、十一条の表現の仕方も、百分の八十以下とすることを目安としてこれに留意するものとするというような、非常に気を使った表現にしているんじゃなかろうかな。
先ほどの民主党側の答弁では、大変胸を張ったような答弁でございましたけれども、私は、むしろ、そういうような表現をしているということは、大変気を使ったような表現だろうというふうに受け取っているのでございますけれども、三年ということの意味というものはそういうふうに受け取るべきではないだろうか。
したがって、むしろそういう意欲的なことに問題を投げかけているという点で私は評価をしたいと思うのでございますけれども、その辺の表現の仕方、三年ということの意味の問題、これについて御意見を伺いたいと思います。
○枝野議員
ありがとうございます。
今先生から御指摘をいただきましたように、私どもとしても、なかなか大変困難なことがたくさんあるということは十分理解をしているつもりでございます。
ただ、先生からの御指摘のとおり、自然退職者の多い時期というのは非常にやりやすいということ。それから、これは改革の進め方の根本的な考え方だと思いますけれども、ゆっくりやっていけば、時間がたてば物事が進むのかといいますと、例えば、現に、今定数の削減についてちょっとずつやっていこうということになれば、各役所の中でも、それならうちの課じゃなくて隣の課を減らせとかということで、いろいろな大きな抵抗が生じているというのは、もう周知のことだというふうに思います。
国の役割というのをゴールはここだということで明確に示し、そうすると、これぐらいの人は実は国ではないところで仕事をしていただくんですねということを思い切ってやることによって、むしろみんなが、新しいところで自分の力を発揮しよう、あるいは、自分たちの今までやってきた仕事が新しい部局で行われるんだということで、そこに異動しようとかという積極的なさまざまな意欲も出てくるというふうに思っておりまして、先生の御指摘の厳しさということを踏まえながら、しかし、何とか短い期間で物事を進めていきたい、こんなふうに決意をしているところであります。
<一部省略>
○滝委員
最後に、時間が多少ありますので、官製談合と一般競争入札の関係につきまして確認をさせていただきたいと思います。
私は、官製談合の温床は、当然のことながら、今までここで議論になっておりますように、一般競争入札が原則であるべきなのが行われてきていないというところにあるんだろうと思います。そういう意味では、前回も財務省の松元次長から各省に呼びかけてこの辺の基本原則の作業をやっているということでございますけれども、これについての民主党の意見を伺っておきたいと思います。
○枝野議員
先生も御指摘のとおり、現行法のもとでも一般競争入札が原則であるにもかかわらず、残念ながらそれが徹底をしていないということでございます。もちろん、その背景には天下り、談合の構造といったものがありますので、そういったところから手を打つ。同時に、この一般競争入札の原則について例外を認める場合についても、もっと厳格に明確な基準自体を会計関連法令の中でつくっておかなければならないというふうに考えておりまして、私どもの法案でも四十条でその趣旨を明確にしているところでございますので、ぜひ御支援をお願い申し上げます。
○滝委員
大変個別の問題を拾い上げて確認をさせていただきました。ありがとうございました。
いずれにいたしましても、民主党の改革法案は大きな今までの問題を特に課題として投げかけた意欲的な考え方が前提にあると思っておりまして、ここら辺のところについて、短い期間でこの国会審議が終わるということが残念ではございますけれども、その意味をやはり私どもは受け取っていってもらいたい、こういう感じがいたします。
ありがとうございました。