○宮澤委員
自民党の宮澤洋一でございます。
きょうは、民主党案について、一時間、時間をいただいておりますので、じっくり、法文に沿って、条文に沿って質疑をさせていただきたいと思っております。
金曜日に本会議があり、そして委員会があって、初めて民主党案の説明があり、質疑があったわけですが、大変いろいろ問題点があるのがもう一日にしてはっきりしてきつつある。例えば、一番の問題点は、最低でも五年間の空白期間があって、現状の制度を維持するということで、後世に大変な負担をかけることになる。八兆円ぐらい負担をかけるんじゃないかというような試算もあるというような状況、これをどうするのかということは、まさに我々政府案の方はきっちり手当てをしているといった意味で、民主党案、改革先送り法案と言われても仕方がないんだろうなという気がしております。
また、消費税につきましても、三%程度というお話があるわけですけれども、五十嵐提案者の御説明でも三十年間は大丈夫というと、この制度、四十年かけて移行する、移行期間の間にもうだめになるというのは、幾ら何でもひどいだろうなという気がいたします。
もちろん、いろいろ試算をしてみますと、六%とかまた八%という試算もあるようでございまして、とても三%で……(発言する者あり)まあ六%というのは既に言われていますので、本当に三%で責任があるかというのは、五十嵐さんの方がまさに三十年しかもたないと言っているわけですから、無責任きわまりないと私は思っておりますけれども、この辺のことにつきましてはまた同僚議員がいろいろお話をすると思いますので、私は、まさにこの待ちに待って提案された条文に沿って御質問をさせていただきます。
まず、この条文、まさに民主党の中で随分議論を行って、まだまだできない、これからいいのができますよというお話を、前触れが非常に大きかったものですから、私も大変期待をして読ませていただきました。熟読をさせていただきました。全く期待に反するなというのが読後感でございます。
新聞報道等々でいろいろな報道がされていて、かなり斬新的なものが出てくるのかなと思っておりましたら、基本的な構造というのは、要するに、議会で調査会をつくって五年後に結論を出そうと。その中で幾つかの基本方針というものが書かれておりますけれども、これも、基本方針、かなり大まかな話で、実態、どんなものができるか、さっぱりわからないというのが正直な印象です。
報道された民主党案、民主党も公表されたようですけれども、こういうボード、これでいいわけですよね、民主党案。(パネルを示す)こういうのが民主党から提案されているわけですけれども、正直、この条文を読んでも、こういうイメージというのは全くわいてこないんです。条文を読めば読むほど、こういうイメージというのは全くわいてこない。こういう姿だったとしても、間違いなくこの条文を読んで浮かんでくるのは、こっちの姿なんですね。(パネルを示す)要するに、所得等比例年金がまず基本にあって、それを補足する形で最低保障年金があるというのがまさに条文に書いてあることで、まず、何でこんなややこしく、これを下にするなんていう書き方をするのかなというのが一番最初の率直な印象でありました。
さらに言いますと、例えば五条の第二項のところに、最低保障年金の定義が括弧書きにしてあるんですけれども、「受給額が一定額に満たない場合においてこれを補足するための年金をいう。」というふうになっていまして、そうすると、これは一番素直に書くと、これは実はいわゆるスウェーデン方式と言われているものですけれども、(パネルを示す)まさに、所得の足りない人に最低保障で保障するということが一番この条文から読み取れてくるんですね、私。皆さん、恐らく、読めば、そういうにおいがぷんぷんとする案ではないかというふうに思っているんです。
それで、枝野議員はいろいろマスコミでしゃべられているようですから、実務者で検討されたと報道されております古川議員に、今の民主党案をもとにして、この状況の案が結論として出すことができるのかどうか。要するに、書いてある基本方針にこれは矛盾するところがあるのかないのか、それを一点聞かせてください。古川議員にお願いしています。
○枝野議員
今の質問に対するお答えは、古川議員御指名ですので、古川議員に答えていただきます。
その前に、今の御質問の中で、五年間の空白という御発言と、三十年でだめになると五十嵐議員がおっしゃったという御発言について、五年間空白というようなことはございません。(宮澤委員「質問していません、それは」と呼ぶ)二〇〇七年には消費税三%上げると私どもは明確に申し上げておりますし、五十嵐議員は、三十年はもつと言っているんで、三十年でだめになっているだなんて言っておりません。まずこのことを撤回していただけないと答弁できませんので、理事さん、よろしくお願いいたします。
<省略>
○宮澤委員
古川議員は、ともかくイエスかノーか。このスウェーデン年金制度を消していいですよ、こういう図が、あの基本方針の中にいろいろ書かれている。所得比例年金をつくる、最低保障をつくる、書いてある。この案になることがあり得るかあり得ないか、イエスかノーかだけ古川議員に聞いているんです。(発言する者あり)
極めて簡単な、イエスかノーかの質問ですから、長々としていただく必要はないんです。正直言って、ノーと言えるはずがなくて、私も熟読させていただきましたから。あそこの基本方針を全部クリアしてそのとおりやって、この案ができるんですよ。それで、民主党は提案をいろいろされて、解説はいろいろついているけれども、実際に提案されたのはこれだけなわけです、これだけです。この中にまさに補足的に保険料率は既存のもので一三・五八がめどとかいうような話があるんでしょうけれども、そういうことは一切書いていないわけです、書いていないんです。
そうなると、実は民主党の案というのは、これをまず説明されて、国民はみんなこの案だと思っているんです。ところが、条文を読めば、同じ話です、こういう図の方が条文に近い案であるし、さらに言えば、提案されている条文からは間違いなくこういうスウェーデンと同じ制度をつくることは可能なわけですということを聞こうと思っているんですが、四の五の四の五の言う答弁ばかりやって、私はもう次の質問に行きたいと思います。もうこの点は、まさにこれから同僚議員に次に……(発言する者あり)発言中です。同僚議員がまた質問すると思いますので、次に行かせます。
次の質問に移らせていただきますけれども、この条文は……(発言する者あり)聞こえますか。この条文はともかく全十三ページです、十三ページ。それで、この中に基本方針というのが四条から十三条にわたって書いてある。
それで、私は読みながらびっくりしましたのは、この四条から十三条、基本方針が書いてある十条ですか、十条の中に「原則として」という言葉が二カ所あるわけです。九条と十条かな。また、「基本とする」とか「基本として」という言葉は三カ所あるんです。さらに、「できる限り」という言葉がこの基本方針の四条から十三条の間に二カ所、またさらに一条のところに二カ所。
ともかく、「原則として」が二カ所、「基本として」「基本とする」が三カ所、「できる限り」が四カ所。これは正直言って、民主党案というのは何だろうというのを読むのは、大変想像力豊かな、大変くたびれる作業でありました。例えて言えば、推理小説の中で探偵になっていろいろな残された証拠をたどっていかなきゃいかぬ、こういうような条文で、まさに探偵気分を満喫させていただいたわけであります。
そういう中で、少し細かい、条文について質問いたしますけれども、まず、最低保障年金というものが書いてあるわけですね。
それで、先ほどちょっと読みましたけれども、五条の二項に定義がある。要するに「所得等比例年金の受給額が一定額に満たない場合においてこれを補足するための年金」こう書いてあるわけです。そうすると、一定額というのは何かなというのがまず頭によぎるわけです。一定額、一定額、そうすると、すぐ頭に浮かぶのは、これは六十五歳以上の方については、要するに全員に最低保障年金は保障するということでしょうから、これは生活保護とどういう違いがあるんだろうというのがまず頭にぱっと浮かんだ話。
生活保護というのは、ちょっと細かい話ですけれども、物価水準に応じて全国で六階級に分かれているわけです。そうすると、全国物価水準が違う。生活の最低保障をするということになると、これはそれに応じて分けるんですか、それとも全国均一なんですか。
○枝野議員
まず、先ほどのお尋ねにしっかりと答えさせていただきますが、質問者が三度目に示された図のようにはなりません。図をしっかりと見させていただけば、我々の案をしっかりと出させていただければ、我々は納めた保険料を横軸にしています。納めた保険料がある方には必ず報酬比例年金がつきます。したがって、そういう点から考えても、その図にはなりません。
それから、まさに今の質問は、後ほど古川議員がお答えいたしますが、私どもは最低保障年金について、高齢者等の安定した生活に必要な額に満たない受給者に対して生活の基礎的な部分に要する費用を賄うことができる額をお支払いするということになっておりますので、最低保障年金の大きさが、イメージの図でありますけれども、御指摘された三枚目の図ほど小さくはなりません。したがって、そうした図にはなりませんので、明確に答えさせていただきます。
<省略>
○宮澤委員
素直にそうお答えいただければ大変ありがたかったんですけれども。
ちょっと私も、また細かい話になって大変恐縮なんですけれども、最低保障年金の金額のところが、たしか十条の三項に、最低保障年金の限度額として、医療保険制度、介護保険制度における保険料の負担、こう書いてあるんですね。それで、ふっと思ったら、御老人の方というのは、医療保険は大体国保の方が多い。介護も、両方ともこれは市町村でやっているなと。市町村でやっているものをもとにして、勘案してやる。
特にこれは原則としては書いてなくて、珍しく生の形で書いてあるものですから、ちょっと調べましたら、国保の一人当たりの額というのは、北海道のある町だと平均で年十一万、鹿児島だと一万九千円、十一万と一万九千円と違うんですよ。これだけ差がある。介護保険料も、御承知のとおり、市町村で少ないところと多いところで倍以上違う。こういうものを「勘案して」というふうにわざわざ書いてあるにもかかわらず、これは全国で均一なんですね。
○枝野議員
この三項にあります「医療保険制度及び介護保険制度における保険料の負担等を勘案して定める」、この「等を勘案して」ということの意味は、例えば、年金制度とは別の次元の世界で、今でもあり得ますけれども、全体的には消費者物価等が下がっているけれども、しかし、自民、公明政権の政策の失敗でなぜか保険料だけはずるずる上がっていく、こういうような事態は多々見られているわけでありまして、こうした、物価変動とは別に、医療保険制度や介護保険制度の保険料水準などというのは違いが出てくる場合があります。
そうした場合には、単純に消費者物価の変動だけではなくて、こうした高齢者等に係る保険制度の保険料負担等を勘案してそのスライドを考える必要がある、そうした考え方の基本を書かせていただいているものでありまして、現状でそれぞれの地域ごとに保険料の差があることは当然理解をしておりますが、そのことについては、それこそ年金のほかに上乗せで生活保護を受け取られる要件を満たしている皆さんに対しては、そこでは当然配慮がなされる、こういうことになるということで、全然矛盾はないと思っています。
○宮澤委員
今、実は大変大事なことをおっしゃって、物価にスライドしていく、それは当然のことだと思うんですが、法案にはもちろん書いていないんですね。「等」で物価は読んで、それ以外を、この保険料は――そうなると、物価の部分は「等」で読むんですね。
○枝野議員
条文をちゃんとお読みいただいて細かくお聞きをいただいているんですから、十分御理解いただいた上でお話しになっているんでしょうけれども。
十条の一項では、「高齢者等の安定した生活に必要な額に満たない」とか、第二項では、「その生活の基礎的な部分に要する費用を賄うことができる額」と書いてありまして、これは当然、物価の水準が変わればこの部分の額が変わるのは子供でもわかる話でありまして、ここで書いてあると。ただし、そうしたときに、一般の消費者物価だけがとらえられると、特に高齢者にはしわ寄せが行くということを改めて注意的に三項で書いているだけであって、素直に読めば素直に理解できる話であります。
○宮澤委員
やはり弁護士の方は説明がうまいなと思いますけれども、恐らく、そういう読み方はなかなか難しいんではないかなと私は個人的には思っております。
それで、実は、何でこういう話をしているかといいますと、何を保障するかというのは、実は大変難しい話なんです、最低保障年金とおっしゃいますけれども。まさに、生活費は全国で大幅に違うんです。
さっき言った細かい話ですけれども、わざわざ法文に書かれている医療保険にしても、介護保険料にしても、かなり違うんです。そういう全国に散らばっている方たちに、では最低の生活というのは何だという話をもっと詰めてあるのかなと実は思って質問しているものですから、大変難しい最低保障年金という概念を持ち出されたなと思って、これを質問しているわけです。
条文を読みますと、最低保障年金というのはまた何だろうなと思いますのが、十条の一項には、まさにおっしゃった「高齢者等の安定した生活に必要な額」という基準がある。二項には、「生活の基礎的な部分に要する費用を賄うことができる額」、こういうことを二種類書いてあるんですね。最低保障年金というのはどっちなんですか。
○枝野議員
これも条文をちゃんと読んでいただければおわかりいただけると思いますけれども、高齢者の安定した生活に必要な額に満たない受給者に対して支給をすると。そして、その支給の額については、生活の基礎的な部分に要する費用を賄うことができる額を限度とするという二段階で、どういう人にお渡しをするのかという話と、そしてその方にお渡しする額の限度額について書いてあるので、これはそれぞれが違っているのは当然であります。
○宮澤委員
違っているというようなことを私は十分承知した上で質問しているので、まじめに答えていただきたいんですけれども、最低保障年金の限度額というのはどっちなんですか。一項なんですか、二項なんですか、これだけです。
○枝野議員
図まで二種類つくって御理解いただいていると思いますから、御理解いただけるというふうに思いますけれども、あの図の一番右の端ですね、最低保障年金の入る、受け取る、一番右の端のところがどこなのかということについて言えば、足し算した、報酬比例年金と最低保障年金を合わせた額が、二項にあります「高齢者等がその生活の基礎的な部分に要する費用を賄うことができる額を限度とし、」というふうに書いてありますから、ここが一番右側の線の報酬比例年金と最低保障年金を足し算した額ということになるのは、すぐにおわかりいただけると思います。
○宮澤委員
今おっしゃっておられるのは、ここの部分とおっしゃったんですか。この高さが最低保障年金額なんですか。私が聞いているのは、最低保障年金の限度額というのは何かと聞いているんです。どっちなんだと。
○枝野議員
最低保障年金の限度額ということの意味について、御質問の趣旨がよくわからないんですけれども、最低保障年金を満額受け取れる方というのは一定層いらっしゃいます。この満額については、まさにこれは国民的な議論のもとに水準を決めなければならない話でありますが、我々は、今の基礎年金の満額の水準が国民的な合意のとれる妥当な線であろうということは、既に明確に申し上げてきているところであります。
○宮澤委員
わかりました。
では、今言った六万六千円だか七千円という基礎年金の額に対応する金額というのは、一項に書かれているんですか、二項に書かれているんですか。
○枝野議員
一項でも二項でもありません。十条全体に書いてあるということです。
○宮澤委員
一項でもなく二項でもなくということになってくると、これはまた何にも書いていないんですか、全体で読むというのは。では、二項の額は何が書いてあるんですか。
○枝野議員
そこは減額の仕方について、減額の条項について書いてあるのでありまして、何にも書いていないといったって、この十条の一項から全部を読めば自然に読めるわけで、どう読んだらどこにも書いていないなんて出てくるのか、さっぱりわけがわからないですけれども。
○宮澤委員
そうしますと、減額のやり方というのは、やるのは、六万七千円を徐々に減額してゼロにする。そうすると、二項の限度額は今でいえば六万六千円、そういうふうに読めるわけですね。それでいいわけですね。
○枝野議員
法制局的にかなり細かく条文を読んでいらっしゃる方ですから、私もあえてそういうふうなお話の仕方をします。
違います。ここは、賄う額を限度とし、「所得等比例年金の支給額等に応じて減額するものとする。」と書いてあるんですから、「高齢者等がその生活の基礎的な部分に要する費用を賄うことができる額を限度とし、」と書いてあるわけですから、そこのところは、先ほど申しましたとおり、グラフの一番右の線のところのトータルとしての、ここを限度として、そして報酬比例年金等の支給額に応じて減額をするということを言っているわけですよ。
○宮澤委員
私の質問中、五十嵐提案者はうんうんとうなずいてくださっていたんですけれども、違う答えが返ってきて、じゃ、枝野議員にもう一度伺いますけれども、この二項の額と一項の額はどっちが大きいんですか。「安定した生活に必要な額」と「基礎的な部分に要する費用」、今の話ですと、この一番右の一番高いところが二項だというと、二項の額の方が高いんですね。
○枝野議員
質問の意味がよくわからないんですけれども、高齢者等の安定した生活に必要な額に満たない受給者という場合の受給者の対象は、少しでも、一円でも最低保障年金がかかる人ですから、そういう意味では一番右の線のところの受給者ということになりますから、どっちが高いとか低いとかじゃなくて、全然別のことを書いているんですよ。
一項ではどなたが支給の対象になり得るのかということが書いてあって、二項ではどういうふうな方には減額をするのかということを書いてあるのであって、どちらかがどちらかの金額を示してそれでばしっと決まる話じゃなくて、こういう人たちにこういうルールで減額すると書いてあることを言っているのであって、何をお尋ねになっているのか、さっぱりわけがわからないんですけれども。
<省略>
○宮澤委員
大胆な発言で、私は、今の発言は評価しますが、これは本当に民主党が具体案を出すときに出せるのかなと、人ごとながら実は心配をしております。
まだ少し時間があるようでございますから、一つ、支給要件について、これはほとんど書いていないわけですけれども、たしか開始年齢については、とりあえずは六十五歳というようなことを、前回枝野先生だったか、おっしゃったと思うんですが、それでよろしいですね。
○枝野議員
基本的に、今の雇用の実態から考えると、六十五歳を動かすことは現状では難しいということですので、六十五歳ということで考えています。
○宮澤委員
考えられているなら、そんな大事なことを条文に書けばいいなというのが率直な印象でありますけれども。
また、この中で、支給要件等々で具体的に書かれていない話でいいますと、最低加入期間というのは新制度はあるんですか。
○枝野議員
先ほどのお話にもつながりますけれども、今回、今度の制度の所得比例年金、すべての人が同じ制度に入って、例えば所得のない人でも概念的にはゼロ円の保険料を納めている、しかも、税と一緒にその手続を行うということですので、全員が加入をしているということになります。
そして、移行のことを考えますと、例えば、今既に五十代後半の方などが、二〇〇九年の時点であと一年間とか二年間とかという方を、それでだめとかということにはいきませんので、加入期間という考え方は基本的にはない。
ただし、もちろん加入期間が短ければ、それだけ相対的に納めた保険料の額が少なくなりますから、従来の報酬比例の部分が少なくなりますし、また、それに対応する最低保障年金の額というのも、これは公平性の観点から、加入期間の短い、つまり、例えば海外におられた方についてはいろいろな調整が必要だったり、そういう部分については調整は必要ですけれども、そもそもが、途中から入るとか抜けるとか未加入とかという概念がなくなりますので、そういう必要はないということになります。
<省略>
○中西委員
民主党の最低保障年金の関係についてお聞きしたいんですが。
ちなみに、この生活保護、一年間に幾らかかっているか御存じですか。(発言する者あり)うるさいな。(発言する者あり)これは民主党に聞いています。民主党、古川さん、答えてください。
○枝野議員
政治家同士の議論ですから、いろいろな議論の流れの中で、通告のない質問とか、いろいろ出てくることはあり得ると思いますが、数字をお聞きになるんだったら、やはり通告するのが筋ではないでしょうか。
ただ、一・五兆から一・六兆だというふうに理解をしています。正確かどうかは自信はありませんが、それぐらいだと理解をしております。
数字を聞くんだったら、通告するのが礼儀ですよ。
<省略>
○中西委員
これはお答えできないわけですね。では私が答えますから。
大体十二万二千円ぐらいもらえるんですよ。(発言する者あり)わかりました。十二万二千円ぐらいもらえるんですね、十二万二千円。となると、これは、最低保障年金と生活保護の整合性というのはどうなるんですか。両方とも……(枝野議員「さっき聞いていなかったのか」と呼ぶ)いや、何回も聞くんですよ。何回も聞きます。生活保護と最低保障年金、ともに税負担ですよ。ともに税負担ですけれども、これの整合性はどう考えていますか、枝野さん。
○枝野議員
いいですか。年金については、まさに権利性を持って、老後の生活のベースになる部分をしっかりと保障しましょうということで保険料を納めているという、負担との対応で権利としてしっかりと持つ。それについてだけでは、今の、例えば最低保障年金、満額にいった場合でも、生活保護として憲法に基づいて保障されるべき金額に達しないケースはあり得ると思います。
ただ、生活保護の場合は、他の要件が加わる、つまり、資産の要件だの多々要件が加わります。そうした要件も満たしていなくて、年金額も生活保護の水準に達していない方には、それは生活保護の概念、観念に基づいて、年金に加えて生活保護が与えられるというケースは十分にあり得ますが、しかし、そのためには、資産要件その他の厳しい要件があります。
年金は、どのような資産を持っていようとも、現役時代に納めた保険料に対応する権利として、それは一生の間納めた保険料が我々の新制度でゼロ円だったとしても、最低保障年金として、権利として保障する、この部分のところには、明確な考え方、哲学、それから意味の違いがあるというふうに考えています。
<省略>
○福島委員
公明党の福島豊でございます。
大臣、また副大臣、答弁者の皆様、大変に御苦労さまでございます。昨日通告させていただきました質問に沿って、質問を行いたいと思います。
まず初めに、私がお聞きをしたいことは、一元化という言葉が大変大きくクローズアップされておりまして、一元化がイコール抜本改革である、一元化が抜本改革でないとは申しませんけれども、それのみがあたかも抜本改革であるような誤解を私は国民に与えるんではないかというふうに思っております。
といいますのは、これは遠くてちょっと見えませんね、答弁席から。(パネルを示す)要するに、公的年金の加入者というのは、七千八十万人いる。そして、その中で順番にグループを分けると、厚生年金のグループが三千百五十八万人、共済が五百十八万人、三号が千百三十三万人ですね。いわゆる国民年金の方が二千二百七万人いる。そしてその中で、未納、未加入というのが出てくるわけであります。
私が今思っておりますのは、年金制度が大変大きな曲がり角に来ているのは間違いがない。その最大の理由は、少子高齢化であります。日本の社会が人口構造の大きな変化に直面している。今まで政府の推計というのが間違ってきたということは認めるのにやぶさかではありませんけれども、この事実はだれも私は否定できないと思います。そして、それに対してどう対応するのか、その仕組みをどうするかという問題なんですね。一元化の話は、未納、未加入の問題が大切な問題でないと言うつもりは全くありません。ただ、厚生年金のグループにしても、共済のグループにしても、国民年金のグループにしても、それぞれ集団は異なりますけれども、少子高齢化という状況というのは全く変わらないわけであります。変わらないもの同士をくっつけたからといって、それに対しての答えになるのかということがあると思います。ですから、本質は、民主党がおっしゃりたいことは一体何なのかということを明確にする必要があると思うんですけれども。
これも非常に遠くて、わかりにくいわけであります。(パネルを示す)課題を幾つか分けてあるわけであります。少子高齢化の進行にどう対応するのか、そしてまた年金制度の分立という問題に対してどう対応するのか、国民年金の抱える問題に対してどう対応するのか、このぐらいに大きく分かれるんだろうというふうに私は思っているわけであります。
少子高齢化の問題というのは、先ほど申しましたように、どの年金のグループにおいても同じであります。年金財政が窮迫する、世代間の不公平があるじゃないか、それに対してどうするんだ。年金制度の分立の問題というのは、確かに制度のわかりにくさというのをもたらしておるわけであります。ただ、社会保障制度というのは、医療保険でもそうでありますけれども、経路依存性というのがありまして、歴史の同じ時点にすべてがスタートしたわけでありませんし、いろいろなものが組み合わさって出てくる。ですから、これを変えるのは、緻密な議論をしないとなかなか難しい部分がある。国民年金の問題というのは、確かに、未納、未加入の問題というのはある。
ただ、やはりこの三つの問題の中で一番大きいのは、少子高齢化に対してどう対応するのかという問題ではないかというふうに思うわけであります。
そこで、あえてもう少し言っておきますが、要するに、その中で民主党の法案は、これは法案と言うには余りにも未成熟でありまして、対案と言っていいのかどうかというふうに私は率直に思います、失礼な言い方で大変恐縮ではございますけれども。しかし、一つの御提案をなさったということは間違いないわけであります。そしてまた、その中に込められている思想というのがどういうものなのかということについてはいろいろな形で議論した方がいいと思うので、私はこういう形で申し上げております。
その中で、これは第九条に書かれておる話でありますけれども、給付の調整をどうするか、これははっきりと書かれているわけであります。それはスウェーデン方式の一部でありますところのみなし確定拠出方式、要するに、自分の納めた保険料総額、そしてまた自分の受給するものが大体等しいような制度にしようと、まあ、これは大体であります。そこのところは、必ずしも一致するというわけではありませんで、条文でいえば第九条の二項では、できる限り等しくなるようにと。できる限りという言葉がいいのかどうかというのは先ほど宮澤委員からの話がありましたけれども、基本的にはこういう思想なんだろうと思うんですね。
一方で負担の方はどうするかというと、保険料は固定します、一三・五八である。ここのところも、数字が具体的に書かれておるわけでありませんから、将来どうなるかわかりませんけれども、固定するということは一緒である。その足らず分をどうするか、それを消費税で賄います、こういう提案だと思うんです。
ですから、一元化の話は錯綜しまして、少子高齢化に対して、政府案では、私どもは、マクロ経済スライドで給付の調整はします、こういうことが一つの柱。二つ目の柱は負担の方でありますけれども、一八・三%までは段階的に引き上げさせて、これは厚生年金の話でありますけれども、そして、それによって負担と給付の見直しを行う、これが一つの大きな柱でありまして、少子高齢化にどう対応するのか。それに対して民主党の提案は、みなし確定拠出方式というものを導入して給付の調整をする。ただ、完成するのは四十年先でありますけれども。そして一方では消費税で財源というものを賄うという整理の仕方の方が、議論としてはかみ合うんだというふうに思うわけであります。
ですから、ここのところは、一元化の持つ意義というか、そういうものをどういうふうに考えておられるのか、再度確認をさせていただきたいと思います。
○枝野議員
大変本質的な議論をしていただいて、ありがとうございます。
今の御指摘、かなりの部分、私どもも同感をする部分がございます。
ただ、問題点として二つ申し上げたいと思いますが、一つは、まさに少子高齢化をどうやって解決するか、その問題に取り組むかというときに、特に厚生年金の保険料率でやっていくということは、これは二分の一が企業負担ということであります。現状でも、既にかなりの企業が、社会保険料の企業負担に耐えかねて、非正規雇用へとどんどん移しているという実態があります。
これからの日本経済、日本社会を考えたときに、これをさらに保険料率を、しかも十四年間にわたって上げていくというようなやり方をした場合には、ますます雇用を空洞化させて、そもそも、厚生年金の加入者自体の数が大きく減っていくのではないだろうか、そのことは社会全体の安定あるいは将来の老後の安定という観点から問題ではないか、そういう意味で消費税でやった方がいいんではないかということが一つです。
それからもう一つは、先ほど来少し出ていますけれども、なぜ今、税の負担が必要かということについては二つあります。
一つは、これからも少子高齢化は進んでいきます。その部分についての負担をどうするかということは一つあります。
ただ、もう一つ、より大きいのは、これまでの年金制度で、保険料を納めてきていただいた皆さんに政治が約束してきた給付水準をお支払いするためには、今までお預かりしていた保険料の水準が低過ぎた、つまり、過去において、負担と給付の水準のバランスのとれない形で保険料をいただいていた、その穴があいている。これを何とかしないといけない。ある程度は高齢者の皆さんに給付の水準について御理解をいただく。その部分は、与党の皆さんと私ども、基本的には大きなことは変わりません。しかし、それではもちろん足りない。その負担をこれからの現役世代にだけ負担をしていただくということがいいのか。それとも、これは政治全体が間違えてきた、そのツケでありますから、それは全国民で負担の能力に応じて負担をしていただくということの方がいいのではないか。そういった場合には消費税の方が現役世代の保険料という場合よりもいいのではないか。
この二つの理由で、消費税でお願いをすることの方が保険料の引き上げというやり方よりもずっとフェアではないか。
そして、こういう形で税でやっていこうということになったときには、今のように三つの制度に分かれていると、その税がどこにどういうふうに配分されるんだというのが非常に複雑になる、公平さというものがよりとれなくなりますから、税でやるということの裏づけとしても一元化は必要である、こういうことであります。