[予算委員長津島雄二君解任決議案]
○議長(綿貫民輔君)
予算委員長津島雄二君解任決議案を議題といたします。
提出者の趣旨弁明を許します。枝野幸男君。
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予算委員長津島雄二君解任決議案
〔本号(二)に掲載〕
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〔枝野幸男君登壇〕
○枝野幸男君
私は、自由党、日本共産党、社会民主党・市民連合及び民主党・無所属クラブを代表して、ただいま議題となりました予算委員長津島雄二君の解任決議案について、提案の趣旨を御説明いたします。(拍手)
初めに、決議案の主文を朗読します。
主文
本院は、予算委員長津島雄二君を解任する。
以下、その理由を申し上げます。
言うまでもなく、予算委員長は、国会法に定める院の役員であり、予算という国政上の最重要案件を扱う委員会の長であります。公正かつ公平な立場で委員会運営を進めるという大変重大な任務を負っており、津島雄二君御自身も、委員長就任に際し、このことを誓約しておられました。
ところが、津島委員長は、こうした責務を放棄し、不当かつ不公正な言動を繰り返して、充実した委員会審議を骨抜きにしようとしてきたのであります。
私たち野党は、平成十四年度予算案審議に際し、外務省をめぐる一連の疑惑を初め、予算の執行をめぐる国家の基本にかかわるさまざまな問題を明らかにしてまいりました。これらの真相を究明し、税金がどのように使われているのかを明確にして、納税者の信頼を回復させることは、我々国会議員に課せられた重大な使命であります。
特に、鈴木宗男衆議院議員が、みずからの立場や地位を背景に、ODAや北方領土に至るまで、外務省などを思いのままに動かし、税金の私物化を進めてきたことは、構造改革を唱える小泉内閣の主張と全く矛盾するものであり、国民を大きく失望させました。これは、鈴木宗男議員一人の問題ではなく、政官業癒着という旧来の自民党型政治そのものとも言える根深い問題であります。予算審議の前提として、その癒着の構造全体を一日も早く明らかにする必要があることは論をまちません。
野党による再三の追及に対して、外務省の答弁は、二転三転し、国会審議をしばしば混乱させました。ところが、外務省からの調査結果報告でも、疑惑の真相は全く明らかになっていません。この報告を受けて行われた昨日の審議でも、外務省の答弁は、右往左往を続けた上に、事実を隠ぺいしようとする姿勢を改めることなく、またしても審議を混乱させたのであります。
津島委員長は、外務省などが不当かつ不誠実な答弁を繰り返し、このことに対して野党側が強く抗議をしたにもかかわらず、積極的な事態の解決を図ろうとすることなく、結果的にこうした外務省の姿勢を放置してきたのであります。さらに、その調査を急がせることもなく、また、鈴木議員の証人喚問実施を早期に実現させなかったことこそが審議の混乱に拍車をかけた原因であり、このことは予算委員長の重大な責任であると言わざるを得ません。(拍手)
平成十四年度予算案には、疑惑の持たれている海外への支援関連経費だけでも一兆円近い金額が計上されています。国民が重大な関心を持ってこうした予算の執行にかかわる疑惑の解明を求めているにもかかわらず、その全体像を明らかにしないままに予算の審議を終了することは、予算委員会としての重大な責任をみずから放棄することにほかなりません。(拍手)
津島委員長は、外務省などのいいかげんな答弁を放置して、その疑惑隠しに加担するのみならず、野党委員の質疑を再三にわたり遮り、あろうことか、質疑の内容にまで介入する不遜な言動を繰り返してまいりました。野党議員の質問内容を論評するかのごとき発言をしたり、質問に対して指導するかのごとき不遜な態度をとるのであるならば、一刻も早く議員をおやめになって、評論家になられればよいのであります。(拍手)
予算委員長は、さきに行われた平成十三年度第二次補正予算審議の際にも、いわゆるNGO会議出席問題をめぐる政府からの見解を約四時間にわたって待たせたあげく、ようやく出てきた回答に対して、野党側がその対応を持ち帰って協議し、これはしっかりと誠意を持ってきちんと御回答しますと約束していたにもかかわらず、既に決まっていた審議時間を一方的に奪って、抜き打ち的な採決を行いました。野党が誠実に対応している中で、与党の圧力に屈した不当な対応であったと言わざるを得ません。実際に、このことに対しては、予算委員長も与党の理事の皆さんも、理事会の場で陳謝をされておられます。
国会審議が混乱、空転をした最大の責任は、信義にもとる抜き打ち採決を容認した津島委員長こそ問われるべきであり、津島君の行為は、これだけでおよそ委員長としてふさわしいものとは言えません。
小泉総理は、なぜか、このときの国会空転の責任だといって、直接には関係のない田中眞紀子外務大臣を更迭したようでありますが、もし国会空転の責任をとらせるのであるならば、このときに、みずから、与党として津島委員長を更迭すべきであったのであります。
津島委員長の不当、不遜な態度は、平成十四年度予算審議の中でも一貫して続きました。
まず、二月二十日、我々の反対を押し切って職権で公聴会日程の強行採決を行い、さらに、二十六日には、与党単独で分科会の開催を議決しました。我々は、決して審議を拒否していたわけではなく、鈴木宗男議員の証人喚問実施が審議を行う上で不可欠であるという前提のもとに、しっかりとあらかじめ回答期限を余裕を持ってお示しした上で、与党側の回答を待っていただけであります。
審議を急げ急げと一方では言いながら、回答をずるずるずるずると引き延ばしたのは与党御自身であって、この態度こそ問題にすべきであるにもかかわらず、与党に対する督促はほとんど行わずに、一方的に分科会開催を議決した姿勢は、極めて公正を欠くと言わざるを得ません。(拍手)
そして、本日、与党は、平成十四年度予算案の採決を与党単独でも強行しようとしています。その横暴を許し、政府・与党に加担した予算委員長津島雄二君の行為を決して許すわけにはいきません。
しかも、昨日夕刻の理事会において、津島委員長は、みずから、「我々与党としては」などとおっしゃられました。要するに、自分が中立公正ではなく、与党の立場で物を考え、発言、行動していることをみずから自白されたわけであります。院の役員たる者、それぞれ出身の党派があったとしても、その職務の執行に当たっては、その立場を超えて、中立公正を保つべきことが当然であり、そのことの自覚なく、みずから、「我々与党としては」などとおっしゃる津島雄二君は、明らかに予算委員長として不適任であります。
国民生活に深くかかわる雇用問題、景気回復、財政・金融問題、さらにはBSE問題、医療制度改革問題など、審議すべき課題は山積しています。これら重要な課題について十分な審議がなされたとは到底言えない状況のまま、国の重要な予算を決める審議を終えるわけにはいきません。
公聴会においても、与党推薦の公述人を含めて、ほとんどの方がこの予算案の問題点を次々と指摘され、この予算はいいものだと言った公述人はおりません。真に国民生活を考え、山積する諸課題を解決しようとするのであれば、議論を尽くし、問題点を改めることが必要です。
昨日の審議では、あろうことか、財務大臣御自身が、予算の一部について、その執行停止を協議する必要があるというような趣旨をみずから発言しておられます。つまり、政府みずからが、このままの予算を通したのではだめだと、御自身が、財務大臣自身がきのうの委員会で発言をしているのであります。どこをどう見直して、どう手直しするのか、さらに審議を深めることは政府も認めていることでありますから、当然、予算委員会の中で進めていかなければならないことであります。
予算委員会の審議を正常に戻し、国民にとって重要な予算の審議を公正に行い、国民の皆さんの期待する経済の回復、構造改革、そして、鈴木宗男議員を初めとするさまざまな癒着疑惑の問題を解明していくためには、そのための公正な審議を行うためには、予算委員長津島雄二君の解任以外に解決の道はありません。(拍手)
重ねて、予算委員長津島雄二君の解任を強く求め、提案理由の説明といたします。
議員各位の御賛同を心から強くお願いを申し上げます。
ありがとうございました。(拍手)
<省略>
○議長(綿貫民輔君)
起立少数。よって、予算委員長津島雄二君解任決議案は否決されました。(拍手)