[デフレ対策/不良債権処理問題/金融機関に対する公的資金再注入問題について ]
○枝野委員
引き続き、デフレ対策を中心にお尋ねをさせていただきます。
まず、デフレ対策の位置づけについて一点、ちょっとまず竹中先生に教えていただきたいんですが、消費者心理とデフレということについてはどんな関係があるんでしょうか。
○竹中国務大臣
消費者心理とですか。消費者の心理としては、デフレによって物の値段が下がる、自分の賃金の低下がそれにおくれますから、普通はおくれるでしょうから、賃金が余り下がらないで物の値段が下がるということに関しては、これは心理というよりは実質賃金がふえてプラスだと感じるという面が一面であります。
しかし、心理という観点からいうならば、きょうよりもあしたもっと物の値段が下がるかもしれないという非常に強いデフレ期待を持つならば、財布のひもを締めるということもあり得るのだと思います。そうすると、さらにきょうの消費を冷やしてデフレが加速するというスパイラル的な悪化にもなるわけでありますから、両面あろうかと思いますが、心理ということであれば、二つ目の、あしたの物の値段が下がるからきょう買わないというような行動の方が強いのかなというふうに感じます。
○枝野委員
そうですよね。デフレが続くと思ったら、できるだけ物を買わない、後にしようと思う、だからますますデフレが進む。そうですね。
ところが、竹中大臣御自身が、先ほど来の議論でも、デフレ対策はまだ先があるんだと。けさの朝日新聞を見ますと、二年くらいはデフレと戦い続けなければならない、それから総理が、長期戦だ、みんなこらえ性がなくなってきた、今回が最後ではないと。要するに、あと二年ぐらいはかかりそうだし、今回のことで最後じゃないと。
つまり、デフレ対策を御自身で認めて発表された皆さんが、まだデフレの傾向は続きますよと御自身で認めていたら、それは消費者の皆さんは、ああ、総理や竹中大臣も二年ぐらいあとデフレが続くと思っていらっしゃるんだ、だったらまだお金使っちゃだめだねという話になりませんか。
○竹中国務大臣
総理なり私なりが、デフレはきょうで終わりです、あしたから物の値段が上がりますというふうに言ったら、確かに枝野委員おっしゃったように、皆さん急いで物を買うかもしれません。しかし、現実問題として、物の値段のトレンドを変えるというのは大変なことで、そんなことはあり得ないわけであります。インフレを抑えるときも同じような問題がありました。
しかし、重要なことは、このデフレはおさまるんだ、このデフレというのはおさまる方向に行くんだということを政府としてやはりメッセージとして非常に強く発信して、まさに消費者の皆さんに長期的な安心感を持っていただくことが私は重要なのだと思います。
繰り返し言いますけれども、政策の効果があらわれるには時間がかかるけれども、その方向に確実に向かうんだ、そういったメッセージを私なりに発信しているつもりです。
○枝野委員
きょうでデフレは終わりだと政府が言って、それでみんなが信頼をしてくれる政府であれば、多分デフレ対策は余り深刻な問題にならないんでしょう。まさに今の政府では、デフレ対策を打ちましたと言っても、国民の皆さんがそれを信じて、これからインフレ傾向になっていくんだな、物の値段はこれ以上下がらないんだなとだれも信じていないから、この間物価はどんどん下がり続け、デフレ傾向が進み、経済はますます冷え込んでいくという悪循環なんじゃないですか。そのことを政府みずから認める、つまり、あと二年ぐらいかかりますよ、長期戦だということをみずから認めるということは、まさに、自分たちのやっていることは自信がないんですよと国民に認めているようなものじゃないですか。
そういうあいまいな姿勢、もちろん私だって、経済ですから、何かの政策を打ったらそれであしたからすぐに方向が、トレンドが変わるだなんということがあるとは思いません。しかしながら、まさに先ほどの松本議員の質問の中にもありましたが、だから小出しにしちゃだめで、政府として自信を持って、これでデフレ対策にあらゆる手は打った、これで間違いなくデフレ対策になるんだ、見ていてください、信じてくださいと胸を張って言えるようなものを出して初めてデフレ対策ということの意味があるので、初めから小出しですというような話自体は、その政策の出し方そのものに自己矛盾がある。そうじゃありませんか。
○竹中国務大臣
先ほどの御議論にもありましたが、政策が小出しであるというその表現に対しては、やはり正直言ってかなり違和感があります。
小出しということの意味は、もっとたくさんやればいいんだけれども、まあこのぐらいにしておこうかと、いわゆるけちる議論なんだと思います。しかし、そうではないわけですね。
例えば金融政策一つとっても、それによってマネーサプライをどのぐらいふやせるか、それによって一種の、非常に大きな政策をとることによって別のコストも懸念されるわけですね。だから、そのコストとベネフィットを勘案しながらやるというのが、やはりまさにそれがフロンティアの政策なんだと思います。その意味では、何かやればいいとわかっていることをけちって小出しにするということではない。
しかし、それだけデフレというのはやはり難しい問題で、リアリスティックに、現実的に考えて、二年ぐらいの期間をとって、しかし確実にやっていこう、これは、私はやはり唯一とり得る現実的な政策だと思います。
○枝野委員
竹中大臣御自身が、例えばけさの朝日新聞の記事に載っている中では、今回の政府がまとめたデフレ対策の評価、「市場対策は小さなものの寄せ集めだが、短期的には意味がある。」「ただ、デフレを二年で阻止する中期的な狙いがあるので、デフレ対策は今後も大事だ」とおっしゃっているわけですよね。
御自身が主観的にどう思われているかはともかくとして、受けとめる側は、要するに小出しにしていますと受け取られるような発言を御自身でしているんじゃないか。その姿勢を問題にしているんですよ。幾ら小出しにしていないと御自身は言ったって、受けとめる側は、小出しにしてまだ先があるんだな、まだ最初の一歩なんだなと。第一歩だと御自身も言っていらっしゃるじゃないですか。第一歩だとおっしゃったら、受け取る側は、先があるんだな、小出しなんだなと受け取るに決まっているじゃないですか。
○竹中国務大臣
第一歩というのが小出しと受け取られるかどうかというのは、ちょっと私には理解しかねるところでありますけれども、その点は、今後の全体としてのデフレを克服するためのシナリオをさらに深めて提示することによって、そういった疑念が生じないようにぜひ努力をしたいと思います。
○枝野委員
今、後ろの方から、国語を勉強しろというやじが飛んでいましたけれども、姿勢自体としてもうこのデフレ対策は、まだ先がありますというような姿勢が国民に受けとめられた、主観的にはどう思われようと、国民に受けとめられた瞬間にデフレ対策として効果がないということなので、中身について細かく具体的に議論をするのもある意味では意味がないかなと思いますが、中身も、個々のところも大変問題があるので、念のために申し上げて議論をしておきたいと思います。
「不良債権処理の促進」のところで、主要行に対して要請をした、問題企業について、市場に評価される再建計画の策定云々を主要行に対し要請をしたということを書いておられます。再建計画の策定、その後に法的手続というのがありますから、これは私的整理等をおっしゃっているんでしょう。
昨年の九月、銀行協会がみずから、私的整理に関するガイドライン研究会をつくって、私的整理に関するガイドラインをおまとめになっております。当然、この「市場に評価される再建計画の策定」というものは、銀行協会加盟の主要行の皆さんは、昨年九月に発表された私的整理に関するガイドラインに従ってなされるという前提のものだと理解してよろしいですね。
○柳澤国務大臣
この私的整理のガイドライン、これは、私ども、いわゆる不良債権の最終処理をするということの中に企業の再建を目指しての最終処理というものがあるということを認識していまして、そういうことが何でもっとはかばかしく行われないのかということのヒアリングをいたしました中で、多数債権者がおるときに、お互いにその間の話し合いがなかなか難しくて、そうしたことがはかばかしく進展しない、こういうある種の障害というか悩みを訴えられました。そこで、これをもっとはかどらせるためにはどういう方法があるだろうかということを勉強させていただく中で、ヨーロッパに発祥したINSOLという原則があるということを知りまして、そのINSOLの日本版をつくろうじゃないか、こういうことでつくったわけでございます。
しかし、それは別に、このガイドラインそのものも言っておりますけれども、これでなきゃならないということではなくて、多数債権者の絡んだ話し合いを進捗させるための一つのガイドラインとしてこうしたものを定めておきますよということになったわけでございます。
したがって、私どもといたしましては、何々によれということを言っているわけではなくて、要は、例えば企業再建型の最終処理をするんであれば、その再建計画なりなんなりが合理性を持って、高い実現可能性を持つことが大事だ、そういうものをつくってそういう最終処理をするようにということを言うにとどめておりまして、別に、それを受けて、金融機関がガイドラインも念頭に置きながらどういう方針で再建型の最終処理をするかということは、それぞれの経営判断にゆだねているということでございます。
○枝野委員
おかしな話ですね。確かに、すべての私的整理が対象にはならないのはそのとおりです。それはこのガイドラインそのものの中でそう書いているんですから、ガイドラインを適用するといったって全然問題ないわけですよね。その理屈はわかりますね、ガイドラインの中に、すべての私的整理に適用するわけじゃないと書いているわけですから。ですから、そこの話は全然理屈にならない。
その上で、銀行協会を初めとする当事者の皆さんが再建型の私的整理をするに当たっても、ただ何をもって再建に向けた合理性があるかとかということを恣意的にされているという批判もたくさんあったから、ちゃんとガイドラインをつくって、特にこの中で、例えば、三年をめどに実質的な債務超過を解消することを内容とするとか、あるいは「債権放棄を受けるときは、支配株主の権利を消滅させる」、「減増資により既存株主の割合的地位を減少又は消滅させる」、「債権放棄を受ける企業の経営者は退任することを原則とする。」
つまり、国民の皆さんが今不信、不満に思っている、一部の何か特定の特に大きな企業だけは公的資金を受けた税金による債権放棄で助けられ、名も知らぬ小さな企業だけはただぶっ倒されて身ぐるみはがれる。どこにどんな基準があって、どういうルールでやっているのかわけわからぬ。せめて銀行協会がみずから定めた私的整理のガイドラインぐらいは守っていただいて、ノンルールでやっているんじゃないんだ、恣意的にやっているんじゃないんだ、こういう明確な文書になったルールに基づいてやっているんだ、そういうことを徹底させるのが政府の役割じゃないんですか。
○柳澤国務大臣
冒頭のところで、私的整理のガイドライン自身がすべてこれによらなくてもよろしいと書いてあるんだから、ガイドラインによれば、その中身として、これによらなくてもいいということが起こり得るんじゃないか。これはもう枝野委員らしい大変精緻な議論でございますけれども、それはまさに形式論でありまして、要するに、私的整理のガイドラインというのは、すべてがこれによらなくてもよろしい。
例えばそこに、ガイドラインで、私ざっと目を通したときに、一つ、なるほどなと思いながらもすごいなと思ったのは、停止命令のところですね。すべての債権、まあ一種の保全ですね、そういうような財産の保全の命令を一度に出して、停止命令をかけるわけですね。そういうような仕組みでできているわけでございます。
これは多数債権者があれば当然ですね。動いているんではなくて、一回とめちゃう、こういうことでして、やはりそういうものが適用できるものとそうでないものとがあるというのは、私はその一点を見ても十分理解できる、こういうように思っていまして、枝野委員の形式的な、精緻な論理はともかくとして、要すれば、もっとはかばかしく、市場が納得する再建型の整理ができればそれで目的は達せられるというふうに我々は考えております。
○枝野委員
では、具体的にお尋ねしましょう。
このせっかくつくったガイドラインの趣旨、例えば、わけのわからない、再建の見込みもないところを債権放棄するようなことはあっちゃいけない、だから、きちんと三年をめどに実質的な債務超過を解消する。先ほど幾つか挙げましたね。それから、要するに、株主や経営陣の責任も問わないで債権放棄して救ってしまうということでは説明がつかないから、ちゃんと責任とらせましょう。
この私的整理に関するガイドラインの「七 再建計画案の内容」というところに書いてある中身、その趣旨は、形式的にとかいろいろな意味で、このガイドラインそのものがダイレクトに適用されるされないはともかくとして、少なくとも、実質的に「市場に評価される再建計画」と言う以上は、この「再建計画案の内容」のところに書いてある、先ほど私が挙げたような中身、当然守られるべきだと思いますが、違うんですか。
○柳澤国務大臣
これはもう全くケース・バイ・ケースだろうと思うんです。そして、そのケース・バイ・ケースでの経営判断、これが市場で評価されるかどうかというのは、別にアプリオリに決まっているものじゃなくて、まさに事後的に市場の評価は出てくるものだ、このように考えます。
○枝野委員
具体的に聞きましょう。
ダイエーは、これ、適用されていませんね、ダイエーの処理は。どうですか。
○柳澤国務大臣
適用をされてはおりません。
○枝野委員
何でですか。
○柳澤国務大臣
要するに、このダイエーの私的な整理については、大口の債権者だけが負担を背負う形で話し合いができた、こういうことが基本的な背景だろう、このように思います。
○枝野委員
大口の債権者の中には、むしろそのメーンは、私たちの税金が公的資金として入っている銀行が大部分じゃないんですか。
○柳澤国務大臣
その問題はまた別の見地、別の次元の問題でして、それはそれで、公的資金の注入を受けた金融機関については、しかるべきことで我々は監督をしているということであります。
○枝野委員
聞かれたことにだけ答えてください。
今の、合意をした債権者、債権放棄をする債権者というのは、我々の税金が公的資金として入っている銀行が大部分じゃないですかと聞いているんです。違うんですか。
○柳澤国務大臣
公的資金というものでありまして、今現在段階で税金というような言い方をするのは余り適切でない、このように思います。
○枝野委員
税金じゃないんですか。何なんですか。まだ返ってくるか返ってこないかわからないというそちらのお答えはよくわかっていますよ。だけれども、税金には違いないでしょう。
○柳澤国務大臣
これは、預金保険機構が預金保険機構債なりあるいはその他の借り入れをして調達した、いわば融資金であります。
○枝野委員
つまらないところで形式論議をやるんですね。
結果的に、この債権放棄が間違っていたら、債権放棄が間違っていて、再建もできないところに債権放棄をして返ってこなくなったら、そのことによって資本に毀損が生じたら、結果的には税金で穴埋めされるお金ですよね。
○柳澤国務大臣
仮に債権放棄したお金がいわば生きなかったというような場合でも、それが即資本を毀損し、それでいわば金融機関の破綻を起こし、それが預金の保護というような形で税金が投入されるということに至るまでには、今委員も認められるように、何段階ものいろいろな要素が介在するということであります。
○枝野委員
委員長、質問に答えさせてください。
私は、もしも毀損をすることがあったときには税金で穴埋めされるお金じゃないんですかと。その質問には何も答えてないです。質問に答えさせてください。
○柳澤国務大臣
これは枝野委員もよく御存じで言っていると思うんですけれども、資本が毀損されても、その金融機関は自力でほかの増資を求めることも可能なんです。そして、健全銀行に回復することも可能なんです。ですから、それが即いろいろな税金の問題に結びつく、まさに委員もお認めのように、直結するとは言ってないというのは直結しないということです。
○枝野委員
だから、直結はしないでも、別にダイエーのこの件だけでダイレクトにいくわけじゃない、トータルで、いろいろな話の中で、最終的には税金で穴埋めされる可能性のあるお金なんじゃないですか。どうして認めないんですか。
○柳澤国務大臣
枝野委員、大変恐縮ですが、三月三十一日までにそういうことが起こったら、今は預金保険法で全額保護されていますから、資金の贈与というのは起きますよ。しかし、論理的にあなたが言うから論理的に私は答えているんです。論理の問題として、資本が毀損されたからすぐ税金が投入されるなんという論理で我が法制はできておりません。
○枝野委員
おかしいですよ。だから、私はすぐなんて言ってないでしょう。最終的に毀損をしたら税金で穴埋めされる可能性のあるお金じゃないんですか。税金で穴埋めされる可能性は全くないんですね。そうですね。いいんですね、そう答えるんだったら。
○柳澤国務大臣
可能性としては、百二条で全額保護ということが行われますから、その意味では預金保険法百二条の二号、二号措置がとられる場合にはそういうことがあり得る、これは法律そのものに書いてあることです。
○枝野委員
だから、私は最初に言っている話ですよ。
ここで、つまり、ダイエーのことだけでなるとは言いませんよ。だけれども、ダイエーのことを初めとして、公的資金を受けている銀行が、今回のダイエーの債権放棄のようにわけのわからぬ債権放棄をして、その判断が間違っていて、そういうものがたくさん累積されて、そして、ある条件が整った場合には、そのロスは、その判断の間違いによるロスは税金で埋められる可能性がある、そういう問題なんでしょう。
○柳澤国務大臣
そういう可能性を論ずるのであれば、ガイドラインに従ったって同じ問題が起きますよ。
○枝野委員
質問に答えさせてください。
ガイドラインの話なんかしていない。その可能性があるんでしょうと僕は聞いているんですよ。
○柳澤国務大臣
先ほど私は、可能性としてはあるということを言ったんです。それ以上何を答えさせようとしているわけですか。
○枝野委員
可能性がある、可能性があるんだったら、当然政府機関として、その再建計画が、債権放棄が適切なものであるのかどうか、その判断をしっかりとする必要があるんじゃないですか、政府として。これは法律論じゃなくて政治論として、政府として判断する必要があるんじゃないですか。
○柳澤国務大臣
もちろん我々は、先ほど冒頭に申し上げましたように、市場の評価を得られる、その再建計画について合理性がある、それからまた実現可能性があるものをつくりなさい、そういうことをあなたの経営判断でやりなさいということを申し上げているということであります。
我々は、企業の経営判断について一つ一つをチェックするというような立場にはない、このように考えています。
○枝野委員
要するに、そこでの判断が誤りで将来税金がロスすることになってもおれは知らない、そういうことですね。
○柳澤国務大臣
おれは知らないという意味が、突如としてそういう話になりましたのでちょっと何とも申し上げかねますが、しかし、我々は、健全化計画というものを出していただいておりまして、この健全化計画が計画どおり遂行されるということについて監督をしている、こういうことです。
○枝野委員
その計画が全部めちゃくちゃじゃないですか。そもそもダイエーだって、一次計画が発表されて、また直後に、何か追加だか何だかよくわけのわからないのが出ているじゃないですか。いいかげんなものだということをみずから認めているじゃないですか。五年も十年もたって、やはりあのときの計画は間違っていましたと修正するならともかく、一カ月だの二カ月だのの間にまた追加だなんといういいかげんなことをやっているじゃないですか、現実に。
○柳澤国務大臣
枝野委員にちょっと申しますが、私が今健全化計画と言ったのは、金融機関の健全化計画のことです。ダイエーのやつは経営の再建計画だとかそういう問題でありまして、ちょっと受けとめ方に混乱がございます。
それからもう一つ、一カ月ぐらいの間に変更があったというのは何かのお間違いでありまして、まず最初にアクションとして出たのは、ダイエー側のいわば銀行に対する、こういうことを我々は再建計画として考えますからぜひこういうことに御協力くださいという支援の要請の計画なんです。それに対して銀行側が、その後いろいろ精査した結果、こうでなきゃならぬのじゃないか、こういうことで答えて、それで、そうだということで、お互いに合意のもとでの最終的な計画ができる。その過程が何か計画の変更であるかのようにおとりになったのは、事実の認識、ちょっとお誤りだと思います。
○枝野委員
また話をずらそうとされるんですけれども、いいですか、法律論じゃないと先ほど途中で言いましたでしょう、ここからは法律論じゃないと。いろいろと言いわけをしていましたけれども、最終的には、ロスが出たときに税金になるかもしれない部分のところの企業の再建計画、それがいいかげんなものであれば銀行の再建計画だっていいかげんなものになるわけですから、強い関心を持って見ていなきゃいけないわけですよ。
その個々の企業の再建計画が、ガイドラインもあるのにガイドラインは全然使わないで、わけのわからない話で、ダイエーの話も二転三転しているということを問題にしているんですが、もっと明確な話をしましょう。
佐藤工業、破綻をしました。過去に、この佐藤工業に対しては再建計画を認めて銀行が債権放棄していますね。
○柳澤国務大臣
そういう事実はあります。
○枝野委員
その前回の債権放棄をしたとき、再建計画を認めた銀行経営者の責任はどうなるんですか。
○柳澤国務大臣
これは当然銀行内において責任が追及される、このように考えます。
○枝野委員
政府としては、金融当局としては、お任せなんですね。
○柳澤国務大臣
私どもとしては、債権放棄については、金融再生委員会時代に一つの考え方を出しています。出していますけれども、銀行そのものの責任とかそういうようなものについては、あくまでも銀行の健全化計画、金融機関の健全化計画というものがちゃんと実施されるかどうか、こういうスクリーンを通じて銀行の監督をいたしている、こういうことです。
○枝野委員
では、健全化計画だと言うんだったら、これを聞きましょうか。
中小企業に対する貸し出し、健全化計画できちんと枠をはめましたね。守れなかったら責任をとらせるんですね、各銀行に。
○柳澤国務大臣
これはかねて申し上げておりますとおり、融資が最終的に行われるかどうかというのは、これは両当事者の合意がなければ行い得ません。そういう意味ではある種の限界があるわけですけれども、私どもとしては、中小企業の融資について計画を出していただいているわけですが、それを遂行するような体制の整備、こういうものについて怠りがあれば、それは我々は指摘をして改善を求めます。しかし、そういう体制をとって一生懸命やっている、にもかかわらず、結果において健全化計画に達しない。これは、我々としては、督励はいたしますけれども、最終的にその計画どおり融資をちゃんと実績として上げろ、これはどこまでいっても我々の自由企業体制のもとでは難しい問題だ、このように考えています。
○枝野委員
都合のいいところは自由経済体制だと。だったら、何で公的資金なんか銀行に入れたんですか。国が個別の民間企業の資本を増強してあげる、どこが自由主義経済なんだ。
○柳澤国務大臣
これは、我々は、国民を代表する国会においてでき上がった法律を運用する立場でございます。私は、これの運用に当たったということでありますから、枝野委員からそういうようにこの議場で罵倒されるというのは、ちょっとお言葉としていかがか、このように考えます。
○枝野委員
ばかなこと言わないでください。あなたも自由民主党の党員で、法律に賛成したんじゃないですか、金融健全化法は。我々がこんなのは絶対だめだと言ったのに、我々の反対を押し切って金融健全化法に賛成した本人じゃないですか。今は政府の大臣だからといって、国会議員として賛成した法案、おれは関係ないなんてばかなこと言わないでください。反対したんですか。反対したんならいいですよ、金融健全化法に。
○柳澤国務大臣
国会で成立した法律について、では私が個人として反対したらどういうことに、立場として、枝野さんが擁護してくれるかどうか、私はそんな問題じゃないと思いますよ。やはり、憲法が定めていますね。法律は、国民を代表する両院でもって成立すれば、それは法律じゃないですか。法の運用を懈怠するわけにいきません。
○枝野委員
あなた、議院内閣制を否定するんですか。あなたは与党の一員だし、与党と政府が一体になってと、政府・与党一体だからといつも言っているじゃないですか。だったら、政府・与党連絡会議なんてやめてくださいよ。与党として賛成して通した法律、あなたも与党の一員なんで、あなた個人が賛成した反対したじゃないですよ。自由民主党として通した法律を、それは法律は勝手につくったもので、行政府の一員としてはそれに従っただけだなんて言いわけしたら、議院内閣制成り立たないじゃないですか。自由民主党として賛成して成立している法律について、何で自由民主党の大臣が、法律で決まっているからその法律の中身のことを問われたって知らぬだなんて逃げがきくんですか。そんなばかな話ありますか。
○柳澤国務大臣
ちょっと私、今の議論のどこが問題で、どこに対して私が答弁をすればいいのか、ちょっとおぼつかないのでありますので、もう少し枝野委員に質問の論点を整理していただけたらと思います。
○枝野委員
あなたが法律に従っているだけだという逃げの答弁をされるから、そんなことは無責任でしょうと。
与党という国会の多数を握っているところの一員で、議院内閣制の与党から出された大臣として内閣をつくっているんですから、法律の中身が悪かったら変えることもできるんだし、そもそもでき上がっている法律自体が、あなたも加わっている自由民主党という与党が多数として、野党の反対を、野党の一部賛成したかもしれないけれども、少なくとも民主党の反対を押し切って成立させた法律に従ってやっているわけですよ。
政権交代の直後で、前の政権のときにつくられていた法律なんでとりあえずは従わなきゃなりませんが、我々はこの法律はよくないと思っているんですというんだったら、それは法律に従ってやっているんですという言いわけがききますが、あなた自身も加わってつくった法律に従っているんだから、しようがありませんという、そういう逃げの答弁はないんじゃないですかと。
だから、今のような、例えば、債権放棄についてきちんとチェックをしなきゃいけないし、それから中小企業に対する貸し出しがちゃんと健全化計画に書いてあるんだから、そこについてはきちっとやらせるべきだし、やらせられないで、そこは自由経済の話です、だけれども公的資金を入れたのは法律に基づいたのだから仕方がありません、そういう逃げはないでしょう。
どっちなんですか。つまり、公的資金を入れるというような、自由主義経済に対する一定のきちんとした介入をするという立場なのか、それとも、この国は自由経済なんだから政府は干渉しない、どちらの立場なんですか、あなたは。
○柳澤国務大臣
私は、自由企業体制の側でありますから、まさにそういう自由企業体制の原則を言っていられないような事態に対する緊急異例な措置として健全化法がつくられた、あるいは再生法がつくられた、このように考えています。ですから、本当にこれは全く異例なことだ、そんなにたびたび起こってはいけないんだ、こういう考え方で私は現在の局面にも対処しているということを申し上げます。
○枝野委員
あなたが、あの当時は金融再生委員長でしょうか、国務大臣として、九九年、公的資金を入れた。入れる判断をされた。あのとき、入れることについては御本人は、自由主義経済に反することで反対だけれども、法律で決まっているから大臣として執行したんですか。それとも、あの時期に入れることについては当然だと思っていらっしゃったんですか。
○柳澤国務大臣
これは、私を含む自由民主党を中心とする与党の方々が、今の金融情勢に対応するには、これはもう臨時異例の、要するに緊急措置法なんです、あれは。緊急措置二法なんです。そういう緊急措置として、臨時異例のことであるけれどもやむを得ずこういうことはやらざるを得ないんだ、こういう法律を制定していただきました。それの運用に当たったということです。
○枝野委員
いいですね。御本人も賛成だったんですね。いいですね。
なぜ当時公的資金を入れなきゃならない緊急性があったんですか。健全だったんですよね。公的資金を受け取った銀行は健全だったんですよね。健全な銀行に公的資金を入れなければならないという緊急例外的な措置をとらなきゃならないと御判断された根拠は何なんですか。どういう理由だったんですか。
○柳澤国務大臣
これは、どうしてそうかということは、法律の一条の「目的」のところに書いてあるわけです。お読みできればしてもいいですよ。もう、すぐ簡単にわかりますよ。要するに、今の金融秩序が動揺している、これを、安定化を行うためにはこういう緊急措置が必要だということが書いてある。そして、その内容として、健全な銀行に対しても入れられるようなそういう規定も整備されておった、こういうことです。
○枝野委員
銀行が健全だ、資本が健全だという状況で金融が動揺していたとしたら、それは市場の判断のミスであって、その判断のミスに対して、つまりいわゆる風評とかそういうことのレベルなんであって、その動揺をどうやって抑えるべきかということを考えるべきであって、健全である銀行に公的資金を入れるということがその解決策として全く合理性がつながるとは思えないんですが、いかがですか。
○柳澤国務大臣
これは、今の金融機能の早期健全化のための緊急措置に関する法律の審議のときに十分御論議いただいたんではないんでしょうか。「この法律は、我が国の金融システムに対する内外の信頼を回復することが現下の喫緊の課題であることにかんがみ、」「金融機関等の資本の増強に関する緊急措置の制度を設けること等により我が国の金融機能の早期健全化を図り、もって我が国の金融システムの再構築と我が国の経済の活性化に資することを目的とする。」こういうふうに書いてありまして、それで、この資本注入の先について、「健全な自己資本の状況にある」ということも当然に前提になっているということをこの法律の二条でもう既に書かれているわけであります。
○枝野委員
だから、もう一度聞いているんですよ。あなたも賛成だったその法律、何で健全な銀行に公的資金を入れる必要があったんですか。
○柳澤国務大臣
これは、健全であってもシステム全体として内外の信頼が動揺している、こういう状況のもとでそういうことが考えられたものである、このように解釈をいたしております。
○枝野委員
信頼が動揺すれば、資本主義、自由主義経済の例外である、税金で民間企業の資本をふやすというようなことをこれからもやっていいと思っていらっしゃるわけですね。
○柳澤国務大臣
これは、正直言って、あり得ることなんです。あり得ることなんです。ですから、要すれば、私、この前からも同じような議論がありましたけれども、資本不足にならなければ入れないんですね、過少資本にならなければ入れないんですねという問いに対して、私は、そこは入れることもあり得るんですということでお話をした経緯もございますが、そういうことが、金融というような信頼ででき上がっている一つのシステムにはあり得るということを申し上げざるを得ない、このように考えます。
○枝野委員
そもそも資本が充実しているところに入れる必要があるとは私は全く思いませんが、大臣の理屈の上に立った場合、資本は充実している、だけれども公的資金を入れないといけないような金融状況になったと。その責任はだれにあるんですか。
○柳澤国務大臣
責任、よく出る言葉ですけれども、道義的責任、政治的責任、法律的責任、これが三つの大きな責任だろう、こう思うんですけれども、今の枝野委員のお話というのは、これはもう本当に、何と申しますか、極めて難しい問題で、何で難しいかというと、流動性の危機なんです。わかるでしょう。つまり、流動性の危機というものがなぜ起こるかということは、これはなかなか、どこに責任を求めたらいいかというのは、極めて難しい問題だろうと思います。
○枝野委員
つまり、資本主義、自由経済論者なんですよね、大臣は。原則として、資本主義、自由経済で、政府は介入できないと言っているわけですよね、貸し渋り対策とかについて。そういう自由主義、市場経済の中で、いろいろな事情があるにしても、いろいろな原因があるにしても、結果的に税金でお上に入れてもらわなきゃならないようになる、なった状況というのは、当然、その自由主義経済の中で自己責任でやってきた銀行の経営者、つまり取締役とその株主の責任なんじゃないんですかとお尋ねしているんです。
○柳澤国務大臣
自己資本が、例えばBIS規制の基準に照らしてこれは適格であるというような状況において、突如としてその銀行が流動性の危機にさらされるということは、非常に難しい話でして、それが即経営者の責任あるいは株主の責任というようなところに実際持っていけるかどうか、これは全くケース・バイ・ケースだろうと私、言わざるを得ないと思います。
○枝野委員
資本主義、自由主義経済のもとではいわゆる社会的な言葉としての責任はない。つまり、経営者としては最善の努力を果たしてきた、だけれども、例えばたまたま取引先が雪印何とかだったので、そのあおりを受けて倒産して、身ぐるみはがれる、そういう中小零細企業がたくさんあるんですよね。たまたま隣にあったダイエーが店を突然閉めてしまった、お客さんの流れが変わってつぶれてしまって、身ぐるみはがれた中小零細企業はたくさんあるんですよね。御本人に社会的意味ではほとんど責任がない。まさに社会のいろいろな事情の中で倒産して、身ぐるみはがれて、残念ながらみずから命を絶っている人もたくさんいるんですよね。
何で銀行の幹部だけは、それはいろいろな社会的事情があるでしょう、だけれども、お上に助けてもらわなきゃならないような状況をつくり出しておいて、刑務所入れとまでは言えないかもしれない、身ぐるみ全部はがすとは言えないかもしれない、もしかすると。僕ははぐべきだと思うけれども。だけれども、全く責任とらないで済んでくる。そして、そのことは今もお認めになっている。
こんな話で今後も続けられたら、今現実に、自分では一生懸命頑張ってほとんど落ち度がない、だけれども身ぐるみはがれている中小零細企業、残念ながらそうした中でみずから命を絶っている人たち、納得できると思いますか。
○柳澤国務大臣
私は、そういうことは本当にお気の毒だというふうに思います。
先ほど来、私は、責任をとるかとらないか、とらなくてもいいということを言っているわけじゃないんです。そうではなくて、これはケース・バイ・ケースだろうということで、そういう中で責任の明確化というものが図られるべきだろうということを申し上げているわけであります。
○枝野委員
いいですか。九九年のときも責任とらなかった、そして公的資金で、お上の力で助けてもらっておきながら、じゃ、佐藤工業に対する債権放棄は適切だったのか。結果、出ているじゃないですか。大間違いだった。二重三重に間違えているわけですよ、彼らは。その人たちがどんな責任とっているんですか。どんな責任をとらせる努力をしたんですか。当然それに対する責任をとらせることをやっていかなければ、納税者の立場、そして中小零細企業の立場、いや大企業だってほとんど社会的意味では責任ないのかもしれないけれども、いろいろな社会状況の変化の中で倒産しているところがあるのは、中小だって大企業だっていろいろある。
とにかく、なぜ銀行だけ何やっても責任とらされないで、税金だけつぎ込んでもらって助けてもらった上に、佐藤工業の例なんか見ても間違えているんですよ。国民が納得すると本当に思いますか。
○柳澤国務大臣
これはケース・バイ・ケースで、責任を明確にすべきところについては我々も責任を明確にさせていかなければならない、このように考えます。
○枝野委員
そもそも、公的資金を入れたことは、資本主義、自由経済に対する異例の介入なわけですよ。そのことに対して、あるいはそのことに関連して、政府として責任とらせるんだったら、まさに異例の介入をしているからこそ明確なルールに基づいてやらないと、ケース・バイ・ケースだなんて言って、じゃ、今度は銀行の中でも、ここは何かやっても責任とらされない、こっちの銀行のこの幹部は責任とらされる、こんなばかなことがあってはおかしいんですよね。きちんとしたルールに基づいて、結果を間違えたら責任とらせるという明確なルールが要るんじゃないですか。
○柳澤国務大臣
ちょっといろいろ議論がたくさん出てきまして、どこの場面での責任かということについて、私も若干明確に整理しがたくなっているわけですけれども、私が申し上げたのは、自己資本の比率において健全化のレベルに達したときに資本注入をするというようなこと、それから、そのような銀行が債権放棄をした後、それがまた実らないで再度の支援が必要になるというようなとき、この二つのケースについて申し上げているわけです。
前者については、これは責任の明確化ということは言っておるんですけれども、今、枝野委員が質問の中で含意されているような引責退任というようなことは、実は法律上の要件になっていなかったということ。それから、第二番目については、これはいろいろな情勢もありますので、その情勢に応じてケース・バイ・ケースに判断を我々としてはさせていただく、こういうことを申し上げたのでございます。
○枝野委員
ですから、九九年に入れるときに、法律の中に責任とらせると入れてなかったこと自体、あのときもおかしいと言っている。その法律に基づいてやったというのは、今の私の問いかけに対する答えになってないんです。国民がそれで納得できると思いますかと、お尋ねをしているんです。
○柳澤国務大臣
これは、法律に規定があり、その法律に基づいてそういうことをいたしたということでして、当時において、枝野委員の所属する政党等は、そのときにどういうことを、お考えを表明されたかというのは、ちょっと私、記憶も定かでないんですけれども、一応、私どもの措置について大筋納得をいただいたというように当時は受けとめました。
○枝野委員
だから、言いわけを聞いているんじゃなくて、今の時点で、国民の皆さんがこういう対応を納得していると思いますかと聞いているんです。今のは、納得されてないとしても、こういうことで言いわけがありますというお答えをしているだけなんで、納得していると思いますか、納得できると思いますかというお尋ねには答えてないんですよ。
○柳澤国務大臣
大変枝野委員に恐縮ですが、こういうこととおっしゃったのをもう一度ちょっと明確にしていただければと思います。
○枝野委員
私たちの将来は税金になる、それで穴埋めをしなきゃならなくなる可能性がある公的資金を入れるという、市場主義、資本主義経済に対する異例の介入をしたわけです。
それは、そういうプロセスになったことについてはいろいろな理屈はあるかもしれませんが、それは社会のいろいろな状況の変化とかいろいろなことがあるかもしれませんが、銀行以外のところではばたばた企業は倒れている。ですから、なぜ銀行だけ、責任を全く問われないで、そうやってお上が税金で助けてくれるのという不公平感の感じがある。
そのお金を受けた銀行が何をやっているか。わけのわからない債権放棄。本当に再建されるならいいですけれども、結果的に、佐藤工業の例に見られるように、再建計画を見て債権放棄をしてみたら、あら間違いでしたというケースがたくさん出てきている。公的資金をもらったこと自体でも、国民からは納得できないだろう。ところが、その先も間違い続けているのに、責任は問われない。今の法律では問えませんとかというお答えをしている。こういう状況について国民の皆さんは納得できるとお考えですかとお尋ねしているのです。
○柳澤国務大臣
金融機関がほかの企業と違うということが説明できるかと、裏から言うとそういうことなんですが、要するに、金融機関というのは、まず一つは、仕入れが不特定多数だということなんです。つまり、預金者という不特定多数の人から仕入れをしなきゃいけない。一般の企業は、仕入れというのは本当に特定の人たちなんです。
そういうようなことが特徴として一つあって、そして、さらに言えば、その預金者等関係者がとかく連鎖、きつい連鎖、それから連想、こういうようなことでシステムをつくっている。そのシステムが、全体として連鎖と連想の中で動揺するというようなことがありまして、個別の産業とはやや性格が違う。こういうことから、システムの救済というような立場から、金融機関が具体的には支援を受けるというようなことがあるということであります。(発言する者あり)
○枝野委員
後ろからも出ていますが、今の話は、市場主義、自由経済に政府が介入をして公的資金を使いますということについての説明にはなっています。それは我々も否定していません。九九年のときも九八年のときも、入れ方については全然間違っていると思いましたが、入れること自体については、我々、肯定的です。今もそうです。
ただし、入れ方が問題だ。金融は特殊であるということは、入れること、介入することについての説明にはなりますが、そこで働いている、そこの幹部の人たちに責任をとらせないことについての説明には全くなっていないということを申し上げて、時間がなくなってきましたので、もう一点だけ、わけのわからないことがもう一つデフレ対策に書いてありますので、お聞きします。
RCCによる不良債権の買い取り、ここの二番目のところに、「買取価格について時価とされたことを踏まえて、適切な価格設定を行う。」と書いてあるのですが、時価と適切な価格というのは違うんですか。
○柳澤国務大臣
これは時価であります。その時価というのもいろいろな設定の仕方があり得るわけで、できるだけ適切に設定するように、こういうことだろうと思いますが、含意するところは、要するに、預保が今まで、絶対に一本一本の債権について損失を生ぜしめないようにということでやってきましたので、今度時価に変わったんですよ、ですからその法律が改正された趣旨を十分踏まえて価格の決定をしてください、こういういわば確認的な意味のお言葉だろう、このように考えています。
○枝野委員
時価といった場合には、広い意味ですよ、一本一本の債権ではいろいろなことが出てくるかもしれない、益が出たりロスが出たり、でもトータルとして二次ロスが出ないような価格、それが時価ですよね。
○柳澤国務大臣
これは枝野委員御案内のとおり、この債権の時価というのは、基本的に、担保の価値、担保の評価額プラス、キャッシュフローがある場合には、そのキャッシュフローを現在価値にディスカウントする、ディスカウント・キャッシュフロー方式による価値、これの合計額ということになっております。
したがって、やはり評価の要素があるわけでして、そういうことの結果、二次ロスということも全くあり得ないわけではない、こういうことに相なるわけでございます。
○枝野委員
聞きたいのは、今までと何か運用が変わるのかどうかなんです。
その後に、二次ロスに備え、買い取りに係る回収益を財源として活用することとし、時価買い取りの実効ある運用を行うと書いてありますが、時間がなくなっているのでまとめて聞きます。今までの回収額そのもの、トータルで買い取った額そのものの中で、額が幾らで、回収益は幾らですか。簡単に答えてください。
○村田副大臣
元本金額で一兆七百六十八億円でございます。それを三百九十三億円で買い取りまして、回収益は百五十八億円でございます。
○枝野委員
その益を生かすというのはどういうことなんですか。つまり、こんなに益があるんだから、もっとロスが出てもいいようにしましょうというようにしか読めないんですが、そうじゃないとすれば、全く意味のない話。
今までは、それだけ買い取って、それでそこそこ益が出るようにやっている。まあ大体買い取り価格、そこそこうまくいっていますね。マイナスになっちゃやはりいろいろ困るから、少しプラスが出るぐらいでちょうどいいから、プラスが蓄積されている。まあとんとん、いいところじゃないかなと私は思います。
だから、今までどおりで全然いいはずなんですが、あえてこんなこと書いたというのは、益がたまったからこれを吐き出してもいいようにもっと甘く査定しましょうか、こういうことなのか、それとも全く意味のない文章なのか、どっちなんですか。
○柳澤国務大臣
今までのやつだと、そこにありますように、利益が出たわけですね。利益が出ると言うには当たらないんじゃないかということで、先ほど委員がお使いになった言葉で言えば、とんとんということをねらって時価による価格を定めていく、こういうことでありまして、その際、極めて厳格にロスを回避するということよりも、そうした利益が上がったことによる財源も念頭に置いて柔軟に価格の設定をすることは差し支えないですよ、こういうような意味だというふうにとっていただければいいと思います。
○枝野委員
口頭の回答については細かい言葉の揚げ足取るつもりはありませんが、文章に政府としてまとめていることです。「回収益を財源として活用することとし、」と書いてあります。つまり、確かに利益は出ています、利益が出ているということは、今までの価格の設定の仕方が適正、これは神ならぬ身にはわからないわけですけれども、結果的に出てきた適正よりもちょっと低目で買っていた。だけれども、低過ぎた額で買っていたとは今の額からはとても思えない。ちょっと低目に買っていた。ということを考えれば、今までよりちょっと高目でいいかな、もうちょっとだけ上げてもいいかなという話はあるかもしれません。
だけれども、その話と、これまでの回収益を財源とする、つまり、こんなにもうけが出ているから、これを吐き出してもいいように、本来の適正時価よりももっと高く買っていいでしょうと書いちゃっているわけですよ。
これは明らかにおかしくて、こういう流れにしたら、要するに、その財源のあるうちは実際の価格よりも高目に買って、では財源が尽きたらどうするんですかという話になってしまうわけだから、こんな話、書いたこと自体が間違っていて、あえてこんなことを書いたというのは、我々は疑っていますし、皆さんも、そういうことをやったら補助金だと、前回の質疑の中で竹中大臣でしょうか、おっしゃられたとおり、実際の、要するに時価よりも高く買うようなことがあったら、それは国家による飛ばしであるから到底許すことはできない。そのことだけ申し上げて、時間になりましたので終わらせていただきます。