[裁判所の司法行政、法務行政及び検察行政、国内治安、人権擁護に関する件についての質疑]
○枝野委員
民主党の枝野でございます。
お尋ねしたいことがたくさんありますので、お尋ねしたことだけに簡潔にお答えをいただければと思います。
まず一番最初に、短く終わりそうなところからやりたいと思います。
この国会に共同法人法案の提出を予定されていると伺っております。共同法人法案というのは、民法の公益法人に関する規定との関係ではどうなるのでしょうか。この特別法なんでしょうか。
○高村国務大臣
現行法上、公益を目的とする団体については民法が定める公益法人の制度があり、営利を目的とする団体については商法及び有限会社法が定める営利法人としての会社の制度があるわけであります。しかし、公益を目的とせず営利も目的としない団体については法人格の取得を可能とする一般的な法制度がない。そういうことで、その中間的なものをつくる、こういうことであります。
特別法ということであれば、特別法と言って差し支えないと思いますが、この法案の名称につきましては、中間法人法案としたいと考えております。
○枝野委員
一般的に、公益目的を持つ公益法人というものは、営利を目的としない非営利法人の中で特に公益性の高いものという概念ではないのでしょうか。むしろ、もし非営利法人に関する一般法ができるのであるならば、その特別法として公益法人に関する法律が整理をされるという形でないと、論理的におかしいのじゃないかと思うのですけれども、いかがですか。
○高村国務大臣
公益法人というものが一番最初にあって、そして特に公益のあるものについて公益法人の必要性を認め、それと別に、営利を目的とする営利法人を認めた、ただしその中間領域がないということで、新たに中間法人法をつくりたい、こういうふうに考えているわけでございます。
○枝野委員
歴史的な経緯は十分存じておりますが、理屈の話として、公益性の有無というのは相対的な概念だと思います、営利か非営利かというものは明確に区別ができると思いますけれども。現に、NPO法という、ある意味では公益性、公益法人と言っていいのか、それとも非営利一般と言っていいのかというような概念の法律も存在をしています。これに何か継ぎ足すような形での中間法人の法律をつくりますと、概念的に整理されないのではないか。
むしろ、民法そのものを改めて、民法で非営利法人一般について規定を置いて、その特別法として、特に公益性の高いものを公益法人として置くなら置く。あるいは、現在のNPOに相当するようなものを、民法の非営利法人一般法の特別法として位置づけるということをしないと、理屈が、説明がしにくい、整理がしにくい形になると思うのですが、いかがでしょうか。
○高村国務大臣
必ずしも整理がしにくいというふうには考えておりません。
まさに、先ほど申し上げたように、公益法人、これは必要だから、一定の条件のもとに国がそれを認めてつくらせる、こういうものでありまして、営利法人の場合は、一定の準則があって、それにかなうものは準則主義で認める、これが商法の株式会社等々でございます。そして、同窓会だとか、いわゆる公益でもない、営利でもない、そういったもの、まさにその中間のものがあるねということは昔から言われてきたわけでありますが、その必要性に応じて、今度新たに法律をつくる。
歴史的なことはわかるけれどもとおっしゃいましたけれども、まさに歴史的にそういうふうにつくる必要性があるからつくるわけで、そういうことで何か特別の害があるというふうには考えておりません。
NPO法の話がありましたけれども、NPOはまさに公益を目的としたものであって、構成員自体のお互いの利益のようなものを図っている、といっても営利ではないわけでありますけれども、お互いがそこで楽しむというようなものを図っている今度の中間法人とは本質的に差があるものだ、こう思っています。
○枝野委員
これは法律が出てきたところでさらに議論をしたいと思いますが、一般に、新しくつくられてくるこれからの法人をどう見ていくか。営利でないということで、非営利法人の一般法である今度の中間法人法で法人格をとり、その上で活動を評価してもらうと、公益性が高いようだから公益という認定を受けるというような段階で物事は進んでいくのではないかと私は思いますので、こういう法律をつくることを否定しているのではなくて、どうせつくるのであれば、整理をしてつくるべきではないかということを申し上げておきたいと思います。
さて、福岡地検の情報漏えい問題についてお尋ねをしたいと思います。
確認をしたいと思いますが、報道等では、山下前次席検事に対して捜査が行われているというふうに報道されていますが、どういう犯罪について、どこでどういう捜査をなされているのでしょうか。
○高村国務大臣
捜査については、福岡高検において、国家公務員法違反の捜査が行われております。
○枝野委員
ということは、公務員の分限の問題として、調査として――最高検ですね。
○高村国務大臣
脅迫の本件については福岡高検でありますけれども、この元次席検事の件については、調査とともに、最高検で捜査を行っております。訂正をいたします。
○枝野委員
今話しかけたのは、捜査と調査が両方ある。調査であれば、例えば守秘義務の告知等は要らないということになりますが、捜査ということになると、これは被疑者でしょうから、任意捜査であっても、守秘義務の告知等が要るのではないか。それから、捜査をする人と調査をする人が同一の人物であっていいのかどうか。この辺のところの整理はどうなっているのでしょうか。
○高村国務大臣
何か特別同一の者であっていけないという理由があるのかないのか私はわかりませんが、何かそこがいけないのではないかということがあれば、具体的に御指摘いただければ、私なりの考えを申したいと思います。
○枝野委員
捜査であるならば、山下前次席検事は被疑者でありますから、その被疑者から捜査として事情を聴取するに当たっては、当然のことながら黙秘権の告知等をしなければいけないのではないでしょうか。調査であるならばそれは要らないですけれども、そこの区別は要るんじゃないですか。
○高村国務大臣
捜査するときは、当然のことながら黙秘権の告知を行っていると思います。
○枝野委員
調査の場合は黙秘権の告知は要りませんね。
○高村国務大臣
純粋に調査であれば黙秘権の告知は要らない、こう思いますが、福岡地検の前次席検事、黙秘権のことは告知されるまでもなく知り抜いている人でありまして、そういう中で、これは調査ですよというときは、完全に調査の段階では要らない、こういうことははっきり言えると思います。
○枝野委員
ですから、調査をする主体と捜査をする主体を分けなきゃいけないのじゃないかと私は思うのであります。
なぜならば、捜査に対しては黙秘権があって、黙秘権の告知も当然必要であって、被疑者として山下次席検事はみずからに不利なことを言わない権利を持っています。しかし、調査に対しては一般的にこうした黙秘権があるとは言われていません。犯罪捜査等に利用されるという危惧がなければ、行政上の行為として調査に応ずる責任義務があるというふうに思います。
したがって、調査であるならば答えるべきことが、捜査に対してだったら答えなくてもいいことがあります。それの主体が同一であるとすると、どちらにそろえるのでしょうか。当然刑事訴訟手続上の黙秘権を彼は行使できることになって、調査であればできる、話を聞き出さなきゃならない部分について彼は供述を拒絶することができるということになるんじゃないですか。
○高村国務大臣
調査であっても、当然のことながら、被疑者になった段階からは被疑者としての立場を尊重してやっていることだ、そういうふうに考えております。
○枝野委員
いや、それは一般的におかしいんじゃないですか。例えば、行政上の必要性があって調査を行う場合には、犯罪捜査に援用されないという限りにおいて黙秘権はないと一般的に言われていますので、きちんと調査と捜査を分けて行っていれば、調査の方ではもっと聞き出せることがたくさん出る、だけれども、捜査と一体化していると黙秘権の壁に阻まれることが出てくるということにならないですか。
○高村国務大臣
現実の問題として、そういう壁に阻まれるとかなんだとか具体的な問題が出てくればそれはそれとして考えますが、今のところ、そういう壁に阻まれて問題があるというふうな報告は受けておりません。
○枝野委員
水かけ論になりますので、またその話には戻るかもしれませんが、なぜ強制捜査をしないのですか、なぜ身柄を押さえないのですか。
○高村国務大臣
捜査活動の内容に関することでありますから法務大臣が答えるべき話ではないだろう、こういうふうに思いますが、ごく一般的なことを申せば、そこに犯罪を犯したと思うに足る状況があって、そして逮捕の必要があれば、検察は一般的に逮捕するんだろう、こういうふうに思っております。
○枝野委員
前次席検事が情報を、漏えいとすると評価が入るのでしょうか、捜査上知り得た事実を被疑者の夫に伝えたということは、もう本人も認めて、周知になっています。十分に犯罪としての嫌疑はあり、あともしこれが捜査として必要があるとすれば、次席検事の主観的要素以外には考えられない。相手は検察官であって、捜査に対するプロで、身柄をとらないような捜査で果たしてこの主観的な部分のところの立証が可能であるのか。
特に、確かに、個別の捜査についてどこまで法務大臣が口を出すべきかどうかということについてはいろいろな議論があるかもしれませんが、法制上、法務大臣には指揮権がございます。これは、福岡地検の一次席検事の問題ではなくて、検察というものの信用、信頼というものにかかわっている事件であって、この山下次席検事に対する公務員法違反の捜査が、いやしくも国民から、やはり身内だから甘い、かばっているというような疑いを持たれれば、これは法務行政、検察行政において回復しがたい国民に対する不信感を与えることになります。
そういう視点から考えれば、これだけの客観的な証拠がそろっている中で身柄をとられないというのは、やはり検察官だから優遇されているんだと国民から思われても仕方がないんじゃないですか。
○高村国務大臣
これは捜査機関が判断することでありますから、法務大臣としての意見は差し控えたい、こういうふうに思います。
国民がどう見るかということは、全体の捜査終了、そして調査終了、そしてその後でとられる処置、そういったことを見て、そういう身内が身内をかばったととられないようなやり方をしていきたいと思いますが、一義的にどうとられるかだけであって、仮に捜査機関が捜査のために身柄をとる必要がないと思う者までとるとしたら、これはまた問題であると思いまして、私は、私の立場から、身柄をとるべきだとか、とるべきでないとか、いずれについても申し述べるつもりはございません。
○枝野委員
法務大臣は指揮権についてどう考えていらっしゃるんですか。指揮権というものがあるんじゃないですか、法務大臣には。
○高村国務大臣
法務大臣には指揮権がありますが、これは伝家の宝刀でありますから、できるだけ控え目にするべきだ、こういうふうに考えております。
この場合、かなり大きなことでありますから、そして政治が絡むことでもありませんから、場合によってはということを考えないわけでもなかったわけでありますが、なお捜査機関を当面信頼してやっていきたい、こういうふうに思っております。
○枝野委員
指揮権は戦後一度だけしかたしか発動されていないと思いますが、その前例と比べてみたときに、本件のようなところで指揮権を発動しなかったら、指揮権なんて使い道はない。空文でいいんだというお考えなんでしょうか。それならそれで一つの見識なので構わないのですが。
○高村国務大臣
空文だとは申し上げていませんが、一方でまさに伝家の宝刀、めったに抜くものではない。めったに抜くものではないものを抜くときに値するかしないかというのは一つの判断の問題でありますが、私は今なお検察の捜査を信頼しているということでございます。
○枝野委員
検察の捜査を一般的に信頼されるのは結構なんですが、そもそも本件は、検察官がその信頼に値しない行為をしたという被疑事件であって、抽象的に、検察官、検察庁を信頼しているということでは国民の信頼にこたえることにはならないと思うのですけれども、いかがですか。
○高村国務大臣
委員のおっしゃることは一つの見識だと思いますが、それはそれとして、私は、全体的に考えて、この件についても現時点で指揮権を発動するつもりはございません。
○枝野委員
今のようなことまで申し上げて、指揮権は抽象的にはあるということをお認めになった上で、それを行使する、あるいは直接実行を起こさなくても法務大臣として何らかの行動を起こされないというのであるならば、これは検察の捜査の問題でありますが、この捜査が国民から不十分であるというような評価を受けるときには、検察庁ではなくて内閣としてその批判を受けとめるという理解でよろしいですね。
○高村国務大臣
議院内閣制でありますから、国民が、指揮権を発動しなかったのがけしからぬと言うのであれば、私はそれを受けざるを得ない、こう思っています。
○枝野委員
私はじゃなくて、内閣として責任を負うということですね。
○高村国務大臣
法律に明定されていますように、指揮権というのは内閣の権限ではなくて法務大臣の権限でございます。
○枝野委員
法務大臣の権限として書いてありますが、内閣の一員として、行政機関の一つとして法務大臣が持っている権限ですから、内閣は連帯して国会に対して責任を負うのですから、法務大臣のそういう行動については内閣が連帯して責任を負うというのは当然じゃないですか。
○高村国務大臣
責任といってもいろいろな段階があるわけでありまして、大きな意味ではそういうことは言えるかもしれませんが、指揮権を発動するかしないかというのはまさに私の権限でありますから、一義的に私が負うべきものであります。
この件について指揮権を発動しないのはけしからぬという国民の声があるとすれば、それは私が負うべきものだ、こう思っております。
○枝野委員
内閣としての見解を法務大臣だけに聞いても仕方がないので、後で予算委員会などで全体としてはお伺いしましょう。
山下次席検事は、現在福岡高検の総務部付というふうに伺っておりますが、まず、一般論として、検察官の分限についての手続というのはどうなっているんでしょうか。裁判官の場合は、裁判官弾劾裁判という手続があって、弾劾を受ければ法曹資格自体を失う、つまり弁護士もできなくなるというのはよく知られておりますが、検察官の場合はどうでしょうか。
○大野(つ)大臣政務官
検察官の場合は、国家公務員法上の懲戒処分の対象になりますが、分限処分に関しては、検察庁法第二十五条の規定により、その意思に反してその官を失い、職務を停止され、または俸給を減俸されることはないので、その対象にならないということです。検察官が、心身の故障また職務上の非能率その他の事由によりその職務をとるに適しないときは、同法第二十三条の規定により、検察官適格審査会の議決を経て、その官を免ぜられることになっております。
○枝野委員
つまり、裁判官と異なって、法曹資格を剥奪する形での処分はあり得ない、制度上ないという理解でよろしいんですね。
○高村国務大臣
法曹資格を剥奪する手続は制度上ございません。
○枝野委員
事後法でこれができるかという話はありますので、本件について法律をつくって適用すべきかどうかという話はまた議論があるかもしれませんが、裁判官に対して弾劾裁判があるように、検察官をやめても弁護士ができるというのでは国民的な理解が得られないケースが、一般論としてですよ、あり得るのではないか、したがって、検察官についても法曹資格を剥奪する形での処分の仕方という規定を置くべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○高村国務大臣
直ちにそのとおりだとか違うとか、いろいろな観点がありますので申し上げられませんが、一つの考え方だと思います。
○枝野委員
裁判所にお伺いします。
古川判事の問題でありますが、まず、一般論として、裁判官弾劾裁判に対する訴追、つまり裁判官訴追委員会に対する申し出は裁判所もできるというふうに思いますが、その辺の手続規定はどうなっていますか。
○金築最高裁判所長官代理者
裁判官の弾劾手続につきましては、裁判所も訴追の請求ができるということでございます。
○枝野委員
相手がいることなので答えにくいかもしれません。そのことをわかった上でお伺いしますが、古川裁判官に対して検討はなさっておられるのですか、なさっておられないのですか。
○金築最高裁判所長官代理者
古川判事につきましては、その妻の被疑事件に関する証拠隠滅疑惑について種々の報道がされているところでございますが、その事実関係につきましては、現在、最高裁事務総局に置かれました調査委員会で調査中でございますが、また、告発がなされまして、捜査機関において捜査中というふうに承知しております。
最高裁としましては、今後、解明された事実関係の調査結果を踏まえまして、適切に対処してまいりたいと考えております。
○枝野委員
裁判官弾劾裁判で弾劾された裁判官は、一般論です、法曹資格を失いますね。
○金築最高裁判所長官代理者
御指摘のとおりでございまして、弾劾裁判で罷免された場合には、裁判官の職は失いますし、検察官にも弁護士にもなれないことになっております。
○枝野委員
弾劾訴追を受ける前に、あるいは弾劾裁判の判決が出る前に辞職をされてしまった場合にはどうなりますか。
○金築最高裁判所長官代理者
裁判官が辞職いたしました場合には、裁判官の身分を失ってしまいますので、御指摘のように、前提が欠けて弾劾手続をとることができないということになります。
○枝野委員
先ほどの一番最初の質問で、調査中というお話がありましたが、彼が疑われている事実関係からすれば、それが事実とすれば、当然、弾劾裁判で法曹資格は剥奪すべき案件であると私は思いますが、少なくとも、そうした手続を経る機会を確保するために、もし古川判事から辞表が提出されても受理をすべきではない、少なくとも調査がすべて終わるまでは受理をすべきではないというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○金築最高裁判所長官代理者
御指摘のような点も含めまして、先ほど申し上げましたように、事実調査の結果に基づいて適切に対処してまいりたいと考えております。
○枝野委員
ですから、事実の調査が終わる前に辞表を出されちゃったら、それを、はいそうですかと受けとめてしまったら、弾劾等の予定している手続を受けられないということですよね。
それから、選挙に立候補しちゃったらどうなるのですか。
○金築最高裁判所長官代理者
辞表、退職願が出されたときにどうするかということにつきましては、そのときに解明されている事実関係によるということでございまして、現段階でどうするかということをお答えすることは困難でございます。
それから、選挙の関係は、ちょっと記憶で申し上げてあれですが、前にございました安川事件のときにその問題がございまして、その後、法的な手当てがなされたというふうに記憶しております。
○枝野委員
古川裁判官の在籍した部に対する裁判忌避申し立てが何件か出て、それは認められたというふうに聞いておりますが、忌避申し立てが出ていないけれども結審済みの事件、つまり、彼が裁判官としてこれから判決を下すことになっている、あとは判決の申し渡しだけであるという事件はあるのでしょうか、ないのでしょうか。
○金築最高裁判所長官代理者
古川判事が関した事件で、結審後、言い渡し前の事件の取り扱いについては、これから申し上げるとおりになっています。
こういう事件は全部で六件ございますが、二件については忌避申し立てがされて、これは認容されて、結局古川裁判官は審理、判決から除かれたということになりますし、三件につきましては、弁論再開をいたしまして、別の裁判官がかわりに入って、公判手続の更新をした上結審したというふうに聞いております。もう一件につきましては、弁護人から弁論再開申請がされる予定と聞いております。
○枝野委員
そうですよね。当事者としては、こんな裁判官に出された判決に従う、はいそうですかとはなかなか言えない状況だというふうに思えますよね。
古川裁判官が過去に出した判決というのはどうなるのでしょうか。控訴している案件というのは控訴審で争ってくれればいいかもしれませんが、古川裁判官がこんな裁判官だとは知らないで、裁判官、お上の言うことだからまあ仕方がないなといって結審をしてしまって、あるいは罪に服してしまっている事件、当事者としては納得できると思いますか。
○金築最高裁判所長官代理者
既に確定済みの事件につきまして、これがどうなるのかというふうな点につきましては、これは具体的事件についてどういう裁判がなされるかというふうなことにかかわることでございますので、事務当局としてお答えを申し上げるのは差し控えさせていただきたいと存じます。
○枝野委員
法務大臣、納得できると思いますか、当事者として。
○高村国務大臣
納得できる裁判もあれば、納得できない裁判もあるのではないかと思います。
極めてまじめな裁判官が下した裁判でも納得できない当事者もいるかと思いますが、今伝えられているような状況のもとで納得できるかと言われても、できるとはなかなか申しにくい状況にあるということはそのとおりだと思います。
○枝野委員
ところが、例えば再審の事由になるかとかいろいろ考えてみると、とても再審の事由になったりはしないわけでありますよね。まさに当事者、関係者に対して裁判の信頼というものを大きく損ねている話であって、これは古川裁判官や山下元次席検事の個人的な犯罪というか事件ということで済ませてしまってはいけない。検察庁、裁判所全体として、こうしたケースを許してしまった、こうした国民が不信を抱くような話を許容してしまったということ自体、全体として責任を明確にする必要があるというふうに思うわけであります。
もう一点、この件と直接かかわりませんが、同じように司法が、関係者の内側の人間関係で公正さを疑われている事件がすぐそばで起こっています。
まず、これは警察が捜査をしているようでありますので、警察庁にお尋ねをします。
二〇〇〇年の五月二十八日に、熊本県天草町高浜、林田サチ子さんほか三名が交通事故により死亡した事件、これについての捜査は現状どうなっておりますでしょうか。
○坂東政府参考人
お尋ねの件につきましては、熊本県警察では、当初から、自殺、他殺あるいは事故等あらゆる可能性を視野に入れて捜査を尽くしましたが、現場の状況、車両の損壊状況、目撃状況、御遺体の損傷状況、あるいは保険加入の経緯、その他裏づけ捜査の結果を総合的に判断いたしまして、運転していた女性による業務上過失致死事件と認定いたしまして、平成十二年十月十三日に本渡警察署の方から熊本地方検察庁の方に送致した、このように報告を受けているものでございます。
○枝野委員
検察は結論を出しておられますか。
○高村国務大臣
現時点では、結論をまだ出しておりません。
○枝野委員
その理由は教えていただけますか。
○高村国務大臣
慎重に捜査をしているところでございます。
○枝野委員
これは個別の問題を取り上げる目的ではありませんので固有名詞は挙げませんが、この案件は、死亡した四人のうち三人に同一の受取人の生損保が総額で六十億を超えてかかっている。死亡したのは、病院の理事長夫人の理事さんと、その病院の理事である看護婦の部長さんでありますが、そうだとしても、六十億を超える保険金がかかっている。しかも、看護婦さん二人については、その保険に加入をしたのが死亡事故の起こった一カ月前と、非常に隣接をしている。一般的には、これだけでも保険金をめぐる事件ではないかという非常に強い嫌疑に基づいて捜査が行われなければいけない客観的な状況であるというふうに思いますが、警察庁、いかがでしょうか。
○坂東政府参考人
先ほども御答弁いたしましたとおり、御指摘の高額保険に加入しているといったようなこと、そういうことも十分に視野に入れながら捜査を尽くした結果、いろいろ総合的に判断いたしまして、業務上過失致死事件として送致したというところでございます。
○枝野委員
しかし、これは、保険会社は支払いを拒否していますよね。事故なら当然支払われるべきであるお金を、保険会社の方は、とても事故とは思えないということで、支払いを拒否していますよね。
○坂東政府参考人
保険に関することに関しましては、個人のプライバシーに関することでございますので、御答弁を差し控えさせていただきたいと思います。
○枝野委員
この事件は、ここまでの話だったらば個人のプライバシーにかかわるという話であるかもしれませんが、しかし、この保険金の受取人である病院の常任理事として、熊本県警の元刑事部長、しかも警察のOBの中ではかなり大物と言われている方が、いわば天下っておられる。また、相談役として、熊本県内の警察署長経験者が入っておられる。ということになると、単純にプライバシーの問題という一般的な事件としては扱えないのではないですか。警察庁、どうですか。
○坂東政府参考人
委員御指摘のように、熊本県警の元職員という者が当林ヶ原記念病院に再就職しているということは事実でございますが、それはそれとして、熊本県警におきましては、この事件に関しましては、慎重にかつ厳正に捜査を尽くしたというところでございます。
○枝野委員
警察の刑事部長経験者であるこの常任理事が、この交通事故の起こったときの実況見分等の場においでになった、あるいは、捜査をする捜査員等と頻繁に接触を持っていたというふうに言われていますが、事実ですか。
○坂東政府参考人
この幹部の方が、病院院長の御夫人等が帰らないといったことでいろいろな捜索を尽くして、かつ自分たちではもう十分やれないからということで、警察の方に捜索の依頼をしてきたということは聞いておりますけれども、その後の件につきましては、県警の方から十分報告を受けておりません。
○枝野委員
警察という大きな組織の中で、OB、大先輩が現場にいろいろな形で当事者のような立場から介入をしてきた場合には、現場の警察官としてはそれを一般的にはそうは無視はできないだろうなと普通思いますが、そうは思いませんか。
○坂東政府参考人
警察が捜査を行う場合におきましては、法と事実に照らして厳正に捜査をしているもの、そのように承知しております。
○枝野委員
法と証拠に基づかない捜査をいろいろなところでやっていて、一昨年来、不祥事だと問題になっているんじゃないですか。ただそれだけじゃ説明にならないですよ。なぜこれが厳正だったのかという証明を出してください。
○坂東政府参考人
答弁の繰り返しになって非常に恐縮でございますけれども、先ほども申しましたように、いろいろな事案というものを総合的に判断して今回の事件というものを業務上過失致死ということで送致したというように承知しております。
○枝野委員
では、こう聞きます。昨年の八月十八日、熊本県警の公用車、しかも幹部の乗るような黒塗りの公用車が林ケ原病院にやってきている、そういう事実はありますね。
○坂東政府参考人
そういったことが報道されているということは承知しておりますけれども、病院の方に警察の幹部が行ったかどうかということについては承知しておりません。
○枝野委員
そういう事実関係も調べないで、何で厳正だったと言えるのですか。普通の交通死亡事故で、そして業務上過失致死だという事件で、わざわざ黒塗りで来るような警察幹部が来たりしますか。しませんでしょう。
○坂東政府参考人
黒塗りで警察幹部が行ったかどうかという事実につきましても承知していない、私は承知していないということであります。
○枝野委員
だから、承知してないでどうして厳正だと言われるのですか。そういったことが報道されていて、疑わしいわな、やはり癒着しているんじゃないかなと世間から思われている事実は報道等で御存じじゃないのですか。そうしたら、そういったことを調べた上で、ああ、やはりそういう変な、癒着と疑われるようなことはないな、それで初めて厳正だと答えられるのでしょう。そんなことも調べていないで、どうして厳正だって言えるのですか。
○坂東政府参考人
本部長がその病院に行ったのではないかといったようなことに関しましては、それは調査いたしまして、本部長は行っていないというように報告を受けております。
○枝野委員
さっきの話と答えが違うじゃないですか。
では、ほかの人は行ったのですか、本部長以外の人は。黒塗りの車で行くような幹部が行っているという報道がされているんですよ。ちゃんと裏づけもとったんですね、本部長についても。
○坂東政府参考人
本部長につきましては、ただいま申しましたとおり、行っていないということの裏づけをとったということでございますが、その他の幹部が行ったかどうかにつきましては、私は現在のところ熊本県警から報告を受けていないということを申しているところでございます。
○枝野委員
今はっきり聞こえなかったのですが、裏づけをとったということでいいのですね。裏づけをとった、いいですね。もし違っていたら責任とれますね。裏づけをとったんですね。
○坂東政府参考人
本部長は行っていないということでございます。
○枝野委員
どっちなんですか。本部長が言っているだけなんですか。裏づけをとったと、先ほどちらっと言いましたよ。どっちなんですか。
○坂東政府参考人
本件は熊本県警職員の案件についての報道でございますので、私ども警察庁といたしましては、熊本県警に本部長が行ったかどうかという事実を確認したところ、熊本県警としては行っていないという報告を受けているということでございましたので、これまでその旨を御答弁しているところでございます。
○枝野委員
裏づけはとっていないということですからね。
二〇〇〇年二月二十五日、この病院の理事長が運転免許証の更新の際に、その人が経営している病院の相談役である元警察署長の口添えで、必要とされる講習を免除して免許証が交付されたという報道がなされていますが、事実ですか。
○坂東政府参考人
委員御指摘の案件は、理事長が昨年、平成十二年二月の免許更新の際のことだと思いますけれども、その際は、正規の講習を受けることなく、交通の教則等の資料を示して説明を行ったのみで免許の更新を行った、こういった報告を受けております。
○枝野委員
何でそんなことが許されたんですか。何でそんなこと許されるんですか。
○坂東政府参考人
更新時講習というものはやはり更新制度の根幹にかかわる重要なものでございますので、私ども警察庁といたしましては、本件の取り扱いは極めて不適正なものであるというふうに考えております。
なお、熊本県警の報告によりますと、これを担当した職員につきましては内部処分を行ったというふうに聞いているところでございます。
○枝野委員
だれからの申し入れでこんなえこひいきがなされたのですか。だれが警察に言ったのですか。
○坂東政府参考人
この理事長に同伴してきました警察OBから、講習を受ける時間的余裕がないといった旨告げられたということで、先ほど申しましたような形で免許更新を行ったというふうに報告を受けております。
○枝野委員
熊本県警には、OBの圧力で違法なことをする、そういう前例がこの当事者に関して直前にあるんですよ。それだったら今度の件だって、これだけ疑われることについて、県警がそう言っているから癒着はない、厳正にやったという判断だけでは足りないと思いませんか。とりあえずは警察内部でもいいですから、第三者のしっかりとした再調査をすべきじゃないですか、この保険金の問題についても。
○坂東政府参考人
いずれにいたしましても、この交通事故に関する事件につきましては、先ほど申しましたように、業務上過失致死ということで、厳正に捜査を尽くした結果そういう判断をして検察庁の方に送致しているということでございます。
○枝野委員
警察は検察に送致したら補充捜査できないんですか。そんなルール、いつ決まったんですか。補充捜査できるでしょう。警察庁として第三者のチェックを、熊本県警以外のチェックを入れる必要もない、これで正々堂々国民に信頼していただけると、あなた本当に思っているのですか。
○坂東政府参考人
具体的に詳細は承知しておりませんけれども、補充捜査もしたというようには聞いております。
○枝野委員
それは熊本県警がしたのでしょう。警察庁として、あるいはこれは九州管区局ですか、そこでちゃんとやりましたか。つまり、当事者熊本県警の中の内側の組織ではない外からやりましたか。
○坂東政府参考人
監察の件につきましては、私の所管ではないので承知はしておりませんけれども、多分、委員御指摘のような形の監察的なものは行っていないのではないか、こう考えております。
○枝野委員
当然監察を行わないと、直前に免許証の問題で癒着しているという話が現に証拠があるわけですから、本件だってそういった圧力があったと疑うに足りる十分な状況だと思います。
検察がさらにきちんとした捜査をしていただければいいのですが、この病院の理事長のお嬢さんのうち二人がその病院で医師をされているそうですが、御主人がそろって検察官であると聞いております。そのうちの一名は、つい先日まで、当地、熊本地検にいたというふうに聞いておりますが、事実でしょうか。
○高村国務大臣
理事長の四女の夫が検事として熊本地検に勤務していますが、同検事は林ケ原病院事件の捜査には関与しておりません。
○枝野委員
これは通告してなかったのですが、熊本地検というのは検察官何人ぐらいの庁ですか。二十人も三十人もいる庁ですか。五人とか六人じゃないですか。
○高村国務大臣
通告を受けておりませんので正確にはお答えできませんけれども、十人前後の庁ではないかと思っております。
○枝野委員
福岡のような大きな庁で、しかも裁判所と検察庁に分かれていても、山下事件、古川事件のような話が起こっております。本件がどうこうと言うつもりはありません。二月まで当事者の親族が同じ地検の中にいた。その中での捜査というものは、相当国民から疑いを持って見られるであろうというふうには思いますよね。
○高村国務大臣
一般的に、被疑者の親族がたまたまそこの地検にいたから疑いを持って見られるのでは、ちょっと検事もたまらないと思いますが、事件の全体像の中でそういうことが関係しているのではなかろうかと思われる、可能性とすればそれはあり得ることだ、こういうふうに思います。
○枝野委員
確かに、東京とか大阪とかという大規模庁のところで、大都市で、その町の中に親族その他が全然いないだなんということは常識的には考えられません。しかし、この問題になっている病院というのは、熊本でも大変大きな病院、地域の名士として通っていらっしゃる方であるというふうに聞いております。しかも、熊本という人口の決して多くない、大規模でない庁であります。
そもそも、こういったところに検察官を配置すること自体が間違っているのではないですか。関係者のいるようなところに検察官を配置するということであると、これは、福岡の事件が起こる前であるならば、検察に対する信頼というのは相当国民的に高かったと私は思いますので、そこまでの必要性はなかったかもしれませんが、この福岡の事件が起きてしまった以上は、こうした検事の配置というものについては今後は改めるべきではないですか。
○高村国務大臣
検事の数だとか、その年次の人が何人いるとか、どう配置するか、そういう中でいろいろ考えていかなければいけない問題ではあるかと思いますが、そこに親族がいるから絶対にいけないとまで言い切れるかどうか、そういったことも、御指摘があったことを踏まえて、いろいろ検討してまいりたい、こう思います。
○枝野委員
この事件は、さらに言うと、この病院の顧問弁護士さんも検察のかなり大物のOBであられる。警察、検察ぐるみで臭い物にふたをしようとしているのではないかという国民的な疑いを持たれても仕方がないような事件である。したがって、検察庁としての扱いというものは相当慎重に、つまり、疑いを一点でも持たれないような対応をしなければ、福岡の事件に続いているだけに、ますます検察、警察に対する信頼を失う可能性があるということを指摘しておいて、厳正な捜査を求めたいというふうに思います。
もう一点だけ、検察が本当にちゃんと捜査をしているのですかという案件をお尋ねしたいと思います。
新潟県上越市の南クリーンセンター施設解体工事において、業者への過払いの隠ぺいのため設計書に改ざんをしたという事件で、上越市の市長、正確に言うと広域組合の代表理事と市の担当者二人が刑事告発を受けている。この事件では、関連する民事裁判で改ざん等の事実が認定をされております。ところが、地検は事情調査等の捜査を全くした形跡がない。ちょっと異常だというふうに思うのですが、何か事情があるのでしょうか。
○高村国務大臣
お尋ねの件につきましては、新潟地検、検察庁において告発を受理しておりますので、現に捜査中であると承知をしております。
具体的事件における捜査の状況等につきましてはお答えを差し控えさせていただきたいと思いますが、あくまで一般論として申し上げれば、検察当局においては、厳正公平、不偏不党の立場から、法と証拠に基づき適宜適切に対処するものと考えております。
まさに福岡でもおかしいことがあったじゃないかとか、そういうことをおっしゃられるかもしれませんが、一般的には、厳正公平、不偏不党の立場から、法と証拠に基づき適宜適切に対処しなければいけませんし、するものと考えておりますし、まさにいろいろな問題が起きているところでありますから、国民から疑惑を持たれないように、きっちりした捜査結果を出したい、こう思っております。
○枝野委員
具体的な捜査の中身までは答えられないのはよくわかりますが、告発を受けたのはいつですか。
○高村国務大臣
告発状の提出が平成十一年一月十二日でございます。
○枝野委員
厳正な調査をしておるという話でありますが、二年間にわたって具体的な動きが見えないということに対しては、告発をした人物はもちろんのこと、これは政治というか行政の公正さにかかわるような案件でありますので、住民、市民を含めて相当な疑いを持たざるを得ないというふうに思いますので、きちんとした対応を求めたいというふうに思います。
○高村国務大臣
告発事案が二つありまして、平成十一年一月十二日告発状提出の分と、平成十二年一月三十一日告発状提出の部分がございます。
○枝野委員
十二年でも、一年たっているわけですから、余り大差はないと思うのですけれども、いずれにしろ、しっかりとした捜査を求めたいというふうに思います。
福岡の事件にしろ、熊本の話にしても、今までは検察は信頼できるという話の中で、検察と裁判とそして警察とがさまざまな人間関係で結びついて、そのことによって法がゆがめられているのではないかという疑いを持たれております。
私も弁護士の出身ですので、法曹三者における交流というものが全くなくていいかといえば、つい先日も、私も研修所の同期生の会に出てきて、検事になった者、裁判官になった者と話をしたりしておりますので、一般的に、判検事に全く接触しちゃいかぬとか、あるいは、警察と違う立場から検察は捜査の厳正を見るのだから、警察と検察で全く交流してはいかぬと言うつもりはありませんけれども、しかしながら、今回のような事件が出た以上は、例えば、裁判官と検察官の間で明確な一線を引くべきではないのか。
例えば今回の福岡地検の問題で、情報漏えいそのものについてが問われていますけれども、そもそも裁判官と検察官が事件に関してさしで会うということ自体が検察官として失格であり、それに応じてのこのこ出かけていく裁判官も裁判官として失格ではないのか。職務の公正を求められる両当事者としては、もちろん、例えば福岡で検事をやっている検察官と東京で裁判官をやっている裁判官が昔からの友達で、どこかで会いますという話ならともかくとして、同じ管内で仕事をしている検事と裁判官が個人的にさしで会うということ自体が問題だ、こんなふうには思いませんか、法務大臣。
○高村国務大臣
具体的な事件について個人的にさしで会う、それは問題であろうか、こう思いますが、個人的、さしで会う場合、いろいろな場合が想定されますので、一概に、絶対に会っちゃいけないとか、どんな場合でも会っていいんだとか、そんなことはちょっとこの場で言い切れない、こういうふうに感じております。
○枝野委員
そういうことに対しての服務規定みたいなものはないんですか。また、つくろうとは思いませんか。法務大臣、それから裁判所、双方にお尋ねします。
○高村国務大臣
検事と判事の交際に関して、それを禁ずる服務規定上の規定はありません。
検事と判事の交際については、基本的には私的交際のあり方の問題であり、一般に、職務の公正を疑わせることのないように慎重に対処すべきであると考えておりますが、検事に対して、判事との交際に関する一般的な禁止規定を設ける必要があるとは考えておりません。
○金築最高裁判所長官代理者
裁判官の服務につきましては、裁判所法、それから裁判官弾劾法、官吏服務紀律等におきましていろいろな義務が規定されておりますが、こうした規定によるほか、個々の裁判官におきまして、これらの規定や国家公務員倫理法等の規定の趣旨、内容を尊重するなどして、みずから律することによって倫理を保持してきたところでございます。
判事と検事がつき合う場合を特に取り上げた注意事項とか服務規定というのはございませんが、これまでも、研修等の機会を通じて、検察官、弁護士との関係につきましては、裁判の公正に対する信頼確保という観点から、裁判官相互でいろいろ意見を交換してきたところでございます。
裁判官につきましては、その自由を制約するということについての問題もございまして、服務倫理保持についてほかから律するという他律的な手法をとることは必ずしも相当でない場合があるということも考えますと、御指摘のような規定をつくることはかえって問題が出てくるというふうなこともあろうかと思います。
今後、この点につきましては、今申し上げましたような意見交換とか裁判官相互の討論、そういう機会をふやして、内容も充実させていくというふうなことが考えられるのではないかと思っております。
○枝野委員
時間ですので終わりますが、どうも、その福岡の件でもう既に検察、裁判所、そして捜査というものに対する信頼が失われているんだという前提を皆さんお持ちではないような気がいたします。今、現時点で信頼されているんだという説明だけでは説明にならないということを改めて申し上げて、きょうのところは質問を終わらせていただきます。
ありがとうございます。
<他の議員の発言部分省略>