○笹川委員長
一昨日の岡田克也君の質疑に関連し、枝野幸男君から質疑の申し出があります。岡田君の持ち時間の範囲内でこれを許します。枝野幸男君。
○枝野委員
おはようございます。民主党の枝野でございます。
民主党は、昨年度から、政府の予算案に対する対案的性質を持つものとして、民主党政権ならばどういう予算をつくるのかということをつくり、そして、発表してきております。
平成十六年度についても、先日九日に、私が党を代表して記者発表をさせていただきました。その資料は、予算委員の皆さん、それから閣僚の皆さんにはお配りをいただく手配をしていただいているというふうに思いますが、この我が党の予算案ではどういう形になるのかということを、特に重要なポイントについて、政府の姿勢をただしながらお尋ねをしていきたいと思っております。
まず、今回の予算あるいはこの国会において、全体を通じてと言ってもいいかもしれませんが、国民の皆さんの一番の関心は年金にあるというふうに受けとめています。この年金に対して国民の皆さんの関心が強い、あるいは、特に国民年金を中心として年金の未納者が大変ふえている、こうした年金に対する国民の皆さんの受けとめ方について、まずは厚生労働大臣、どういうふうに受けとめていらっしゃるのか、お聞きをしてよろしいでしょうか。
○坂口国務大臣
御指摘をいただきましたとおり、年金が国民にとりまして非常に大きな問題であることは、私も十分に存じているところでございます。今回、この年金の改正案を出させていただいたところでございます。
今、御指摘をいただきましたとおり、年金の中で国民年金の部分に対する未納者あるいは滞納者がふえているということは事実でございまして、これらの人々に対しまして、私たちも、より年金の必要性を十分に認識していただいて、そして、御加入いただくように説得をしなければいけないというふうに思っているところでございます。
この未納、未加入者の中には、払えない人と払わない人と両方ございます。払えない人に対しましては、これはそれなりの理由があるわけでございますからやむを得ないわけでございますが、払わない人に対しましては、これは強制力も交えながら出していただくようにお願いをしたい、こういうふうに思っているところでございます。
○枝野委員
なぜ国民の皆さんの関心が年金にこんなに高いのかという点については、どうお考えですか。
○坂口国務大臣
年金は、今さら申し上げるまでもなく、これはもう長期的な、持続的な、将来の問題を含めての問題でございます。
したがいまして、現在の高齢者の皆さん方は現在直面しております問題であり、そしてまた、お若い皆さん方にとりましては将来の人生設計においてどうしても必要な問題でございますから、そうした意味で大きな関心をお持ちになっている。現在及び将来にわたってこの年金の問題というのは人生の設計の一部に組み入れられている、そういう意味で非常に重要視されているというふうに思っております。
○枝野委員
そういう重要な国民の皆さんの御関心に対して、果たして、今回の予算に組まれている、あるいはこの国会に出てきました年金改革がこたえているのかどうかということをお尋ねしていきたいというふうに思っていますが、まず、厚生年金や国民年金の積立金が株式等に運用をされて、そのロスが出ている。評価損が出ています。一番直近の数字でどれぐらいの評価損が出ておりますか。
○坂口国務大臣
御承知のとおり、年金積立金全体で見ますと、例えば平成十四年度について見ますと、二千三百六十億円のプラスでございます。ただ、年金資金運用基金におきます運用損は三兆六百八億円でございます。こうしたことがございまして、しかし、今年になりましてからは、株式の回復によりまして、昨年の損失を上回る利益が上がっている、そういう状況にございます。
○枝野委員
結局、現時点でどうなんですか。評価損なんですか。つまり、皆さんからお預かりをしている国民年金、厚生年金の積立金が株式等に運用された、その株式運用の現時点での評価は、買ったときの値段よりも下がっているんですか、上がっているんですか。どれぐらい下がっているんですか。
○坂口国務大臣
株式だけを見ますと、これは六兆七百十七億円のマイナスでございます。
○枝野委員
済みません。ちょっと通告を正確にしていなかったので細かい数字じゃなくて結構なんですが、積立金の運用のうち株式にはどの程度行っているか、わかりますか。
○坂口国務大臣
全体では二二、三%というふうに思います。
○枝野委員
国家公務員共済の積立金は株式にどの程度運用されていますか。
○谷垣国務大臣
国家公務員共済年金の運用資産、十五年三月末でありますが、国内株式三・六%、外国株式が二・九%です。
○枝野委員
地方公務員共済はいかがですか。
○麻生国務大臣
国家公務員共済と地方公務員共済の投資の仕方が、ルールが違うというのは御存じのとおりだと思いますので、それを御存じの上でしたら、六分の一、約一五%になります。
○枝野委員
それぞれ、その株式運用によって評価損なんですか、評価益なんでしょうか。どれぐらいの額が出ているんでしょうか。財務大臣、総務大臣、それぞれお答えください。
○谷垣国務大臣
これは年度によって違うわけでございますが、平成十四年度で申しますと、有価証券の自家運用、株式ですが、評価損益は八十九億のプラスでございます。それから、包括信託、委託運用では、国内株式、これは千五百七十三の評価損が出ております。外国株式については、五百三十五、評価損が出ている。億ですね、単位は。
以上でございます。
○麻生国務大臣
株式のことですから上がり下がりがあっておりますが、平成十五年三月で一兆一千億の赤、同じ年の十二月で三千八百の赤という数字であります。
○枝野委員
厚生年金、国民年金の積立金の運用と、地方公務員の共済年金の積立金の運用と、国家公務員の共済年金の積立金の運用が、それぞれ違うルールに基づいて運用されていて、そして、評価損が出ている株式の部分のところについては、今申し上げた順番に少なくて、国家公務員の共済の運用の比率が圧倒的に小さくて、したがって、そこではロスが出たとしても全体に与える影響は大変小さいということが今の御答弁ではっきりしてきているというふうに思います。
この年金の株式運用は株価操作、株価維持のために使われているという説もありますが、我々はそうであろうと確信していますが、そこは水かけ論になるでしょうから聞きません。
しかし、一般の国民の皆さんからお預かりした部分については、株式にどんと投資して大損をしているのに、国家公務員の共済年金のところは、株のような変動の大きい部分のところにはほんのちょっとしか運用しないので、損が出ても小さい。この違い、どういうふうに合理的に説明するんでしょうか。
○坂口国務大臣
御承知のように、年金の資金というのは財投に一度今までは入りまして、そして、そこから年金資金の運用にお借りしていた。これは利息五%ぐらいでお借りしていたということでございまして、例えば、これは六十一年からでございますけれども、それから平成十二年までの間を見ますと、そこに九兆三千億ぐらいのプラスになっているわけでございますが、その五%の利息を財投の方に返さなきゃならないということで、そこにマイナスが出ているということでございまして、本質的にそこに、全部それがマイナスになっているということではないというふうに思っております。
また、株式に投入いたしましたときに、短期間で見れば上がり下がりがあるわけでありますから、そこはマイナスの面、プラスの面があるというふうに思っております。
全体としてこれをどういうふうに運用していくかということにつきましては、これは、一つのものに偏らないようにしながら分散をしていろいろの運用の仕方をして、全体としてプラスになっていくというふうにしていかなければならないというふうに思っております。
○枝野委員
今は経緯を御説明された。経緯を御説明されたけれども、結果として損を出している株式投資に、株式の運用に回している比率が、国家公務員の共済年金と国民年金や厚生年金とでは決定的に違う、そのことの理由は何も説明されていないと思いますが、いかがですか。
○坂口国務大臣
運用資金の構成割合につきましては、国家公務員共済と国民年金、厚生年金との間で大きな差はないというふうに思っております。国家公務員共済につきましても、市場の低迷を受けて委託運用分につきましての評価損が生じております。財政融資資金への預託金などを含めた資金全体を見ました場合には、国家公務員共済も、国民年金、厚生年金も、ともにプラスの結果となっているというふうに思っております。
先ほど数字を申し上げましたが、年金資金運用基金の運用資産といたしましては国内株式に二三・四%でございますが、国民年金それから厚生年金の運用全体で見ますと四・五%でございます。
○枝野委員
同じ基準でいったら、もっと下がるんじゃないんですか。つまり、厚生年金、国民年金のうちで自主運用できる部分について二十何%なんでしょう。そして、国家公務員の共済年金について、自主運用できる、みずからの判断でできる部分の二・何%なんじゃないんですか。この差はどこにあるんですかということを聞いているんですよ。どうして違いが出るんですか。政府として考え方が一緒だったら同じ比率にならないとおかしいじゃないですか。
分散して投資をするということが仮に合理性があるとしても、それは政府として、株式にどの程度運用して、どの程度安全確実なところに運用してということについての判断が役所ごとに違っているということの合理的な説明をされていないと思いますけれども、説明してください。
○坂口国務大臣
それぞれの若干の違いはあるというふうに思いますが、先ほど申しましたとおり、厚生年金、国民年金全体の中での割合でいえば四%台で、それほど大きな違いはないというふうに思っている次第でございます。
○枝野委員
ですから、自主運用だ、昔は財投に全部お預けして安全確実に、財投がロスをしたときには税金で実は穴埋めしなきゃならないわけですから本当に安全確実と言えたかどうかは別として、昔は財投に預けておけば厚生労働省は余り関係ない話だったからそれはいいかもしれませんけれども、それを財投にお預けするのではなくて自主運用するようになってみたら、現実的にそこから先は、現時点では大損をしているわけですよ、国民からお預かりをした年金基金について。その部分が、公務員の皆さんのお預かりしている年金はそんなに株に投資していないのに、国民から預かった貴重な財産は株に投資して大損をしている、その比率の違いは何なんですかと言ってもまともにお答えにならないということです。
もう一点だけ聞きましょう。
いわゆるグリーンピアなどで、この後、同僚議員が細かいところは聞いていくかと思いますが、いわゆる年金の関連のところで、結果的に、ぐるっと財投などを回ってですけれども、年金の資金が損をしたら穴埋めをされるという部分のところでいろんな施設をつくって大損を出しています。こうした関連施設、グリーンピアなどの施設、幾ら使ってしまったんですか。
○坂口国務大臣
グリーンピアにつきましては、施設の建設に当たりまして、それから、それに対しまして固定資産税等がございまして、全体といたしまして約三千八百億円、そういうふうに思っております。
○枝野委員
これはもうやめようと。やめようという話自体は結構なことですけれども、売っても売れない、二束三文で売られていますね。この三千八百億円の金を使って、さあ、売っ払って幾らぐらい回収できそうなんですか。
○坂口国務大臣
まだ全体、その具体的なところまで入っていないものが多いわけでございますので、幾らということをここで申し上げることはできません。
○枝野委員
見通しも立たないですか。現実的に幾つか売って、売ったどころか、何万円ですか、少ないものは。つまり、三千八百億円の半分ぐらいは取れそうだとか、八割ぐらいは取れそうだとか、一割も取れそうもないとか、そういう見通しぐらいは立っているでしょう。
○坂口国務大臣
これはなかなか、地方自治体とお話を申し上げておりますけれども、できれば地方自治体にお持ちをいただきたいというふうに思っております。なぜなら、これは年金に加入していただいている皆さん方にできるだけ安く御利用いただくということを前提にしてつくったものでございますから、その趣旨が生かされるようにしていきたいというふうに思っております。
したがいまして、地方自治体と最優先して議論をさせていただいて、そして、できるだけそこで合意をしたいというふうに思っておりますが、なかなか合意のできないものもあるわけでございまして、この三千八百億円を、なかなかそれを取り戻すということは困難であるというふうに思っております。
○枝野委員
大失敗をしたわけですよね。この三千八百億円、丸々とは言わないでしょうけれども、ほとんど端数の部分程度しか回収はできないだろうと言われているわけですね。こういうグリーンピアみたいな使い方で損をしたというのは、国家公務員共済年金の場合はございますか。どの程度ありますか。
○谷垣国務大臣
突然のお尋ねでございますが、ちょっと今までそういうようなことは議論いたしておりませんので、調べまして、また後刻御報告いたしたいと存じます。
○枝野委員
私としては、細かく一問一答で質問をつくるわけじゃありませんからあれですけれども、いわゆる質問取りのときにそういう趣旨のことは申し上げておいたというふうに思っておりますが、基本的には、少なくとも厚生年金、国民年金――答えられますか。どうぞ。
○谷垣国務大臣
国共済の年金資金については、共済組合員等の福祉の増進に資する観点から、国家公務員共済組合連合会それから各省庁共済組合の福祉事業に必要な資金として貸し付けを行っております。それから、施設の建設及び運営に年金保険料を直接充当しているわけではありません。
○枝野委員
そうですね。直接、グリーンピアみたいなものはやってないんですよ、国家公務員の共済では。
何で違うんですか。何で国民の、お預かりした――それは貸し付けているんでしょう。貸し付けているんだから、年金の積立金自体が損をすることはないんでしょう。それぞれの先の共済が失敗をしたら、そこがかぶる話であって、積立金自体がかぶる話じゃありませんよね。
○谷垣国務大臣
連合会の医療施設や宿泊施設等の整備のために、千五百六十億、平成十四年度末現在で貸し付けという形で行っております。
○枝野委員
厚生労働省の方には、グリーンピアなどのような施設と聞きました。厚生年金を使った病院とかは入っていますか、さっきの三千八百億というのは、厚生労働大臣。病院とかは入っていますか。今の、財務大臣が言った、一千何百億は使っていますよという話に該当するような、病院とかそういうものは入っていませんよね、三千八百億には。別ですよね。お答えください。
○坂口国務大臣
それは別でございます。
○枝野委員
そうなんですよ。最低限、年金の運用として、それが病院等に使われていること、診療、治療に使われていること自体は議論があるかもしれませんが、そこの部分は国家公務員なども一緒かもしれないけれども、いわゆるグリーンピアのような、民業を圧迫して、残念ながら採算もとれなくて、もちろん使ってよかったと言っている人もいるかもしれないけれども、ほとんどの国民年金、厚生年金、つまり国家公務員、地方公務員以外の圧倒的多数の国民の中で利用した人なんかどれぐらいいますかというような保養施設のために三千八百億円も勝手に使って、そして大損をしている。そして、株のところでも、公務員共済のところではほんの少ししかやっていないところで大損をしている。
こういうところの不公平が国民の皆さんの年金不信を高めているんじゃないか。そういうところにきちっとメスを入れて、公務員だろうと、民間企業に勤めていようと、自営業者だろうと、公平に、フェアにやったらいいじゃないですか。例えば、年金の積立金の運用なんというのは、国民年金と厚生年金と一緒にしているんですから、共済年金も一緒にしたらいいじゃないですか。どうですか。
○坂口国務大臣
合併の話につきましては、厚生年金それから共済年金との統合化の話につきましては、財政の統合化を現在進めていこうというお話し合いをしているところでございまして、その前に、国家公務員の共済と地方の共済との財政の一元化をまずやっていく、そして、その後で全体としてやっていくということでございます。
そうしたことを行っていきたいというふうに思っておりますけれども、先ほどからもお話ございますように、いろいろの施設をつくった、それは確かにそのとおりでございますが、昭和三十四年、五年ごろは衆議院におきましても参議院におきましても附帯決議がつきまして、できるだけ国民にその還元をする、そういう施設をつくるということにつきましてのお話もあったわけでございます。時代が変わりまして、現在のように厳しい状況になってまいりますと、そのことについての見直しを早急に行わなければならない、そういうことだというふうに思っております。
○枝野委員
まず、国民の福利に還元されるような施設だったんですか、グリーンピアがそもそも。そこから間違っているんじゃないですか。結果的にだれの福利になっているかというと、グリーンピア等には厚生官僚の幹部の皆さんが天下りをしている。こういう皆さんの老後の安心のために国民年金、厚生年金が使われている。これが多くの国民の皆さんが抱いている年金積立金運用に対する不満であり、不公平感じゃないんですか。
こういうことをまず一元化して、結果的に国家公務員共済は正しい運用をしたわけですよ、少なくとも今までのところ、厚生年金、国民年金に比べて。そうしたら、そちらの方の運用の仕方にずっとそろえてもらったら、そこで一元化してもらったら、少なくとも大損はしていないわけですね。何で一元化できないで、ばらばらしているんですか。年金改革と言うんだったら、まずそこから入っていかなきゃならない。
私たちは、年金改革と言うんだったら、公務員、民間企業、そして自営業者、仕事を持っていない人、そして国会議員も含めて、みんな公平公正に同じように保険料を払い、同じように払った保険料に応じて年金を将来受け取る。運用などは経過措置としては必要だと思いますから、その運用についても、全部同じルールに基づいて運用すれば、損をするときもみんな一緒に損をする。もちろん、運用ですから損をするときも得をするときもあるわけですよ。同じように損をする、同じように得をする、これが公平というものである。
したがって、私たちは、年金の一元化ということ。大体、一般の皆さんにとっても、昔のような終身雇用制度というのは残念ながら崩れています。終身雇用制だから、サラリーマンはサラリーマン、国家公務員は国家公務員、自営業者は自営業者、こういうようなやり方が一定の合理性を持っていた。でも、私は昔も幻想だったと思いますが、今や全く完全に終身雇用制というのはほんの一部の人しか、学校を卒業して入った先から定年までいるということはほんの一部の人しかなくなっていて、サラリーマンになったり、パートになったり、自営業をやったり、そういう人たちの方が圧倒的にふえているわけでありますから、今までのような縦のやり方というのは間違っている。一元化をするべきだ。(発言する者あり)
うちの党の案をちゃんと勉強してからやじを飛ばしてくださいね。勉強しないで、イメージだけでやじを飛ばすのはやめていただきたいです。委員長、注意してください。注意してください。
○谷垣国務大臣
先ほどからいろいろ民主党の主張を拝聴いたしましたが、公的年金の一元化については、先ほど厚生労働大臣がおっしゃったとおりであります。
それから、損失をどうかというお話がありましたけれども、国民年金や厚生年金における資産運用結果を考える場合は、市場運用資産だけで比べるというのはちょっと問題があるんじゃないかと思いますね。預託金収入を含めた年金積立金全体の運用結果でやはり考えていく必要があるんじゃないかと思います。平成十四年度では、国民年金や厚生年金の運用結果、これは両方プラス、約二千四百億円になっているというふうに承知しております。
それから、もう一つは、株式運用をどのぐらいかというのは非常に難しい問題ですが、株式があっちゃいかぬということではないんですね。リスク資産でありますから、価格変動は確かに大きい。しかし、長期的、平均的に見れば、株式の収益率は債券の収益率を上回るというふうに考えられておりますし、また、インフレヘッジ機能もあるわけですね。ですから、一定割合やはり株式というものを保有しなければ、年金資産の運用は、これは難しいということは御理解をいただきたいと思います。
○枝野委員
後段の話はよくわかっていますよ。だったら、もっと国家公務員共済も株に運用したらいいじゃないですか、三%だなんというばかな話を言ってないで。本当にリスクヘッジ機能だったら、三%ぐらいリスクヘッジしておいてどうなるんですか。つまり、株、大きなインフレなんかあったときには確かに金利の方がすぐには追いついていきませんから、それはそうでしょう。だけれども、だったら、何で国民のお金だけはリスクの高いところへどんどん出しているという話になるんですか。
それから、前段の話も、そこまでおっしゃるんだったら申し上げますけれども、そもそも財投に貸している金は本当に返ってくる金なんですか。財投の話をきちっと問題にしていけば、これはこの後この予算委員会の中で順次やっていくことになると思いますけれども、財投に行っている金が財投の先で焦げついて本当に返ってくるのかどうかというこの問題点ということまで考えれば、むしろ、財投に行っている部分を名目上そこは利益が上がっているという話でごまかすという話は、それは違っていると私は思います。
次の問題に行きたいと思いますが、ことしの年金改革で、本来は基礎年金、国民年金の税で負担をする分、つまり、保険料で負担するのではなくて税で負担する部分を三分の一から二分の一に引き上げるという話になっていました。ところが、残念ながら、ことし、一気に三分の一から二分の一に引き上げるということはできませんでした。
そこは、我々も、本当に政権をとったときに実行していくことを考えたら、単年度では不可能だということはよくわかります。段階的にやっていくのはわかります。では、段階的にやっていく、どういう財源をもとにしてこの二兆七千億、年金のための財源を確保するんでしょうか。
○坂口国務大臣
今回の国庫負担引き上げにつきましては、平成十六年度からは、年金課税の見直しによりましてその増収分を財源に引き上げて着手をする。そして、十七年、十八年におきましては、我が国の経済社会の動向を踏まえまして、税制上の措置を講じた上でこれを適切な水準まで引き上げる。そして、平成十九年度を目途に、政府の経済財政運営の方針との整合性を確保しながら、社会保障に関する制度全般の改革の動向その他の事情を勘案して、所要の安定財源を確保して、税制の抜本的な改革を行った上で、平成二十一年までに完全に引き上げる。こういう段階を確認しているところでございます。
○枝野委員
税制上の措置という難しい言葉を使わなくても、財源を確保するための税制上の措置なんですから、増税と正直に明確におっしゃった方が国民の皆さんはわかりやすいと思いますが。
そもそも、何のために基礎年金の税部分を三分の一から二分の一に引き上げるんですか。
○坂口国務大臣
もう言わずもがなでございますけれども、少子高齢社会が進んでまいりまして、掛金をしていただきます若い人たちと、そして年金を受けていただきます皆さん方との、その人口比率というものの変化が参っております。
したがいまして、この人口構成が余りにも大きくなってまいりましたし、いたしますから、そこは調整をしていかなければいけない、その調整のために三分の一から二分の一に引き上げていくというのが一つの方法ではないか、そういうふうに思っております。
○枝野委員
確かに、人口構成が変わって、このままいくと、年金の保険料をどんどん上げていくか、お年寄りにお支払いする給付を下げていくかということしか手はないように見える。そして、現に政府も、今回、そういう改革案を国会にお出しになりました。それが行き過ぎないように税の部分をふやそうという話までは、私たちも全く一緒です。
しかし、特に今回の三分の一から二分の一に引き上げるという話は、もう五年来あるいは議論のスタートからすれば十年来の議論ですけれども、ここのところの財源を本当に増税という形でやるべきなのかどうか、増税という形でしかできないのかどうか。
しかも、まず、ことし、来年、何をするのか。お年寄り、つまり年金を受け取っていらっしゃる方に対する課税を強化する、そこで上がった税金で基礎年金の財源に充てる。人口構成が変わることによって、保険料がどんどん上がったり、お年寄りの皆さんにお渡しする年金の額がどんどん下がっていったりということでは困るから税の部分をふやしましょうというのに、お年寄りに一たん渡す額は、それは下がるのを抑制できるかもしれないけれども、そのお年寄りに年金課税を強化して、そこから召し上げた金で基礎年金に充てるというのは、はっきり言ってわけがわからない。結局、お年寄りにお渡しする年金の支給額を減らすのと同じ効果じゃないですか。
しかも、後で同僚議員が質問すると思いますけれども、課税を強化すると、税金が、所得税が上がるだけではありません。関連して、そのほかのいろいろな負担がふえていきます。そういう負担をお年寄りの皆さんからどんと取って、その金で年金の財源を安定させます。その後は、今度は定率減税を廃止しようというのを公明党さんを中心におっしゃっているようですが、定率減税を廃止して、さあ、税金がかかるのはだれですか。保険料を負担する人たちと基本的には一緒じゃないですか。
結局は、負担をふやし給付を減らすという話の枠の中でしかない。このことは間違いありませんね。いい悪いは別ですよ。それしかないじゃないかとか、いろいろな議論があるかもしれない。このことは間違いないでしょう。
○坂口国務大臣
今後の年金を持続的にしていきますためには、やはり負担を若干ふやしていただかなければなりませんし、そして、年金額につきましては、現在よりも少し減らしていただかなければならない、そこにバランスをとらなければならないというふうに思っております。
○枝野委員
私たちは、そのこと自体を一般論として全面的に否定するつもりはありません。でも、そういうことをやるためには、先ほど言った年金制度ごとの不公平感というのをまず解消していかなければならないでしょうということがあります。
そしてもう一つ、何よりもあるのは、税金の使い方、使い道に対して、そこにメスを切り込んでいくことこそが、まずは一番最初になされるべきことではないかというのが私たちの考え方です。まず徹底した税金のむだ遣いをやめさせていかなければなりません。
税金のむだ遣いをやめさせていくということだけでないと私たちは思っています。というのは、まさに少子高齢化、人口構成が変わったということは、年金の部分のところには、たくさん年金をお支払いしなければならないということでマイナスの効果があります。しかしながら、若い人の数が減って人口が減っていくという社会においては、人口がどんどんどんどん爆発的にふえていった、私が生まれた昭和三十年代のころのような時代とは、税金の使い方が決定的に変わっていいじゃないですか。
今から新しい道路をつくって、二十年後、だれが使うんだ。今から新しい鉄道を敷いて、二十年後、だれが使うんだ。もちろん、全部なくていいだなんて言うつもりはありません。生活道路とか、あるいは、山村地域などに行くと、さすがに日本でこの道路はないだろう、事故が起きるよね、そういうところもありますが、いわゆる開発型の投資をしたからといって、日本の人口は全部減っていくんですから。
今までだったら、新しい道路ができて新しい駅ができれば、そこに人口が爆発的にふえていく、どんどん集まってきて住んでくれて、その町はにぎやかになってくれましたよ。これから人口が減っていくんですよ。
便利になれば便利になるほど、そこに住んでいる人は、しかも、小金持ち、少しお金を持っている人は、おお、便利になったから高い高速料金を使って、高い新幹線代を使ってでも都会に行って買い物をしようといって、町の商店街はどんどん寂れていく、こういう構造じゃないですか。
今までこうやって人口がふえている時代に使っていた税金の使い方としては合理性があったけれども、人口が減っていく時代には合理性がなくなってきた部分のところの税金の使い方を大胆に削って、その金を年金に回していく。これがまず最初にやるべきことじゃないですか。
私たちは、だから、この税負担の部分を三分の一から二分の一に引き上げる、二兆七千億円、我々が単年度ではできないと言ったのは、一気にいろいろなものの事業を、やりかけの事業を途中でやめるわけにいきませんから、五年間かけて、ほかの税金のむだ遣いや時代が変わって必要性が変化した部分を削って、その二兆七千億円で、増税をせずに税金から基礎年金に回すべき部分をふやす、こういうことを対案として示しています。さあ、どうですか。
○谷垣国務大臣
大変立派な御意見を拝聴させていただきましたが、基本的なことでございますから基本的な考え方を申し上げたいと思います。
年金の税制を、年金の財源をどうするかというときに、やはり大事なことは、税財源でもってきちっと恒久的に安心してやっていけるような財源を確保するというのが私は一番大事であると思っております。
そして、今、むだを排除せよという御趣旨でありました。むだを排除して、税制もかつての体系と違うものであるべきではないかという御主張でありました。
むだの排除は、私どもも力の限りやっております。それからまた、税の見直しに関しましても、逐次、議論をしてやっております。委員が、むだを排除することから、それを年金の財源にすべきでないかとおっしゃいましたが、今のような多額の国債を、公債を発行しなければ財政が維持できない状況では、私は、まずそれを公債発行の縮減に回すべきだと思います。それをしないで、むだを削ったからといって年金にやっても、そこの財源は長期的にわたって確保されるわけではありませんから、結局、公債をまた発行してそれに回してこなきゃならないということになるわけでございまして、そこは委員のお考えと私どもの立場というものはかなり違っている、こういうふうに思います。
○枝野委員
私たちも、財政の健全化ということは大変重要だと思っています。したがって、民主党の予算の対案では、公債発行額を政府案よりも一兆二千億円ほど縮減すべきだということを提起しています。
もちろん、財政の立て直しも重要でありますけれども、財政の立て直しも一気呵成に、これは私は、年金の課税とか三分の一から二分の一への引き上げ以上に急激にはできません。それはむしろ、多くの自民党の皆さんが昨年の我々の対案などに対してあるいは民主党の財政の健全化路線に対して御批判をされたように、一気に大きく下げてしまえば経済に対してマイナスの効果が生じてしまって、使い道を入れかえたとしても、それを超えるだけの経済のプラス効果というのをつくれない。余り大幅に一気に財政規模全体を小さくすることは、今の日本の経済の状況から考えたらできない。
しかし、段階的に、経済の状況を見ながら、財政再建は長期的に、必ずプライマリーバランスをとって借金が実質的にふえないようにという方向に十年がかりで持っていこうと。その中では、例えば国民の皆さんに負担をお願いすることも出てくるかもしれない、そういうことまで否定しているつもりはありません。
しかし、十年来の課題としてずっと言ってきて、五年前にもこれは全党一致して、引き上げましょう、二兆七千億どこかから引っ張ってきましょうということでやったこの部分ぐらいは――ほかのところを削減した金、その二兆七千億を全部財政健全化に回すというのも一つの考え方ですよ。私たちは、財政健全化も大事だけれども、そこにも回すべきお金、むだ遣いの削減のうち一部は回すけれども、せめてこの二兆七千億は必ずこの年金という一番国民の皆さんが心配をしている部分のところの安定化のために使うべきだ。
ちょっと図を。委員の皆さんにはコピーでも配らせていただいていますが、私たちは、歳出の抜本的な見直しで、一般の行政経費で一・六兆円、特殊法人向けの予算で一・四兆円、それから、補助金を一括化することで補助金を取りに来るというような経費が削減できるということで〇・七兆、そして地方交付税の減額、これは後で一括交付金などのところで御説明をいたしますが、決してこれを減らすことによって地方の財政が政府案ほど厳しくならないということは後ほど申し上げさせていただきますが、公共事業削減で四・五兆、十二兆円、歳出、税金の使い道のところで見直すことが可能であって、そのうちの二・七兆円を、年金の財源を安定化させる、つまり、今の政府案との比較でいえば、高齢者の皆さんの課税を強化する、高齢者の皆さんの税金を上げるということをやらないで、年金の財源を安定化させるというところに二・七兆円を回していく。そういったことをした上でも、国債の発行額は一・二兆減らすことができる。これが民主党の予算の対案であります。
次に、年金の積立金についてお尋ねをしたいと思いますが、先ほど来、使い方が不思議な使い方をしていましたけれども、そもそも年金の積立金というのは……(発言する者あり)
○笹川委員長
静粛に。
○枝野委員
年金の積立金というのは何のためにやっているんですか、厚生労働大臣。
○谷垣国務大臣
いろいろ予算について御主張がございましたけれども、一つ、年金財源についてどうしてむだを省いていくかといういろいろ御議論がございました。
それで、まず公共事業の例を挙げて、そこをまず縮減しろというお話でございましたけれども、御理解いただきたいのは、現下の財政状況では、公共事業関係費というのは建設国債で賄われておりますので、仮に公共事業を削減しても建設国債の発行が減ってしまうだけで、新たな財源はなかなかここから捻出することはできないということがございます。
それから、十二兆のお話がございまして、大変努力をしてまとめられたと思いますが、直轄公共の三割削減とか、あるいは特殊法人、独立行政法人向け財政支出の三割削減、こういう削減案は、私もまだ眼光紙背に徹するほど読ませていただいてはおりませんが、余り具体性がないんじゃないかと思うんですね。その実現可能性について、正直申し上げて疑問を抱かざるを得ないと思っておりますが、その辺もゆっくり、どういうふうに三割削減をされるのか、御教示をいただければありがたいと思っております。
それから、もう一回公共事業に戻りますと、公共事業については、大都市圏拠点空港とか三大都市圏の環状道路といったら、だれもこういうのはやらなきゃならぬと思っているんじゃないかと思いますが、こういう予算を伸ばしまして重点化する一方、一般空港や道路の一般改築などの予算を縮減することとして、めり張りをつけながら前年度当初予算から三%以上削減させていただいたわけでありますので、民主党のお考えですと、いわゆるこういう構造改革に資するような公共事業も実施が甚だ困難になるのではないかと私は危惧をいたします。
○枝野委員
まず、しっかりと我が党の案をお読みいただいてから御批判をいただきたい。抽象的な、イメージだけで批判をされるというのは、まさに昔の野党が政府に対してやっていた、レッテルを張って反対のための反対をしているということにほかならないと思っています。
言いたいことがおありでしたら、委員長にお願いをいたしますが、私どもは、もちろん政府と違いまして、何千人、何万人という霞が関の官僚機構を駆使してできているわけではありませんから、細かい数字のところのケアレスミスは当然あると思っていますが、大きな方向性の部分のところでは自信を持っております。ぜひ我々を、つまり、民主党の次の内閣の閣僚を参考人としてお呼びいただいて、与党の皆さんに、具体的に質問をして、問題点があるなら言っていただく、そういう機会をつくっていただきたい。我々は、それに対してきちっと、政府のように逃げの答弁ではなくて、真正面からお答えをして、答弁できる自信を持っておりますので、お願いをいたします。
○笹川委員長
新しい提案でありますので、後刻理事会に諮ってまた協議をさせていただきます。
○枝野委員
例えば、今、特殊法人向け、独立行政法人向けの予算三割カットということについて、私どもの予算案の中に具体的に、例えば道路三公団に使っている、首都高五百億、阪神高速百億、本四連絡橋公団五百、これは、我々の高速道路原則無料化の枠の中で特殊法人向けの支出としては削減をすることができます。それから、具体的に独立行政法人で新エネルギー・産業技術総合開発機構とか都市再生機構など、具体的な数字を挙げて我々の予算の対案は示させていただいております。
それから、公共事業ですけれども、私どもは、後で申し上げる税源の移譲で、地方が例えば地方の生活に密着した公共事業が必要であるならば、今までよりも地方直轄の公共事業がふやせるだけの財源を地方に自主財源としてお渡しをしています。道路など公共事業が必要だということがあるならば、地方が自主的に判断をして進めていただいた方が、国にコントロールをされる、つまり、皆さんが口ききをして利権をするための予算は減るかもしれませんが、地域の自由な予算はふえて生活密着型になっていく。私たちは、具体的にどこを幾ら削るのか、我々にそちらに座らせていただいて参考人質疑していただければ、質問していただけばお答えをさせていただこうと思っています。
それから、最初にもおっしゃっていた建設国債という話は、もう谷垣大臣も御承知のとおり、これまでも何年来にわたって、もう建設国債と一般の赤字国債との区別だなんていうのは時代おくれじゃないかという議論はとっくの昔に決着がついている話で、財務省だけがなぜかこの区別に固執をしているという話で、財政を硬直化して公共事業が減らないということの一つの根拠にしているとしか言えないのではないかと私は思っております。
さて、先ほど聞きかけましたけれども、お答えをいただいておりません。年金の積立金、何のために積み立てているのですか、厚生労働大臣。
○坂口国務大臣
年金の積立金につきましては、もうこれは申し上げるまでもなく、年金に加入していただいている皆さん方にその積立金の果実を配分するということが一番大事なことだというふうに思っております。
今までの年金の制度が積立制度を中心にしてスタートしたことは事実でございまして、それが賦課方式にだんだんと移行していることも事実でございますけれども、その中でたまりましたその百四十数兆円の積立金というのは、これは年金に加入していただいている皆さん方に還元をするために使うということであるというふうに思っております。
○枝野委員
先ほどの運用の話のところでも少しお話ししましたが、この積立金が運用されているところがどうも不透明だし、不公平だし、天下り等の温床になっているのではないかという言われ方もしています。
確かに歴史的に、年金制度がスタートしてからここまでの間、つまり、まだ年金を受け取る権利を持っている人の数が相対的に少なくて、現役世代はスタートしたところから全員強制加入で保険料を納めていますから、その分の差額を積み立てていって将来に備えていく、これは合理性があったと思います。しかし、これからもう間もなく高齢化のピークを迎えて、そのピークから先は高齢化の比率、つまり、現役世代に対する高齢者、年金を受け取る方の比率は安定をしていきます。そこから先については、もう積立金という制度はない方が公平公正ではないですか。
○坂口国務大臣
これは今後のまさしく人口構成がどうなっていくかということに関係するというふうに思います。
例えば、二〇五〇年まで高齢化が進んでいくというふうに仮定をいたしますと、それから先、この高齢化がだんだん下がっていくという説もありますが、そうではなくて、下がっていかずにずっとそのままで続いていくというふうに我々は見ているわけでございます。
高齢化が今後続いていくということになりますと、例えば二〇五〇年なら二〇五〇年までにこの積立金を使ってしまうということになりますと、その後の年金財政に非常に大きな影響を与えますから、もう少し長い目でここは取り崩しをしていくということでなければならないというふうに思っております。
○枝野委員
将来の見通しは一〇〇%立てられない、そのとおりでありますが、だとしたら、政府が出している、保険料率が一八・幾つとか、給付水準が五十何%とかだって、いつも厚生労働省の人口統計は、五年ごとに、前のは間違っていましたと言って見直してきた経緯がありますよね。今度の約束だけ何で、将来にわたって守れる、つまり、今回のもとになっている人口統計だけは正しいと言えるんですか、厚生労働大臣。
○坂口国務大臣
人口統計につきまして、今まで何回か出しましたけれども、それがなかなかそのとおりにいかなかったことは事実でございます。しかし、これから先のこの人口問題というのは、このままで自然に、この成り行きを見ているというのではなくて、例えば少子化なら少子化の問題に対しましてはこういうふうにしていくという一つの政策目標がやはりなければいけないというふうに思っております。
と申しますのは、お若い皆さん方が結婚をされて、そして子供を何人産みたいかということに対する意思表示をしておみえになる、そこと現実との格差があるわけでありますから、その格差を埋めていくということに対して我々は努力をしていく必要がある、そういう趣旨も含まれているというふうに思っております。
○枝野委員
今までだって、急速な少子化というものが問題だと言って、少なくとも私が議員になってからこの十年間、何度となくやってきた。少なくとも役所は、政府はやっているふりをしてきたのは間違いないと思うのですね。にもかかわらず、この二回の間の人口統計の予想数値も全部外れてきて、今回は少子化対策などについてしっかりとした対応をするから大丈夫なんだというのは、全く合理的な説明にはなっていない。
また、今回、一八・幾つとか五〇・何%とか一生懸命細かくやっていらっしゃいましたが、また人口の将来の見通しが変われば、過去には全部五年ごとに変わってきている、また変わったらこれも変わるんだということを、国民の皆さん、よく御理解をしていただきたいというふうに思います。
積立金の話に戻ります。
積立金は、確かに歴史的な経緯としてここまで積み立ててきた。そして、年金が成熟をしてきたことによって、今受け取っている方のかなりの多数の部分は二十ぐらいから年金を納めてきた方にもうなりつつあります。
そうだとすると、ここから先は、少なくとも、もう二十年か三十年ぐらいはともかくとして、つまり、年金制度が始まる前から二十歳以上であった方の次の世代にかわっていけば、年金の本来の意味である世代間扶養という意味に基づいて、そのときの現役世代がそのときの高齢者を支えるという制度になっていっておかしくない。しかも、そのプロセスの中で、高齢化のピークという、保険料を上げないと大変だ、年金給付を引き下げないと大変だという時代をちょうど幸いなことに含んでいるわけですから、これから五十年ぐらいかけて今の積立金を、余り前半の方で切り崩しとかされると困りますけれども、これから五十年の後半の方をピークにして今ある積立金を切り崩していって、最終的には一年分ぐらい持っていれば十分だと思いますけれども、そういうことをすべきではないですか。
○坂口国務大臣
二〇〇〇年代後半を中心にしてということならば、私たちも大体そのように思っておりますし、一年分ぐらいを残すということも私も賛成でございます。
○枝野委員
そこが違うんだ。私は、五十年ぐらいの後半の方をピークにして切り崩せ、そちらは、二〇〇〇年代の後半とおっしゃっているわけで、五十年、差があるわけです。
そこは両論あるかもしれませんが、私たちは、これから少子高齢化のピークを迎える、そのピークを乗り切ることが一番深刻なのであって、そのために、今まで積み立ててきたものを計画的に取り崩すことによってピークにおける保険料率や給付水準というものを確保していく、このことが大切である、こういう形で年金の対案を示していきたいというふうに思っています。
さあ、年金だけで全部終わらせるわけにいきません。我が党の対案はほかのこともあります。
次、三位一体についてお尋ねをいたします。
きのう、同僚の玄葉議員もいろいろ皆さんにお尋ねをしました。改めて聞きます。今回の三位一体改革で地方が自由に使えるお金は幾らふえるんですか。あるいは、どの程度ふえるんですか。
○麻生国務大臣
ふえるという定義についてちょっとはっきりしていただかぬといかぬのですが、従来のものとどれくらい、例えばよく出ます厚生労働省関係でいえば、公設の保育園に対する金が幾らふえるかという意味で聞いておられるんでしたら個別に二千億とかいろいろございますが、全額といたしまして補助金総額約一兆円減らした中でそれに対応する財源としてお渡しする分は四千五百億ということになりますので、差額は五千五百億足りないという数字がお聞きになりたいということですか。
ちょっと質問の内容を明確にしていただかぬとわかりませんが。
○枝野委員
今のお話で結構なんですが、つまり、自主財源としてお渡しする約四千億ですね、では、この四千五百億は地域が自由に使えるんですか。
きのうも玄葉さんが聞いていましたけれども、例えば児童保護費等負担金、うち公立保育所運営費一千六百六十一億円、これが縮減されて、この分が一般財源化されたわけですね。さあ、厚生労働大臣、自由に使っていいんですか、市町村は。
○坂口国務大臣
厚生労働省関係におきましては、公設の保育所の問題でございます。
公設の保育所につきましては、各自治体がそれぞれの意思によりましてつくられたものでございますし、そして、都道府県、それから市の市長会等からも、一番どこをということになれば厚生労働省関係ではこの部分をぜひ地方にゆだねてほしいというお声の高かったところでございます。
したがいまして、私は、そこに対しまして決定をしたわけでございますけれども、これからの財源につきましては、これは、総務省の方とよく相談をさせていただいて、そして、ここに御不便をかけないようにしていくということで今やっているところでございます。
○枝野委員
ですから、自由に使えるんですかということを聞いているんです。今までに比べて使い方、例えば公立無認可保育所だなんというのをつくって、そこにこの金を回していいんですか。
○坂口国務大臣
いわゆる公立にしろ私立にしろ、この保育所をどういうふうな基準でつくるかということは、これは別途定めているわけでございますから、いわゆる公立の保育所に対しまして、基準をどう変えてもいいという話ではない。
○枝野委員
そうなんですよ。いいですか。例えば保育所の話などというのは、国として、地方自治体に対して、保護の必要なお子さんの保護はちゃんとしなさいということを法律で決めて、なおかつ、保育所の基準について全部細かく決めているわけですよ。
その全部細かく決めているところに、その金については補助金じゃなくて地方の自主財源にしますと言われたって、地方の自治体は自由に――例えば都市部で、それはお子さんの保育政策として賛否両論あるかもしれませんが、いわゆる認可保育所の要件を満たしていなくても、例えば駅とか職場の近くとかに、保育環境は悪いけれども最低限のときだけ、いざというとき預かってくれるようなニーズは非常に大きいわけですよね。
あるいは、地方に行けば、土地がいろいろ余っているということだから、逆に言えば、その余っている土地をいろんな有効活用をして、今の認可の基準に合っていないけれども、子供たちが伸び伸びできる保育所がつくれたりする可能性があるわけですよね。
その認可の基準のところを変えなければ、幾ら金だけ自由に渡したって何の意味もないじゃないですか。違いますか。
○坂口国務大臣
私は、そこは、地方の自由度というのも確かにあるというふうに思っておりますが、一定の最低基準だけは決めているということでございまして、この最低基準を外すということは、これは、地方にとりましても、逆にまたそこが外れますと大変いろいろの問題も起こってくるということでございますから、まずは地方に移して、そして、具体的な問題はこれからお話し合いをしていきましょう、こういうことになるというふうに思います。
○枝野委員
そうなんです。それは結構なんです。つまり、最低基準を国が決めなきゃならない。最低基準は国が決めなきゃならない部分のところばかり地方に自主財源として渡したって、地方の自由な裁量はふえないんですよ。
今の保育所というのは、確かに、子供たちの、まさに自分で声を上げることのできない子供たちの安心、安全の保育のためには最低基準を全国一律で一定程度持たなきゃいけない制度ですよ。
それから、特に額の大きいところで、教育部分のところをやっていますね。我々も教育分権論ですが、それは、教育のやり方についてはいろんな工夫が要るかもしれないけれども、どこに住んでいようと日本人ならば最低限の教育が受けられるということのためには、国が責任を持って最低基準はつくり、最低の財源をどの地方に住んでいても確保できるようにしなきゃならない。それが国の役割だと思いますね。
こういうところを、金だけ渡したって、地方が自由にはできないし、やっちゃいけないんですよ。うちは教育はどうでもいいや、教育はどうでもいいから教育のところをどんと削っちゃってほかのところに回しましょうとできる額ではないんです。うちは保育のレベル、水準は低くても構わないから、保育のところにもらった金はちょっと減らして、ほかの、道路でもつくりたいということに使っちゃいけない部分の金しか、今回、自由になる財源としては行っていないんですよ。だから、四千五百億ですか、渡されたって、その四千五百億は、事実上、使い道を縛られて渡されているんですよ。
私たちの案を御説明させていただきたいと思いますが、これです。
私たちのポイントは、一括交付金です。それから、地方税源そのものをフリーに渡してしまおうというふうに思っています。私たちは、税源移譲は、五兆円ほどの税源を使い道を縛らずに移そうとしています。そして、例えば教育とか、例えば福祉のような、最低基準がきちっと必要な部分もあります。そういう部分のところは一括交付金という形で、一定の枠の中でしか使っちゃだめですよ、そういう枠は決めるけれども、その使い方については細かい基準を外す話は、ここで上の方にあります一六・三%分です。税収そのもののところは五・五兆、四七・六%と三九・六%の違いです。
民主党が政権をとらせていただいたら、これも、一気に一年間ではできるとは思っていません。四年以内には、地方自治体の皆さんのところに入ってくるお金のうち地方が自由に使えるお金の比率が、今は六一%なのに対して、民主党政権ならば八一%まで拡大する。我々は大衆迎合するつもりはありませんから、一〇〇%とは言いません。国が細かく縛らないといけない部分もあります、生活保護費など。しかし、八割まではできる。
こういうことをやって地方が自由に使える金をふやすのが、私は、地方分権であり三位一体改革である。政府は、名目的にいろいろ動かしているけれども、結局、国から地方に渡す金を削って、地方に渡された金も細かいひもがついたままお渡しをしていて、地方の自由な使い方ができない、こういう形になっていると言わざるを得ないと思っています。
時間がなくなってきましたので急いで前へ進みたいと思いますが、道路公団改革についてお尋ねをさせていただきたいと思います。
道路公団については、民営化推進委員会の意見書がございました。民営化推進委員会の意見書を基本的に尊重すると、ずっと総理などもお答えになってこられました。ところが、この意見書は、すべてそのとおりに結論が出たわけではありません。
尊重しなかった部分はどこで、尊重しなかった理由は何ですか。お答えください。
○石原国務大臣
ただいまの御指摘でございますが、基本的な尊重すべき点というものは、やはり、答申の中に示されておりますように、債務の確実な償還であると思います。そこの部分について十分な手当てはさせていただいたところでございます。
それでは、今の御質問でございますが、主要項目十九項目あるわけですけれども、どの点が民営化委員会の意見と違うかという御質問だと思いますが、二点ございます。
それは、民営化推進委員会の答申の中で、十年後に、株式会社になりました民間会社が資産を買い取る、こういういわゆる道路資産の保有につきましては、今回の政府・与党で取りまとめました案の中では、買い取れない、上下をともに持つということはないというふうになっているのが第一点でございます。
それと二点目は、これは、先日、前原委員と御議論をさせていただきました、いわゆる道路料金に利潤を乗せるか乗せないかという点でございます。これは、道路料金に対しまして利潤を含めるということは採用しておりません。
以上二点が大きく異なる点であると認識しております。
○枝野委員
この最終的な決定に対して、民営化推進委員の皆さんの中でお二人の方は辞任をされました。どうしておやめになったと認識されていますか。
○石原国務大臣
詳細については存じませんが、お話を聞かせていただく限り、今言いました、十年後に資産を買い取るというようなことに対して、基本的に自分たちの意見が通っていない、そういうようなことを記者会見でお話しされていたこととを承知しております。
○枝野委員
おとといのやりとりなども見ていましても、いろいろと、野党は野党だから反対し批判するんだろうというような趣旨のことを総理などもおっしゃっておられますが、この民営化推進委員会というのは、別に我々がつくってくれと言ってつくってもらったわけでもないし、我々の推薦で委員の方を決めていただいたわけでもないし、時々いろんな委員会では、野党の枠何人、与党の枠何人ということはありますが、これは小泉内閣がつくり、小泉内閣でお願いをした推進委員の方々ではないんですか。こうした人たちまでこれではだめだと言って辞任をするような中身であるということについて、どういう認識をされているんですか。
○石原国務大臣
これは政策論でございますので、御自分が信じられます政策というものを、今、枝野委員は民主党の予算案という形で、自分たちの案が一番正しいものであるし、これがこの国に必要であるというような御主張をされておりました。それと全く同じでございまして、民営化委員の委員の方々も、自分の案が政府あるいはその他の方が考えるよりもベストである、こういうことをおっしゃっているのではないかと思いますが、やはりこれは、道路の場合は基本的な哲学があると私は思うんです。
民主党の案にございますように、民主党も高速道路を無料化しよう、私どもも無料化しようということを考えております。しかし、株式会社が資産を保有するということは、これは民営化委員会の議論の中でもずっと経過した中で共通されていたのは、資産を持ちますと、これはやはり永久有料の議論が避けて通れなくなるわけでございます。しかし、やはり国民共通の財産である、そんな中で、財政事情が厳しい中に利用者に負担をしていただいて高速道路を整備してきたというこれまでの歴史、あるいは、やはり公共公物である、公のものであるという原点が根本的に違っているわけですから、そこのところで相入れなかったと承知をしております。
○枝野委員
私は、昔から、政府がいろいろな審議会をつくって、そこで議論をさせて上げてきて、それを政府案として提出するというやり方そのものを間違っていると思いますから、今の石原大臣の御答弁はその限りでは私の根本的な考え方と一致するんですが、私は、ずっとそれはけしからぬと、政府が政府の責任で議論をして案をつくって案を出してくるべきだというふうに思いますが、しかし、そういう声が一部にあるにもかかわらず、わざわざ小泉内閣でこの委員会をつくって、税金も使って有識者の皆さんに、それも、政府が決めた、選んだ方に御議論をいただいて、そして案が出てきましたね。案が出てきたら、自分たちの基本哲学と違うから違うやり方をしますと。
そもそもこんな審議会をつくったことのむだ、これに幾らかかっているんですか。このむだについてどう思うんですか。
○石原国務大臣
審議会の中で、先日も国幹会議を開かれましたが、意見が分かれました。決して、私はむだだとは思いません。
議論をした中において、哲学が違うという、根本的に違う哲学があるということが初めて明らかになったわけであります。その哲学を、どちらを採用するかということは、これは総理がかねがね申しておりますように、最高立法機関であります国会あるいは政府の責任において、その二つ出ている、基本哲学が違う案が二つ出ているとするならば、どちらを採択するかということは、やはり政治の責任、行政の責任として判断するということに私は間違いがないのではないかと思っております。
○枝野委員
中身の具体的な話に入ろうと思いますが、繰り返し申し上げておきますが、野党がけしからぬと言っているだけではなくて、政府がこの人は有識者で見識あると思ってお願いをした人たちがこれではおかしいと言って辞表をたたきつけざるを得ないような中身であるということを、国民の皆さんにはよく知っていただきたいというふうに思います。
具体的な話を聞かせていただきますが、先日来、議論がかみ合ってないんですけれども、民営化の議論の中でいろいろコスト削減の話は出てきました。それは結構なことです。コストが本当に下がるのであれば結構なことですが、民営化をすることによってコストが下がるインセンティブはあるんですか。民営化後のインセンティブはあるんですかということについてはお答えいただいてないんですよ。
今までいろいろな議論をして、議論をした結果として、コストを下げることができるんですと皆さんおっしゃっておられますけれども、では、何で今まで下げられなかったのか。あるいは、民営化をしなくても下げられるんですよね。今、下がると、下げると言っている議論は、民営化をしなくても下がりますよね。その話ですよね。そうですね。そのことを確認させてください。
○石原国務大臣
ただいまの枝野委員の御質問は非常に根本論だと思うんです。すなわち、特殊法人とはどういう組織であるのかということの帰結が今回のコスト論ではないかと思っております。
理屈からいえば、道路公団であったとしても、コストを意識しろということを徹底すればできるはずであります。しかし、残念ながら、過去の歴史は、公団という組織の中でコスト削減ということをやってこなかった。それで、一つの民営化論あるいは特殊法人を抜本的に改める、今回の改革のポイントでございまして、この民営化議論があったからこそこのコスト、すなわち、言葉をかえますと、道路公団という組織はコストを引き下げようというインセンティブが全く働かない組織であった、それを改革するために民営化という手法をとらせていただいたと御理解いただきたいと思います。
○枝野委員
さあ、それでも、民営化という議論が出てきたら慌てて、コストを下げるインセンティブが働いて、どうやらコストを下げるということを決めたんですよね。決めたんですね。下げると、政府として決めたんですよね。決めて、下がるんでしょうね、きっと。下がらなかったら、それはそれでまたつじつまが合わなくなりますが。
民営化の議論の歴史的な評価はいたします。歴史的な評価はするけれども、では、民営化することで何かメリットがあるんですか。
○石原国務大臣
当然、この民営化のメリットというものは、私は多々あると思います。
さっき、公団としての動機づけがないという話をしましたが、民間会社がこれから、仕掛かり品の道路についても希望があればそちらがつくっていく。そういう中でコストを削減する、あるいは管理費を削減する。その一部は民間会社の一部留保という形にさせていただいて、その会社の経営に役立てる。そこに、これまでと違う、会社としての機能というものが十分に発揮されてくるという点が一点と、今度は、資産は保有いたしませんが、サービスエリア、パーキングエリア等々は、分割された三つの会社、最初は六つでございますが、JHでいいますと三つの会社が個々に所有することになります。そうしますとどういうことが起こるかというと、サービスエリア、パーキングエリアで自由な商業活動を行えます。そこにお客さんが来ていただかなければなりません。お客さんが来ていただくためには、民間会社でありますから、そこに来た方々にマイレージの割引をやる、あるいは根本的な料金を下げる。そういうことによりまして、そこにお客さんが来る。そこで利潤が生まれる。正の相互関係の循環というものが私は働くんだと思います。
やはり、この競争と民間の経営のノウハウというものが入ることによりまして、利用者側であります国民の皆さん方の利便というものは格段に向上していくのではないかと考えております。
○枝野委員
サービスエリア、パーキングエリアというのは、高速道路の話の付随的な話なんですよね。
高速道路の建設、例えば、建設コストは下がるんですかという議論を先日来、前原議員、岡田幹事長がしてきていますが、新しい会社の高速道路料金は、だれが、どういう基準に基づいて決めるんですか。
○石原国務大臣
これは、基本的には会社が決めることになります。そして、その基本はどういうことかと申しますと、新しい会社は資産を保有しません。しかし、リース料という形で保有機構に責任を持って返済をしていかなければなりません。そのリース料を必ず払える範囲の中において、株式会社であります民営化された会社が料金を設定していくということになります。
○枝野委員
ところが、その通行料金は、先日来ずっと議論しているとおり、利潤を乗せないと言っているわけですね。つまり、コストに見合うだけの料金にすると。これは間違いないですね、石原さん。そうですね。コストに見合うだけの通行料金にするということは、これは政府がおっしゃっているわけですよ。
さて、高速道路の新会社が高いコストをかけて新しい道路をつくったり、高いコストをかけて道路の維持管理をしたりしたら、高い料金になる。コストを下げてコストを下げて安く道路をつくり、安く維持管理をしたら、今度は、その安いコストに見合った通行料金になりますから、料金は下がる。まず、この限りのところ、言いたいことは大体わかりますから、この限りは事実で間違いないですね。
○石原国務大臣
原則論としてはそのとおりです。
○枝野委員
多分、石原さんはそこで、いや、サービスエリア、パーキングエリアをたくさん使ってもらいたいから、だから安くするための努力はするだろうとかという話が出てくるんだろうと思いますけれども、それは、そういう側面も一方では出てくるかもしれませんが、しかし、最終的には通行料金も認可です、新しい会社に、民間になったとしてもですよ。あるいは建設についても、いろいろと、例えば自分たちの側から申し出るとか、いろいろな理屈をくっつけていますが、最終的には国土交通省が決定をする仕組みになっています。つまり、役所のひもつき状態で、純粋民間企業ではありません。あるいはリース料も、リースをするわけですから、いわゆる特殊法人ですか、独立行政法人でリースするわけですから、役所のひもつきである状態は変わりません。
そうした中で、本当に民間企業として期待できるような経済合理性をとるんでしょうか。それとも、残念ながら、リース料の設定から、新路線の建設から、やはり今までと同じように政治の圧力その他によってそこがゆがめられてしまって、まあコストが高くても高い分だけ料金高くなるんだからいいんじゃないかということになったのでは民間会社にする意味はないんじゃないかというのが私たちの主張なわけです。
だったら、むしろもっとわかりやすくしましょうよ。今ある高速道路をもっと有効活用することで、日本の経済、今大変深刻な状況にあるんですから、無料にすることによって経済効果たくさんあるじゃないですか。
先ほど、高速道路などのストロー効果という話を若干しました。つまり、高速道路料金や新幹線の料金、特急料金を払ってまで都会に出てこれるお金を持っている人は、週末に買い物にだけ都会に出てくる。ところが、通勤などの日常生活には特急料金は高いし、あるいは高速道路料金が高いから、例えば高速道路なら三十分で通えるところに住んでいても、あるいはそういうところに実家があるからその近くに住みたいと思っても、毎日毎日、高速料金を使ったのでは通勤はできない。こういう日常生活に使えないという部分のところはいっそ無料にしてしまった方が、今ある道路が有効活用されて経済活性化効果が大きくあるんじゃないですか。
先ほど来、どうやって借金を返すんだという話をしていますが、先ほど言いました、我々のように十二兆円、まさにこれは今までの古い政治の利権部分にダイレクトにメスが入る、そして、中央省庁の持っている縦割りの権限構造にダイレクトにメスが入る、そこにメスを入れることさえできれば我々は国直轄の公共事業を三兆円ほど削減しますが、そこで十二兆円の金を、浮かした金で一兆五千億円程度の、今の高速道路の今既に負っている借金の返済のお金は出てくる。
通行料金で払おうが、税金で払おうが、国民負担であることには変わりありません。よく受益者負担と言う人がいますけれども、受益者負担だったらプール制をやめてください。プール制をやめて、本当にその道路を使っている人たちがその道路の建設費を払うというんだったら、それは受益者負担です。
しかし、現実には、東名高速を使っている人たちが最近できた採算の合わない高速道路の料金を払っている。一種の税金です。いわゆる税金の性質を持っているんですから、税金削減してそれで無料にできるんだったら、今使われていない、赤字で困っているところはただになればもっと有効に使えるんですから、地方に住んでいる人たちにとってもプラスが大きいです。都市部に住んでいる人たちにとっては、二重に負担をさせられている部分が減って助かりますよ。そういうことをやっていくということが私は本当の改革だというふうに思っています。――最後にもう一問やりたいことがあるので。郵政の話。ごめんなさい、時間がないので。
昨年の暮れに……(発言する者あり)では、短く。
○笹川委員長
石原国務大臣、答弁してください。
○石原国務大臣
質問が多岐にありましたが、時間がないということで簡単にお話をさせていただきたいと思うんですが、道路を公共のものとして無料化していこうという考えは同じだと思います。ですから、民営化委員会の一部の方々の永久有料を念頭に資産を保有するという考えとは私どもは違うという点は一致しています。
では、そこがどこが違うのかという最大の点は、租税を返還財源に充てようとするのが民主党案でございますが、私どもは、利用者負担であるということが原則である以上は受益と負担の関係で利益を受けた方々に払っていただこう、そして、後段の質問になるわけですけれども、それであるならば東名で上がった高速料金で北海道の高速道路をつくるのをやめてくれというプール制の弊害を枝野委員は御指摘されたわけですが、私どももそのとおり考えております。やはり東名で上がったお金で北海道の高速道路あるいは九州の高速道路をつくるというようなことは、これからは改めていかなければならない、その会社の中でつくられたものをやっていかなければならないと考えております。(発言する者あり)
○枝野委員
テレビをごらんの皆さん、やじまで入っているかどうかわかりませんが、今のプール制をやめるという石原大臣の答弁に、与党席がそんなのあるかと言って怒っていらっしゃって、やじを飛ばしていらっしゃいます。これが今の自民党の実態ですので、よく御理解をいただきたいというふうに思います。
最後に、郵政民営化絡みのお話をさせていただきたいと思います。
昨年の暮れでしょうか、簡易保険、郵政公社の新型終身保険の認可をいたしました。これは、民間でできることは民間でやらせるという小泉内閣の姿勢、まして、民間でできることは民間にと言っているそのポイントとして小泉さんは郵政民営化をおっしゃっているわけですが、新型の終身保険は、まさに一般の生命保険会社がやっている事業ですよ。民間でできる、やっている終身型保険を、何で新たに、まだ民間じゃないですからね郵政公社は、何で新たにそんなところに介入して民業を圧迫するんですか。何でこんな許可をなされたんですか。
○麻生国務大臣
商品の内容の改善の話についての御質問だったと思いますが、この商品開発というのがけしからぬという話でありますが、少なくとも、今後民営化をしていこうという会社の内容が劣化していく条件をそのままほうっておくという方がよほどおかしいのであって、基本的には、民営化されたときに内容、資産が劣化しないようにそれなりの手当てをしておくのは当然のことだと思っておりますのは、前提でしゃべっているんでしょう。当たり前のことでしょうが、それは。マニフェストというのに書いてあったし、その方向で事は今進みつつあるわけですから。その方向に合わせてやっていくに当たって、民営化ということを前提にするならばなおさらのこと公社の内容が劣化しないように努めるのは、郵政公社を預かっている総裁の立場としては当然の行為だと存じます。
○枝野委員
現に民営化してないんですよ。民営化してない官が、民業に対して明らかに圧迫しているわけですよ。生命保険に対して圧迫をしているんですよ。
百歩譲って、近い将来民営化する、民営化したらその瞬間からやり始めます、これならまだ一つの理屈です。いつ民営化するかさえ、少なくともそれは、小泉さんの発言はあるけれども、法律でも何でも決まっているわけじゃありません。以前のように、行革のときに、省庁を再編するのに、何年か前に決めて経過措置が入って何年か後にする、だからその前に経過措置でやらせてくれと、まだこれならわかりますよ。国会でもどこでも、民営化なんて決まってもいないんですよ。それなのに、将来民営化するんだから民業を圧迫していいんだという話にはならないわけで、百歩譲っても、民営化のときにスタートするという話でないとおかしいじゃないですか。
金融大臣にお尋ねしたいですが、生保には、昨年の国会でしょうか、我々の反対を押し切って、予定利率の引き下げだなんという法律をつくりましたね。予定利率を引き下げないと大変だ、苦しいという生命保険会社が存在していることは事実なわけですね、どの程度あるかは別として。だからああいう法律をつくったわけですよね。そういう状況の中で、郵政公社がこの生命保険会社の民業を圧迫するようなことを見逃して、金融大臣としていいんですか。
○竹中国務大臣
この新商品の認可については、御承知のように、これは総務大臣の所掌でありまして、それに対しては総務大臣が今おっしゃったとおりの問題であるというふうに私も認識をしております。
これは、郵政の民営化、民間でできることは民間にということで、諮問会議ではこの具体案の検討に着手しております。しかし、民営化に向けて郵政公社の経営悪化を防止することに、これはこれで総務大臣としては大変重要なお仕事でありましょうから、我々も、今回の認可が直ちに民間でできることは民間にというような方針に矛盾するものであるとは考えておりません。現実問題として、総務大臣は、諮問会議の場でも、また記者会見の場でも、競合しないような形でこれを認可するということを明言しておられますし、我々は、総務大臣はまさにそのような方針でやっておられるというふうに考えております。
いずれにしましても、民営化という大きな枠組みの中で解決していかなければいけない問題であると思いますので、諮問会議としてはしっかりと、民間でできることは民間に、この実現に向けて努力をしたいというふうに思っております。
○小泉内閣総理大臣
今までの枝野議員の指摘は、私は、いい線いっていると思いますよ。
官業の弊害、これがいかに大きかったか。だからこそ、私は民営化が必要だと言ってきて、ようやくこの郵政民営化、多くの反対者も理解を示してきて、快くとはわからないけれども、まあ仕方がないかということで協力してくれるようになってきた。
これから、役所に任せておくと、どんどんどんどん民業圧迫、肥大化の傾向は直らないから、ぜひとも予定どおり民営化、そしてこれは財投、特殊法人に全部つながってきますから、これをぜひとも実現に向けて邁進したいと思います。
御指摘は、私は十分理解できます。
○枝野委員
いいですか。現実に今、新商品が、つまり生命保険と競合する新商品が売り出されて、民業を圧迫しているんですよ。しかも、業績好調でばんばんもうかっている業種に将来の民営化したときの経営の安定のためにちょっと手を出させてというんだったらまだ百歩譲ってともかくとして、残念ながら、銀行を助けるための低金利政策によって生命保険業界は逆ざや問題という非常に苦しい問題を構造的に抱えているんですよ。そこに、今は公社ですから税の問題を初めとして少なくとも民間から見れば優遇をされている立場から新たな商品を出してきて入ってくるということで、現に今、小泉さんの思いはどうなのかは別として、小泉政権で決めた政策によって民業圧迫が大きく膨らんでいるという現実にあるということ、それが本当にいいのか。
本当に官から民へ、民間でできることは民間へとおっしゃるならば、今からでもこの郵政公社による新型保険の発売を取りやめるべきだし、こんなこと、総務大臣限りで決められるんですよ。金融大臣は権限持ってないですね、このことについて。このこと自体が、総理、おかしいんですよ。自分のところで抱えている総務省が勝手に自分たちでお手盛りで決められるんですよ。金融大臣が判断できるようにする、まずそこから始めるべきじゃないですか。総理、どうですか。
○小泉内閣総理大臣
大改革を実現するためには、多少のことには、ある程度の配慮も必要だ。政治の世界におきましては必ずしも理論どおりにいかないものですから、そこはよく考えて、大改革を実現するために全力を尽くしていきたいと思います。(発言する者あり)
○麻生国務大臣
その前に民主党かもしれませんけれどもね。
今の、細目お詳しくお知りになりたいところだと存じますので……(枝野委員「結構です」と呼ぶ)結構ですか。一番肝心なことを聞きたくないというのは不思議ですね。私の方から……(発言する者あり)こちらに指名されておりますので、ここの仕切りは委員長であって、あなたではありませんので。
新規の契約の申込件数の内容というのを見ていただくとわかると思いますが、現実問題として、一日千六百件ということになっております。したがいまして、簡易保険の他の商品からの振りかえというのが実質で、その数字以下ですから、現実問題としては。したがいまして、民業の圧迫ではなくて、従来の簡易保険からこちらの方に移っていったというのが実態だと理解しておりますので、民間の圧迫というようなのは、現在までのところの数字としては全く当たっていないと思います。
○枝野委員
質問を総務大臣には聞いてないので、金融大臣と総理に今のところは聞いていたので。
今のお話は、スタートしたばかりだから、それはそうでしょう。これからどう拡大していくんですか、構造的に、制度として、あるいは商品の性質として競合しているじゃないですかということを私は申し上げている。
総理のおっしゃることは、それはもちろん、政治ですから現実的に理想どおり全部進まないのはわかります。しかし、そのことのツケが政治の内側で払わされるならいいですよ。しかし、これは民業にそのツケが回されているということですから、それは許されることではないんじゃないですかと私は申し上げているんです。
残りの時間は同僚議員に譲りたいと思います。ありがとうございました。